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あなたも、体には気をつけて。
ええ、私は大丈夫ですから。
[心配させないようにと向けた笑みだったが、少しぎこちないのは察されただろう。
だが夫は昨日のように自分を抱きしめる事はなかった。
少しだけ寂しそうにするも、今日はまっすぐ家に帰る。
やはり他人の同情や恐れの視線は刺さり、何度か溜息をついてしまったが。]
―自宅―
[帰るとまず小さな鞄に替えの服を入れてから、枕元に置いて横になる。
真夜中に一度、思い出したように目が覚めて。
奥のタンスにしまっておいた小さな小箱を取り出した。
中に入っているのは、銀の針。
プロポーズされた時に夫から送られた針は、輝きを損なう事無くそこにある。]
私は翡翠のついた指輪が欲しかったのに。
あの人、魔よけになるからってこれをくれたのよねぇ。
プロポーズ、嬉しかったのに…。
[それで喧嘩になったのよねぇと、懐かしそうに箱を撫でる。
人狼は銀を嫌うと言う。こんなものでも効くのかしらと思いながら、その箱も鞄の奥にしまったのだった*]
―翌日―
[老女の朝は早い。
日の出と共に目が覚めると、鞄を持って外に出た。
とはいえこんな時間に宿の扉を叩くわけにもいかず、暫く暖まって過ごそうかと向かう先は広場のはずだった。]
…あら?
[その途中、玉泉へと続く道に、何かが転がっているのが遠目に見えた。
老女の目には、はじめ猫が蹲っているようにも見えた。
だが、それにしては何かがおかしい。
行ってはいけない。
どこかがそんな警告を発するのに、歩みの遅い足は止まらない。
嗅ぎ慣れない匂いが鼻を擽り。
辿りついたその先で見た物は。]
[苦しそうに歪んだ最愛の人の顔。
倒れた身体は、一見しただけではどうなっているのかわからないくらいに無残に散っていた。
内臓の何が無いのかなど、知る事もできない。]
きっ…
きゃあああ!!あなた――――!!
[早朝に老女の張り裂けんばかりの悲鳴が、村に響き渡る。
傍らに崩れ落ちると、誰かが来るまで周囲に飛び散った内臓や腕を必死に掻き集めようとして、その身は赤く染まっているだろう**]
― 夜/玉泉近く ―
[幾ら狼と言えども、道が違えば止める事は厳しかっただろう。
ただ、今回は自衛団員を止める事は出来た。
彼らを気絶させ、詰所の近くまで運ぶだけ。
人間の力ならば出来ない。狼の力でもって、彼らを運んだ。
それ以上は必要無かった。
声だけでなく、姿を二人の前に現したのは、暫くの時間を経た後。
カルメンが、ギュンターの血を舐めた後だ]
――ハ、すげー、無様。
[ギュンターであった物を見下ろす目は、嘲笑うよう。
余計な事を仕出かした老人には、それ以上の感慨を抱かなかった]
俺は、今日は要らね。
昨日喰ったからな。
もっと散らしとくか?
