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んーー、んーー?
[聞こえるコエ、それは聞き間違いとかではなく]
ああ、同じような仲間に会うとはな。
こんなかにいるのか?
[そのコエだけではまだ相手の判別が付いておらず、
疑問に答えながら問いかけた。]
俺は、エーリッヒだ、商人の。
そっちはどこのどなたで?
[オトフリートの問いかけに対する団長の答え]
いやぁ、笑えないわ。
素敵な冗談だ、でも笑えない。だからその冗談は失敗だな。
[こちらかたの言葉は意図的に団長から無視された。
有無を言わさず、押し通すつもりなのだろう。
ここでごねても仕方がないかと思い]
そうだな、オトフの言うとおり身の安全は一番大事だ。
[身の安全対する問い。
団長はしばしの沈黙を経て、重々しく口を開く。
次の被害が出る前に、見つけ出す、と。
返されたのは、答えにならない、答え]
……そんな簡単に。
大体、確証があるわけでもないんでしょうに……。
[はあ、と。
零れ落ちるのは、大げさなため息。
とはいえ、ここで何を言っても、団長の決定が覆るとは到底思えず]
……やってられん……。
[ぼやくような声を上げた後、また、軽く胸元を押さえた]
[何故か隠れる少年が視界の隅に入っていたが、それを気に掛ける場合でも無い。
暫し睨むようにギュンターを見た後]
ハ。
阿呆らしい。
[吐き捨てる様に言い、目を逸らす。
それから視線は、問いを発するオトフリートへ]
―広間―
[ユリアンに抗議しつつ、しっかりソファの裏である。
ヘルムートの姿は視界に入れたり入れなかったり。何にせよ、憧れの人に対する態度は、少々乙女ちっくだ]
あ、先生。
僕がここに居てはいけませんか?
心の神に愛を伝えに来たんです。あ、もちろん勉強道具も持ってきましたし、ちゃんと休学手続きもしてありますよ。
[かくれんぼのような状態で見上げながら、にっこり笑った]
先生はどうしてここにいるんです?
─広間・暖炉傍─
[ちら、と祖父の顔を覗き見ると、真剣な仕事中の表情だった。傷跡と言う状況証拠があるとしても、信憑性には足りない。それを確信させる何かを、祖父は知っているのだろうか]
……ジジイ、後で話がある。
時間空けて。
[何となく、その理由が脳裏を掠めた。それを確かめるべく祖父に進言すると、承諾の言葉が返って来た。暖炉にあたりながらも震える手。それを抑え込むようにして握り締めた]
[おとなしくしようと思った矢先、疑問に対する返答に]
つまりはあれだな。
おえらい団長様は、犯人さえ捕まればうちらの犠牲もやむを得ないと、そういいたいのか?
[強い口調のこちらの言葉には返される言葉はない。
そうしているとオトフリートが胸元を押さえる様子に]
おい、大丈夫かオトフ?
胸かなんか痛むのか?
[そちらに近寄った]
[集会所を出るのを禁ずるという宣告。そしてオトフリートが身の安全について聞かれての返答。思わず近くの壁に手を殴りかけて。止まる]
物に当たるのもよくない。自分の手も痛い。
[苛立ちを椅子に垂らし]
ま、なんもなければいいわけだし…
[抑えた手はエルザの肩をぽんぽんと軽く叩いて]
む、なら百歩譲ってウェンデルは男ということにしておこう。
じゃあ呼び名はそれでいいぞ。
[鷹揚に頷いて、ハインリヒとウェンデルが知り合い?と静かに眺めた]
―広間―
……ほんっと、あほらしい話ねー。
[話を聴く気は9割くらい失せた。
溜息を零してそう呟くと、皆に紅茶やホットミルク、ワインなどを配って歩くだろう。
広間を出て行きかけてウェンデルに話し掛けたハインリヒの姿が目に止まれば、小首をかしげて]
あれ。街に残してきた彼女さんとかが追いかけてきたのかな?
[性別と年齢を考えて物を言いましょう]
だっだっだっ大丈夫だ!
