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んんー、またおなかすいてきた。
今度こそドーナツ見つからないかな。
[結局見つからないままだったらしい。
今度は近くで聞こえた何かの崩れる音に小首を傾げる]
誰かいるみたい。
ドーナツ持ってたら交渉できないかな。
[足音は立てずにそちらへと向かう]
おやおや、そんな情報も得られましたか。お教えどうも。何分『愚者』なものでしてねぇ〜。しかし便利なカードだ〜。
[知らなかったように呟き。カードより情報を探ってみる。確かに、この男も、あちらの二人も既に得ているらしく]
しかし、どのような人かはやはり直にみないと不安ですけどね〜。
[小猿が笑ってる様子も気にせずに、未だ逆さまのままの面の男を見て]
遅れましたが、ディーノですよ。既に知られているでしょうけどね
おや、もう半数近くが脱落してしまったようですねぇ〜。ぁーこわいこわい
ところであの天使さん。尻尾があるんでしたっけ〜?
[噂程度にあるとか聞いていた…それが地雷であると知っているのかいないのか。口にしてみる]
[あったとしても既に萎びているのだろう。
食堂奥の厨房で]
乾パンとか扱ってたり…は、無理だろうな。
[諦めて身体の向きを変える。
扉に背を向け頭を掻いて視線を上げて、]
[一時停止]
[「気配のない気配」を感じる。
間違いがなければこちらに向かっているのだろう]
[朽葉色を眇め、何事にも対処できるよう、意識を構える]
[単にドーナツ目的なんて知りゃしない]
―川岸―
[有り得ないと言いたそうに、首を横に振ると、深緋の長い髪が揺れた]
折角の良い名前を省略するなんて…。
敬称無しというのも、あまり馴れませんけれど。
[漂う紫紺の眼差しは、なんと呼ぶかを決めかねる態。
改めて、その顔を見たり、翼を見たり。
最後に紫紺が留まったのは、胸元で揺れるもの]
…やっぱり、天使、だからでしょうか。
[わからないと言われたことに答えるより先、またひとりごちるような呟き]
―廃墟―
[相変わらず廃墟をうろついて。
とはいえ何かをするわけでもなく]
……流石に今日はもうやりあう気力ねぇしなぁ。
なんかこう、面白いもんでもないのかねぇ。
[男の言う「面白い」はかなり偏ってはいるのだが]
[背負った袋を覗き込んでいつもの携帯食を取り出して齧る。いくつ持ってるんだとか突っ込んではいけない]
いい加減、これ以外のもん食いてーかもなぁ。
[もそもそと口を動かしながら辺りを散策して]
ワシにゃ『愚者』を装うとるようにしか見えんがのぅ。
ほんまの愚者やったらとうにこっから消えちょるじゃろ。
[けらと言う笑いが零れ出た]
エイキチ、そろそろ登うて来ぃ。
思うたより痛ぁぞ。
おっと、自己紹介がまだじゃったのぅ。
ワシゃケイジじゃ。
コイツぁエイキチじゃて。
[相手の名乗りに名乗り返して。その間に小猿は髪をよじ登って髪の結い目を掴みぶら下がる]
カードの情報ば見れば粗方予測は出来ぃけぇ。
おまはんは特徴あるき、直ぐ判りおうた。
[人のことは言えないような覚え方を口にして。ぶら下がっていた枝から両足を離し、半回転を加えて地面へと着地した]
─川岸─
そんなに、拘るものなのかなぁ……。
[ロザリーの感覚が今一つわからず、首を傾げる。
通り名一つで、ここまで思案された事はないため、わずかながら調子が狂っているらしい]
……天使だから……って、え?
[それから、独り言めいた呟きに飴色を一つ瞬く。
紫紺の見る先をたどり、自分もそれを見て]
んー、これは、別に、そういうんじゃないけど。
とーさんからもらった、お守りみたいなものだし。
―廃墟―
[ぴたりと音が止んだ。
こちらも警戒しながら更に近づいてゆき]
お邪魔しまーす。
ここ、ドーナツも扱ってたお店だったりします?
[警戒はしてても緊張感に著しく欠ける声を投げた]
[ドーナツ。
その単語にすとんと緊張の色が落ちた]
いや、どうやら唯のオフィスだったみたいですよ。
[小さな笑みを浮かべ、少し頭を傾げる。
中を見たいのならと道を開くように横へと移動して]
売店とかあれば、もしかしたらとは思うけど。
でもドーナツとか、カビてたりしそうな気がします。
[軽く肩を竦めた]
―川岸―
[意図してか否か、いつの間にか会話の主導権をも握っているふう。
鏡写しに首を傾げ]
お父様からの?
…仲が宜しいんですのね。
おやおや、それは買いかぶりというものですよ〜。ちょぉっとばかり運がよかっただけですしね〜
[零れる笑い声に同じように笑みを返し、名乗り返しには頷き]
そりゃ手品師は派手なものですからね〜。とはいえそれはお互い様でしょう『傾奇者』さん
[地面へと着地するのを見ながら口にして]
ふむ…そうですね〜。やはりそういうのは直に聞いてみたほうがいいですか〜
[曖昧に言葉を濁したケイジに軽く頷いて、二人のもとへと歩きだした]
[頭を掻きつつ廃墟街を歩く。
一人、ぶつぶつと呟いているのも、その仕草から分かるように芳しい状況ではないからであり]
しかし。
下手に刺激するわけにもいかんが…一番楽なのは同士討ちを待つ事かねぇ。
だが、あまり待つのもなぁ…仕事にも影響があるし、何より食糧が保つか分からん。
[針を探す途中に見つけたチョコを取り出すと齧りつつ]
とりあえず、『デス』ってカードが作り上げてんのか?