[未だ人の姿を取る狼は、
散らされた腕を掴み上げる。
未だ多少は温かさの残る人の腕は、軽く、人目に付くように、
少し離れた場所に放られた]
コレを見て。
それでも一人ずつ殺すってんなら、
[飛び散った血、内臓、肉体。
人の仕業ではない事はすぐに分かるだろう。
喰らう場所が少ない事からも、今回は――見せしめなのだ、と。
腕を取った時に手に付いた血を、ぺろりと舐めた]
疑う奴は、殺すしかねぇな。
生きる為だ。
誰かを人狼だとすれば、良い。
――三人で、生きる為だ。
[僅かに口元に浮かんだのは、確かに、*笑みだった*]
― 翌朝:自住居 ―
[老婆の悲鳴もなんのその、
男は今日もぐっすり眠っていた。
大きめのバッグに、衣類は詰め込まれている。
本は一冊も、其処に入っていなかった。
アーベルに貸した人狼の伝承の本には、
極一般的に知られている事実が記入されている。
身体能力の事、治癒力の事。
銀に対する反応。
生者、死者を見定める者の事。
狼のイラストの描いてあるページに、栞の様な細長い紙が一枚挟まっている。
其処には二年前、村を出た後の日付が、ウェンデルの字で*書かれていた*]
─ 宿屋 ─
[察したような表情>>27に返すのは苦笑。
鍵を受け取ると、カップに残った紅茶を飲み干して立ち上がった]
……ご馳走さま、と。
んじゃ、しばらく、世話になる。
[足元に置いておいた荷物を拾い上げると、部屋へと向かう。
アーベルに声を掛ける黒いローブ姿>>23とすれ違う時には、泊り客というのは把握していたので、軽い会釈はしていた。
何気に、ベアトリーチェの名は聞き損ねていたりするが、そこまで意識は回っていない。
元々、よほどの事がなければ他者に対して突っ込んで興味を持つ気質でもないのだが]
─ 宿屋・自室 ─
[部屋に落ち着くと、壊れた腕輪の包みを出して開き、明り取りの近くにそっと広げる]
……鳳の方に、傷が入ったか。
直せない範囲じゃない、な。
[二つの玉と枠に施した細工の状態を確かめて小さく呟く。
刻まれた細工は、番の鳥。
二つの玉に刻んだそれを、水晶の珠を挟んで向き合う形に配し、同じく鳥を刻んだ銀の枠に嵌めた物。
父の故郷で、霊鳥と称されるものの意匠。
永きを共にし、護り続けたい、との意志を形にするにはどれがいいか、と考えて選んだのがそれだった]
……まったく。
一人残した挙句に、こんな騒動に巻き込んじまって。
空回りもいい所だろうに……。
……まったく。
一人残した挙句に、こんな騒動に巻き込んじまって。
空回りもいい所だろうに……。
[ぼやくように呟いて、玉をそっと布の上に置く。
翠に宿るのは、何事か思案するようないろ]
……念の強さを思うなら、作り変えた方が、守りとしての機能は高まるだろうけれど。
それは、望まないだろうしな……。
[でなければ、わざわざ自分を訪ねては来ないだろう、と。
そう思い、浮かんだ考えは脇に退けておく]
とにかく、明日の朝一で清めに持ってくか……。
俺も、ちゃんと気を鎮めないと。
[ベルトから下げた組紐飾りの玉を軽く握り締めながら呟いて。
一度だけ、荷物袋に──その中の黒の包みに視線を向けた後、ベッドに潜り込んで目を閉じた]
─ 翌日・玉泉への道 ─
[目覚めの早さは常の事。
厨房では、朝の支度が始まる頃か。
ともあれ、邪魔にならないように短く朝の挨拶と、玉泉に向かう事を告げて外に出る]
……え?
[外に出て、歩き出して間もなく聞こえたのは、悲鳴>>69。
それが向かう先から聞こえてくる、と察すると、僅かに躊躇った後、走り出し──]
……っ!?
なん、だ、これ……っ!?
[目に入ったのは、凄惨な亡骸と、その傍らで何かを掻き集めようとしている姿。
亡骸が誰の物で、傍らにいるのが誰か、認識するまでやや時間がかかった]
……団長、に。
ヨハナ、さん?
[ようやく口をついた名は、ヨハナまで届いたか。
距離を詰めるに従い強くなるにおいに、知らず、表情が歪む]
……ヨハナ、さん。
落ち着い、て。
[無理を言っている。
そんな冷静な部分も、意識にはあるが、何か言わずにはおれなくて呼びかける。
何があったのかとは、聞けなかった。
無残な亡骸と、散らばっていたものと。
それだけで、状況は察する事ができる]
……人、狼。
[これが人の手で、力で成しえるものとは思い難かった。
なれば、と思考は自然、そちらへ流れる]
……もし……受け入れて、いれば……阻めた?