未だかつて倒れたことはあっても、血を見て吐いたことはないのが俺の自慢だからなっ。
[自慢にならない事をユリアンに言っていたら、ギュンターに名前を呼ばれ慌てて顔をあげ振り返る。]
はっ、何でしょうか?
[仕事してる時、というか団長と対峙している時は一応真面目な顔をした。が、それもすぐに崩れる事となる。]
……………………うぇええええええ!?俺もっ!容疑者っ!?なんでまたっ!?
そんな、殺害現場を真っ先に発見し、うっかり気絶して前後の記憶がないだけなのにっ!?
[おかげでアリバイもありません。]
まったくだ。
仮に人狼が本当だとして、一緒に閉じ込められたあたしらは死ねッてのかい。
[明らかに棘を含む言葉を呟き。
椅子からゆっくりと立ち上がる]
で、フリー。
[オトフリートを呼ぶ声は妙に静かだった]
[エーリッヒが団長に向ける言葉。それへの反応は、予想していたもので。
ダメだこりゃ、などと考えていたら、声をかけられ]
え? ああ……。
なんでもないですよ。
軽い、動悸息切れです。
[笑って返した。嘘はついていない。一応は]
なか、ま?
何、それ。
[自覚無き仔は覚醒したばかりでありながら、きちんとコエを聞き、聲を届けて]
エーリッヒ……。
あの、奴隷商の。
……ボクは、イレーネ、だ。
[商人の部分には皮肉を込めた、警戒を乗せた聲。それでも、訊ねられると自分の名を紡ぐ]
どう言うことなの?
どうして、アンタの声が聞こえる。
どうして、ボクの声が届く。
[困惑の気配が聲に乗った]
自慢にならんぞ
じゃあ血をみないでいる今みたいな状態なら吐いたことあるんだな
[なんて慌てているダーヴィッドとは対照的に冷静にいったが]
って…お前も容疑者だったのかっ
[そんな驚きはくっきり同じ。
てっきり自衛団員としての仕事としてきてると思ってました]
―広間―
[寒いのか、暑いのか。少しぼんやりとしていた。
ユリアンに肩を叩かれ、ピクリと身体を強張らせる。
普段なら触れられても特に反応するでもないのに]
え、ええ。
普段冗談を言わない人からこういうこと言われると、気分が変になっちゃうものなのね。
ウェンデル…君、でいいの?
エリザベート=ルーベンス。エルザでいいわ。
[受け答えの仕方とハインリヒの呼び方からも年下だろうと判断して、今度こそ名乗った]
……ミーネ?
どうか、したか?
[そこに更にかかる、昔馴染みの声。
妙な静けさが、返ってこわい。
などと考えているのは、足元の同居猫にはお見通しのようだった]
―集会場・広間―
心の神って……っ、あ!
[ソファの裏に隠れている教え子の返答にはっとしてヘルミーネを振り返る。
そしてああ…と息を漏らして髪をくしゃくしゃっとした]
お前、掲示板の休講通知見てないのか。
俺はここの廃鉱の調査に来てんだよ。
[にっこりに顔を顰めながら答え、それからもう一度ヘルミーネを振り返った]
まあ、心の神への信仰は天晴れなもんだが…
騒ぎだけは起こすなよな。
いいか?
[くわえ煙草のまま、見上げるウェンデルを見下ろした]
百歩譲ることじゃないですよ。
一歩も譲らずとも女じゃありません。男です。
僕は修道士になるんですから。
じゃあ、ユリアンさんと呼ばせて頂きます。
[隠れている。
そしてローザの言葉に、不思議そうに首を傾げた。少女めいた風貌は、更に性別を反転させたようにも見えるが]
――?
先生、彼女さんいるんですか?