このフィールドを…なら、ソイツを探すのが手っ取り早いが…
[遠くで銃声が聞こえた気がして、携帯食を口に銜えて懐からカードを取り出す。
銜えたそれをぱきりと折って飲み込んで]
はぁん、また一人堕ちた、か。
明日はわが身、かねぇ…いやだいやだ。
[肩を竦めてふるふると首を振って。誰も見ちゃいないのだが]
ま、そう簡単に落ちるわけにも行かねぇんだけど。
[そこまで言うと残りを口に放り込んで噛み砕く]
─川岸─
[羨ましさを滲ませた声。その意は知れず、きょと、と瞬く]
うん、とーさんからの。
んー……仲は悪く、ないよ。
[かり、と頬をかきつつ、小さく呟く。
飴色に、刹那宿るのは、穏やかな色]
どうもどうも〜。ご機嫌いかがですか〜。お嬢さんがた〜
[歩み。そして二人に近づいたところで、相変わらずの陽気に無遠慮に声をかけ]
なにやら話し込んでるところを割り込んで失礼ですが〜
天使さんは尻尾があるって本当ですか?
[直球で聞いてみた]
―廃墟―
むー、それは残念です。
[場所を譲られれば覗きこんで確認する。
無機質なテーブルに落胆して肩を落とした]
ちょっとくらいならカビてる部分を落とせば食べられますよ。
何だか見つからないと意地になっちゃって。
[クスクスと笑ってから空色を瞬く]
あ、こんにちは。
もしかしなくてもカードマスターのお一人ですよね。
[今更な挨拶をして軽く頭を下げる。
そのまま下から上まで遠慮会釈なくマイルズを見た]
かかか、運は実力んうちとも言うしのぅ。
じゃが買いかぶっとるとは思うちょらん。
おまはんがワシん通り名ば知っちょるように、ワシもおまはんの通り名くれぇは知っちょるけぇ。
[それが何を意味するかは通じるだろうか。離れた二人の方へと向かうのをしばし見やる]
さぁて。
エイキチ、おまんはアレば探して来ぃ。
こん場所のどっかにゃ居るじゃろけぇ。
[小猿にだけ聞こえる声量で声を投げかけ。頭の上の小猿はそれに頷くと、一人樹を伝いどこかへと]
[そうしてからディーノの後に続くように足を離れた二人の方へと向けた]
[ロザリーとのやり取りで、ふと遠くに飛んでいた意識は、不意の呼びかけに引き戻される]
あ、鳩のひとだ。
[覚えのある容姿に素でこんな呟きを漏らすのも束の間。
直球の問いに、しばし、沈黙]
……って、ゆーか。
直接面識のない、乙女のヒミツにいきなり突っ込むかあああああっ!
[叫びの直後、川底から飛び出した石ころが複数、ディーノへ向けて飛んだ]
おーいエリカーぁ。
隠す気あるんじゃったらそこは反応せんで流すんが一番やどー。
[激昂する時点で肯定しているようなもの。すこーしだけ離れた場所からそんな声を投げかけた]
―廃墟―
[わかりやすく肩を落とすのに小さく笑い声を零す]
確かに食べられるかもしれないけれど。
腹具合を考えると俺は避けたいかな。
ドーナツ、好きなんです?
[緩やかに首を傾げて空色に問い]
ええ、間違いなくカードマスターです。
初めまして、『テンパランス』と…『ハイエロファント』のマスター殿?
[遠慮のない視線を気にする素振りはない。
ただ、薄らとした笑みを浮かべたままでその様を眺め]
―川岸―
[穏やかな色が宿るのを見て、紫紺もまた微笑みの形に。
けれど、すぐ近付く気配へと眼差しは移る]
ご機嫌麗しゅう、と…、
[答え、一度二度、紫紺が瞬く。
カードの情報のみでは確信できなかったものの、確か以前会った相手だと記憶が告げる]
…?尻尾?
[思わず、二人の間を紫紺がうつろった]
運も実力の内。いい言葉ですよねぇ〜
…ほほう。知られていましたか。それはめでたい。ですが、間違っても村や町を手品で消したりできませんからね〜
[とケイジにいいつつ、げらげら笑う様子には首かしげ。
まあその直後にわかること…というかわかったのですが]
おや、知らぬ間に鳩の人ですか。そのようなことを…へ?
[沈黙の直後の叫びに少し間抜けな声を上げて]
おや、秘密だったのですか?それは知りませんでした
[仰々しい態度で悪びれなくいいつつ、飛び出た複数の石ころの内小さいのは無視して大きいのだけ避けるように体をそらしたり、いくつかは帽子を手に取りその中にいれれば…ぼんっという音とともに石の変わりに蛙が川底に飛んでいった]
で、その様子では本当なのですね?
[あえて確認をとるように聞いたりしてしまう]
ぐっ……るっさいな!
[ケイジの声に、思わず呻くような声が上がる。
この辺りの駆け引きは、未だに不慣れで、その辺りが弱点、というのが周囲の評価だったりするのだが。
持って生まれた気質は、中々治らないらしい]
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