[無意識、零れ落ちるのは答えを求めぬ、そして得られぬささやかな疑問。それは、すぐ傍のヨハナに届いたか]
とに、かく。
このままには、しておけない……。
[団長も、それからヨハナも。
けれど、自分だけではどうにも手が足りないから]
……俺、みんな、呼んでくる、から。
[小さく告げて、歩き出す。
途中、同じように悲鳴に気づいてやって来た者と行き会うなら、見たものを告げ、詰め所へ行く、と伝えるが。
女性や子供に対しては、「見るもんじゃない」と押し止めるくらいの余裕は、一応残っていた。**]
―翌朝―
[のろのろと、身を起こす。
机の上にには昨晩の作品が広げられたまま。
大きな猫に縋り付くようにしている少女がひとり。
それは今にも動き出しそうな―――]
…つ、伝え、ナなな、ゃ、
[起き上がると身支度を整えて。
縫いあげた布を手に、小走りで外へ出た]
[足早に向かったのは詰所だった。
駆け込む勢いに団員が気圧されたように引く]
ぎ、ギュ、ギュ、っター、だん…は?
あ、アノ、た、伝え、ナきゃ、
[慌てて話すが、どうやら通じない。
音は滑る。眉を顰める団員もいて。
だがどうやら今ここには居ないようだと察すること出来て
ゲルダは刺繍の布を手に、長い息を吐いた。
だが、待てないといった様子で。
詰所の出入口の脇に、じっと立って外を見る]
[此方へと近づく気配に女はゆると顔を上げ振り返る。
人の姿のままのウェンデルが深い蒼に映り込むと
赤く濡れたくちびるが淡い弧を描いた]
これで――…
私たちを見つけるの、諦めてくれると良い。
疑われなければ……
殺そうとしなければ……
これでおしまいにできる。
[ウェンデルもノーラも飢えを感じていないのなら
無理に狩る必要もない]
これ以上人間が干渉してこなければ……
水が引くのを待って、逃げる、だけ。
[人の血を口にしたのだから自分も二人の共犯になれる。
思えど其れを言葉として確かめる必要はない。
己の中で覚悟を決める為にも必要な事だった]
生きる為に誰かを人狼に…?
それなら、その時は……
私も何かお手伝いするから、ね。
[具体的な言葉はないまま意思のみを伝えた]
─ 翌朝/自住居穴 ─
[薬を飲んだ翌日の目覚めは遅い。
深い眠りを遮ったのは、小さな居候の威嚇する鳴き声が聞こえたからだった]
───……ん。
パ、ラッシ…うるさ、い…。
[文句を言いながらゆっくりと身を起こす。
寝乱れた髪は右目を覆っておらず、異眸が暗闇の中に浮かんだ]
……灯り……。
[自然光の入らない洞窟では、室内は常に灯りを必要とする。
寝る前に消したそれを求め、手探りで火をつけた瞬間]
………パラッシ、どきなさい。
[「ギーギー」と騒いでいたリスが跳んで来て、両目を覆い隠している。
首根っこを掴んで引き剥がすと、点けた灯りが右目に強く突き刺さった]
っ………。
ホント、不便ね。
[右手で右目を覆いながら、溜息混じりに言葉を零す。
迂闊に外では暮らせない理由の一つ。
光に弱い、色素の薄い瞳。
暗緑の左目に対し、右目は鮮やかな赤色を示していた]
全く、どうしたっていうの、パラッシ。
[落ち着きの無いリスをベッド脇へと置いて、先ずは身だしなみを整える。
髪も右目が隠れるよう、きちんと整えた]
ご飯は……食べてるわね。
それにしても様子がおかしいわ。
[食べかけだったマカロンは食べカスを残して平らげられている。
リスがそれを食べたのは明白なのに、落ち着く様子は全く無かった]
そう言えば、昨日も…。
[トンネルが通行不可になった時も何やら忙しない様子だった。
また何かあったのか、と思考が巡り、リスをコートのポケットに入れて自住居穴を出る。
向かう先は何かあれば動く、自衛団の詰所]
―自衛団詰所前―
[長身の男が見えて、目を瞬かせる。
聞いたことのない音に、視線はリスへと落ちたあと
彼の顔へと上がり、ん、と首を傾ける]
だ、団長、を、まま待っテて…
み、み見てな、イ?
[それに、そのリスの声はどうしたの?
続く問いは、言葉でなく視線と首の傾けで示す]
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