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―二階廊下―
ここは建物の中なのに?
水槽も…あ、まだ見てない部屋もあったっけ。
[外が海や湖である可能性だってあるかもしれない]
…そうだったね。
私の周り、そんなに症状の進んでいない人が多かったから。
[じっと見られて、誤魔化すように笑う。
瑠璃は相手の目から少し逸らされていた]
―2F 部屋6―
…私、勘が良いの。
なんて、…ね。
[星詠み、と名乗ったのは彼と、彼女だけだった気がした。あまり馴染みのない職故、邪険にされる事も――あった。だからこそ自分から口にする事は少なかった。
冗談を静かに言えば何やら不思議な光景だったかもしれない。
ブリジットの傍に歩み寄る時、不思議と足が一瞬だが軽くなった気がした。けれど、また重みは戻ってきた。
レイピアを差し出して首を傾けた。]
…?
[おそらくブリジットには首輪の数値がひとつ低下している事に気付くだろう。]
[しばらく音を聞いていたが、立ち上がり、廊下突き当りのライヒアルトら三人が開け様としているドアへと向かう]
そこ、扉があるのね?
開けようとしているの?
[押しているのか、どこかで軋む音。石ではなく]
いばら? 壁にもいっぱいだったもの、扉にも付いてるわよね。
燃やしたら、だめなの? でも、ここで燃やしちゃったら建物が燃えるのかな。
―二階廊下―
ウロコって言えば咄嗟に魚しか思いつかなくて。
[そう言って苦笑い。
イレーネが目を逸らして、首を傾げた時。
天井からなにか音が聞こえた気がして見上げる。なにか黒い影が天井にぶら下がっている。と、それが頭上へ落ちて来た。後ろへ尻餅をつくとどさっと音を立てて廊下へ。]
蛇っ。
[悲鳴を飲み込み尻餅をついたままざざっと後退り、様子を見る。廊下の端、1の部屋の前辺りで黒と灰色のまだらの蛇は上半身を起こして歯をむき出しにする。
歯は独自の進化を遂げていた。まるで、ネズミの歯のよう。食べ物がなくいばらを食べて生きられるよう進化したか改造されたかしたらしい。]
あ、こいつのウロコ、か。
[蒼白な顔で納得した。]
[いばらの抵抗に抵抗するように力を篭める。]
…っ、この…
[――…キシリ。
軋む音に小さく悪態をついて。
痛んだのは、身体の中の何処か。
ライヒアルトの蹴りと共に蔦は引き千切れて、
穴が空いたかのようにぽかりと暗闇が開いた。]
…く、
[短く息を詰めて、肩を揺らす。
咳ではなく、笑い声が続いた。]
…ったく、足癖悪い。
[それは園芸家へ向けたもの。]
― 衣裳部屋 ―
[自分の言葉で思い出したのは、星詠の人のこと。
足は大丈夫なのだろうか
――ふと、そう思いながら、自分の首に触れる。
彼女から鎮痛剤を預かった時、自分のパーセンテージを知らなかった。
擡げる不安――このまま預かるにしても……。
そこで、思考が途切れる。]
僕って自分が思うより、色々隠し切れてないみたいですね。
[オトフリートの言葉に苦笑を洩らしながら、
男性同士ということもあり、そのまま服を着込み始める。
麻のYシャツと、桧皮色のジャケットを着込む際、
袖に腕を入れるのに苦労をするのは――石化し始めた背の所為。
ジャケットより濃い色のズボンに足を通し、
ベルトを着けると、一息入れて。]
隠しきれないのが、悩みでしょうか。
此処には聡い人が多い気がします。
[実の父は、自分の笑みの理由すら分かろうとしなかったのに。
誤魔化しが滲むその言葉は、オトフリートにどう響くか。]
……ふう。
さすがに、きついな。
[その場に肩膝を突いて、は、と息を吐く。
少女の声>>866が聞こえたなら、天鵞絨をそちらへと向けて]
ああ。
ちょっと強引に、押し開けた。
[手段の解説は避けた]
……燃やすのは、大変だぞ。
生木は燃えにくいものだし、燻されるだけで終わるか、下手をすれば肝心のいばらは燃えずに、という事にもなる。
[蛇の対処に困っている。]
触れないし、噛まれたら痛そうだし。だれかーたすけてー、なんて。
[後半、棒読みで叫んで見た。]
それは、ほめ言葉として、もらっておく。
[足癖悪い、という言葉>>868にはさらりとこう返す。
身体に負担をかけた影響か、視界に霞がかかる。
それを振り払うよに、首を左右に振って]
……ん?
[棒読みの叫び>>874。
はっきりしない視界に苛立ちつつ、立ち上がろうとして、軽くよろめく]
なんだ……何が、おき、て……?
[悲鳴を上げて、いばらが千切れる。冷たい空気を感じて、扉が開いたことを知った]
開いたのね。おめでとう。
ううん、ツヴァイさん、私が待てなかっただけだからいいの。それに、忙しそうだったし。
燃やすのは、やっぱりだめなのね。そうだね。いばらだって生きてるんだもの。
……蛇?
[ナターリエの声にぴくり、と眉が動く]
蛇はこっち見てるから逃げて。
[イレーネに言い、ふと見ればライヒアルトがよろめくのが見えた。考えるより先に立ち上がり、あまり大きくはない蛇を飛び越えて駆け寄ろうと]
[ハインリヒに手を貸してもらい、立ち上がった時、女性の悲鳴らしきもの。(半分は棒読みに聞こえた)
みなが注目してるほうに目をやる。]
蛇?
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