[なんとなく、目がきらきらしている。聞く気満々だ]
[ダーヴィッドも容疑者らしく、そちらに視線を送る]
ダーヴィーもこっち側に送られたか。
[他に広間にいる人たちを見回して眺める。
自衛団員以外の者は、先ほどもあったことのある人たちばかり。
見知らぬ二人はまだしも、その他の人たちは殺人を犯すような人には見えなかった。
少なくとも自分には。]
いや、それあんまりよくないだろ。
[思わずオトフリートにそう突っ込んだ。
専門的な医療知識もなにもないので、詳しいことはわからないが。]
まぁ、あまり無理はするなよ?
[体が強い方じゃないのは知っていたので、そのせいなのだろうと素人ながらに思った。]
それは疑ってくれというような状況と言わないかしら。
ダーヴィッドさん、災難。
[少し立ち直ったらしいダーヴィッドに同情の混じりの声を掛けた]
はい、ウェンデル・ハシェと申します。
[エルザにもしっかりと自己紹介をして、頭を下げる]
エルザさん、ですね。
よろしくお願いします。
おかしな状況ですけど、こういうのも神の結んだご縁なのでしょう。
あ、それはあったかもな。飲み過ぎた時とか。
まぁそういう時は当然記憶も一緒にサヨウナラだから、覚えてないんだが。
俺も 今 知った!!
[すごく驚いた顔で、言った。
やっぱり通達聞いてないのかよと、団員数名と団長は、背後で嘆息するしかなかったようだ。]
―広間―
あ。
[休講通知なんて聞いて、思わず視線をそらした。浮かれていて見ていなかったなんて言わない]
……調査なんですね。
何か面白いことでもお分かりになりましたか?
騒ぎなんて、僕が起こすわけないじゃないですか、心外です。
先生も生徒がいる前で、銜え煙草は禁止です。
[真剣な顔と声だった]
[エーリッヒの突っ込みに、返せたのはやや乾いた笑いだった。
乾いている理由は、言わずもがな、だろうが]
……いやあ、無理のしようがないでしょう、今は。
ここに留め置かれていたら、できる事も限られますし、ね。
ん…力抜け。こわばると疲れるぞ。
[なんだか怠惰なことをエルザにいって、二、三度肩をぽんぽんとしてから手をぷらーんと垂らして]
む、でもなぁ…
[譲る前にローザなんてしっかり勘違いしているしとか内心で呟きつつローザに訂正の言葉はいわないのは測りかねてるか面白がってるか。きっとどちらも
隠れてることとか神とかいうことには一切気づかず]
え、ハイン兄さん彼女いないのか。もてもてだって聞いたけどいないのか。
[ウェンディの期待してる様子を見て言う。なんだかもう色々まぜっかえしてます]
ああ、イレーネか。
[納得がいったようにその名前を復唱してから]
うーん、どうも俺、人狼らしいんだ。
旅先で一回あったことあるやつに、そう教えられた。
イレーネと同じように、このコエで話しかけられてな。
だから、俺のコエが聞こえるイレーネも人狼だってことだ。
人狼同士はこうやってひっそりと会話ができる、らしい。
俺も細かいこと知ってるわけじゃない、あまり深く突っ込まれてもよくは知らないんだ。
[それから最後はやや強めのコエで]
後、俺は奴隷商じゃない。
─広間・暖炉傍─
[祖父の発言に対する批判と、最後に連れて来られた金髪の少年の話題でごった返す中。長く深い息を吐くと、部屋の隅に置いてあった荷物を手に取る]
最初から出入り禁止にするつもりだった、って訳か。
道理で食料庫が埋まってる訳だよ。
[それは祖父に向けての言葉。皮肉が籠ったそれも、今の祖父は表情を変えないのだろう。容疑者を集めると決めた時から批難は覚悟していたのだろうから]
荷物置いて来る。
[誰に言うでもなく言葉を紡ぐと、広間を出て二階へと向かった]
なんだ、あの若造もかい。
[後ろで上がる声に呆れた声は出すものの、やはり最早驚きは無い。
少年の方面には今は注意は払っておらず]
ほほゥ。
動悸に息切れ、ねェ。
[エーリッヒに返していた言葉を繰り返しながら、ゆっくり昔馴染みに近付いて行く]
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