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この蛇が複数居ると面倒だ、が。
おそらく蛇巣が、荒れ果てた古城の何処かにあるだろう。
[蛇の駆除方法はどのようなものだったか。首を横に振った所で、エーリッヒと視線が合う。]
鎮痛剤か。
石化病用なら、私はまだ良い。
他に必要な者に、渡してくれれば。
それか、医師が居ればその者に持っていてもらいたい。
[そっと脇腹から手を離し、何とも無いと言う風に。
石化病が進行すれば、この傷口から硬化していくだろうと冷凍睡眠前に医師に言われた事を思い出した。]
[とりあえず、記録を取る]
[蛇の亡骸]
[血飛沫]
[そのまま奥へと進む]
───?
[奥のほうの扉]
[幾つかの女声]
[廊下最奥左の扉を、覗く]
[何人かが、壁のような場所の前にかたまっている姿]
[他の者達の声に視線を追いかけるようにユリアンを見て]
……?
[そこからではユリアンの首元は見えない。
けれども外れた首輪に気付くと、]
……な、…
[信じられないとばかりに瞠目した。]
[床に跳ねる音がする。けれどすぐにそれはしなくなり、蛇が殺されたのだとわかった]
……出て来なければ、よかったのに。
[呟きとは逆に、押す力は強く。切れる音が、肩に、耳に響く]
開いた?
ライヒ。あたしは誰にも言わないから。
[慰めになるかわからない事を言って。
信じられないものを見る目で首輪が外れた男を見ている。]
───みたいだな。
[血まみれの黒蛇]
[先程記録を撮った]
俺はどうも、人に関心がなさすぎるのかな。
[自嘲]
[苦笑]
[自己嫌悪]
―2F 6の部屋―
[3人がかりで、押して少しずつ開いていく。
だんだんと静かになっていく扉の外。
何故だか混ざるシャッター音。
それから、人の気配。]
…?
[顔を向けると、其処には青色の青年の姿があった。]
えーっと、どういう事なんでしょうか?
[自分が死んでいないことは喜ぶべき事だった。
しかし、何故死なないのかが理解できず気持ち悪かった]
寝てたら直りましたですかね……?
[頭を掻きながら苦笑いをするしかなかった]
……進行すれば、自ずと知れる、けどな。
[誰にも言わない、というナターリエの言葉>>954にぽつりと呟く。
元より、同情や慰めは厭う気質。
それ故に、周囲を気遣わせやすい自身の状態を気取られるのを嫌っていたのだが]
……ありがとな。
[ため息の後、紡いだ言葉は、小さな小さなもの。
それが何に対するものかは、定かではないが]
[すぐ側に居る、ダーヴィッドと視線を合わせる。]
そんなに困った顔を。
冷凍睡眠以前にしたかった事と
同じ事を、議会も法も無い此処でしたら。
──こう [蛇の死骸に顎をやり、] なるだけだ。
ダーヴィッド。
貴方も他人の事は言えない。
[首輪の数値が目に入ってしまった故の返答。]
助かった。
と、もう一度言う。
それから、今後は弓矢じゃなく刃か斧を持つよう、気をつける。
−部屋6入口−
───。
[瞠目]
[女だけで扉を開けようと言うのか]
[カメラをストラップから斜めにかけて]
そこ、開けるの?
[それなら、手伝うけど]
[ある意味今更だとわかっているので]
[表情は苦い]
[そのまま、彼女たちのほうへ歩を向ける]
……寝てて治るんなら、全員全快してんだろ。
[苦笑いをするユリアン>>956に、思わず突っ込む。
当人も無自覚らしい様子に、疑問は深まる一方で]
本当に……どうなってんだ、これ?
>>950
複数……その可能性はありますね。
[やっぱり厳しい顔をする。しかし、気になったのはヘルムートのわき腹で……]
議員お怪我を?だったら、なお、なんてことを……。
>>958
したかった事って、貴方は……
[しかし、他人の事はいえない…と咎められる。
それが首のバンドに視線が入ってのものだったので、瞬時にそれを手で隠し、目を逸らした。
礼に対しては小さく、いいえ…と言ってから…。]
僕の仕事は救助ですから。だから、貴方の手は刃も斧も持つ必要はないです。
[そんな返事を返す。]
[首のバンドが外れても大丈夫ということは、
単純に考えれば――ユリアンが完治したということ。
医師の眼でじっとユリアンを見つめる。
おそらくは、石化病の症状は見つけられないのだろう。]
多分、完治した……ということでしょうか。
投与されたクスリの影響、彼特有の体質の所為か……。
[完治したという前提で思考を巡らすも、
結局は仮定の領域は出ずに、出せる術も今はない。]
―2F 6の部屋―
そうね、…もう少し。後一押しだと思いますの。
[ベアトリーチェに答えた後、
アーベルへと顔を向ける。]
…開けるのよ。
向こう側がありますの。
[いばらに引っかかれた手を壁に添えながら。]
手が空いているなら、手伝いなさい。
あー、確かにそうです、ねー。
[ライヒアルトの言葉で寝ていたのは自分だけではなかった事を思い出した]
というか、僕はー、本当に直ってるんです、かー?
ツヴァイは何か知りませんか? 寝てて直った例とかですが。
[研究員の知識に頼ろうとした]
[響くシャッター音に押す力を少し弱めて]
誰?
[次いで聞こえる声>>959にアーベルだと知ると]
アーベルさん、カメラマンだったの?
その音、カメラよね。
[歩いてくる音。押してくれるのだろうかと肩を壁から離し、スペースを作ろうとする]
[ユリアンの姿に思案するように口元押さえて目を伏せる。
何人かはもう治っているのか?
いや…全員が治っているわけではない。
それは上がっている数人の数値と自分の身体でわかる。
ユリアン自身にもわからないらしい。
過去の研究データを記憶から引っ張ろうにも
そんな驚天動地な事例を忘れるはずもない。
ぐるぐると考えを巡らせ]
――――…わからん。
[お手上げをした。]
あ、やっぱりですか?
でも、良かったですね?
直ってるかもしれませんです。
あ、首輪を外す勇気があればです……。
[外して石化する可能性には気づかなかった]
[ユリアンから落ちる首輪。
目を丸くして、それとユリアンの顔を何度も見比べる]
……………。
[ある可能性に気が付いて、ぱっと顔が明るくなった]
お。おお。おおお。
おめでとうございます、サンチェスさん!!
治った。特効薬、本当に出来てたんですね!!
[ユリアンの側に思わず駆け寄った。
投与された薬。それが効いたに違いないと、決め付ける]
あは。おめでとうございます。
本当に、本当におめでとうございます。
アーベル…?
[人の気配に痛む肩を堪えながら視線を移す。
手伝いなさい、とブリジットが言うのが聞こえた。]
男手があると…助かるわ。
僕は医師ではありませんが……。
医師の卵――エンツェンベルガー医師の息子として、
沈痛剤は、お預かりしておきます。エールラー議員。
[自分ではどうにも理由を判定することはできないと悟れば、
ユリアンから議員へと視線を移す。
父はおそらく彼を診た医師の1人で、彼が覚えていれば、
今の自分の名乗りがどういう意味か知れるだろう。
――彼の存在が、最終的に父が自分が冷凍睡眠に向かうことに、
是を出したものだとは、自分しかしらないことだけれど。
世間体を気にした父が、こじつけた理由。
父は多分、本当に『万が一』が起きるとは思っていなかったのだろう。
けれど実際に『万が一』が起きてしまったなら、
議員の病状を知っていれば、医師の卵とは言え、
医学に通じるものとして知らぬ振りはできなかった。]
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