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[他にも誰か、情報を口にした者は居たか。
それらを聞いた後、エーリッヒは一つ賭けにも似た提案をする]
ヘルムートさん、見出す者の力には制限がある場合があるそうだね?
このままでは我々もどちらが真実を言っているのか判断し辛い。
そこでだ。
生者から見出す者がもう1人、誰かを判別する機会を作りたい。
今必要なのは情報、そうだろう?
…ただ、これにはリスクも伴うけれどね。
[それこそ、カヤと話した「名乗り出た時の危険性」。
そこからも判断出来る部分もある。
ある意味人身御供も辞さない賭けだった]
どうかな?
[ヘルムートだけでなく、集まる者達にも提案の是非を問う**]
─ 広間 ─
そういう事かな。
[現状のまとめ>>78に、返すのは短い肯定。
その後になされた提案>>79に、深紫はゆる、と細められる]
……ああ。多くの伝承において、一度に知れるは一人、という制約がなされている。
私の知る限りでは、例外はなかったな。
[問われた事には肯定を返し]
……異論はないよ。
確たる基準を全員が持ち得ぬ以上、その導を増やすのは手段の一つと言えるし……それに。
[提案への諾の言葉と共に、視線は眠る少年へと]
鎮魂歌を紡ぐための時間を得たい、というのもあるのでね。
[告げる言葉は、ごくごく静かな響きを帯びる。**]
─ 厨房→広間 ─
お、頼むよ。
[ウェンデルに思う所はあれ、手伝ってもらえるのはありがたかった。
それぞれが好きに取れるように、テーブルの上に置いてもらう。
そして話し合いが始まると、静かに耳を傾けて]
……と、言っても。
此処には進んで死にたがる奴なんていないだろう?
[小さく首を傾げながらも、確認するように言葉を紡いだ*]
─ 広間 ─
……そうだな。
色々と置き過ぎて、感覚がマヒしているような部分もある事だし。
休息した方がいい。
[これからどうするか、の問いかけに頷きと共にこう返し。
食欲はあるとは言い難かったが、食べないわけにも、と軽食に手をつけて。
休息を、と言ったわりにその後の時間はピアノの調律に大半を費やされる事となるのだが。*]
― 翌朝 ―
[大人達が方針を決めている間、少年はすっかり眠りこけていた。それを呑気すぎると見るか、状況から疲れるのも止む無しと許すかは人によって違ったかも知れない。]
もう一人?
[結局目覚めたのは、朝になってからで、もう一度見極めると言われれば少し困ったように首を傾げた]
構いませんけど......他にも人狼っているんでしょうか?
[少年が人狼と判じたブリジットは死んだ。そして昨夜、新たに襲われた者はいないとすでに聞かされていたから]
......ヴィアベルさんも、嘘をついたわけじゃなくて、見極めを間違っただけなんじゃないですか?
[人狼は死んで、もう居ないのではないかと、そんな風に、楽観的に過ぎると思われるような事を少年は口にする。
それでも、試してみるべきだと言われれば、素直にそれには従うのだが]
でも、その前に鎮魂歌を歌わせて下さいね。
[少年の浮かべる微笑みは、まるで死の恐怖も、今の状況も全て忘れたかのように柔らかい。ヘルムートも夜のうちに調律を済ませていたろうか?*]
─ 翌朝/広間 ─
[調律を終えた後は部屋へと引き上げた。
眠れる気はあまりしなかったが、それでも、休まなければ、と横になる事で最低限の休息はとった……と、思う。
ともあれ、目覚めた後に向かうのは広間のピアノの許]
……ん。
[鍵盤に指をおとし、音を鳴らす。
前日の内に調律を済ませた白と黒は、心地よい音を持ってそれに応えた]
悪く無い、な。
[そう、呟く刹那だけは、今の状況を意識の外に追いやっていた。*]
[当初の予定通り、その日は誰も襲うことなく寝床についた。
少し物足りない気はしたが、我慢出来ない程ではない。
ただ、明日はきっと耐えられないだろう。
それを理解しながら、エルナは眠りの中へと落ちる]
......今日は、誰を選んだとしても、人狼じゃないって、結果を出した方がいいと思うんだ。
僕が人狼と言った人を、もうヴィアベルさんは絶対殺さないだろうし、むしろ、人間だって言った方が、その人は疑われるかも。
それに、もう人狼は残ってないかもって、思ってもらう方が、動きやすくなる、よね?
[そうじゃない?と、少年は未だ正体の知れぬ仲間に向かって問いかける。
冷静に判断しているようでありながら、本当のところ、誰かを人狼だと指摘して、更に殺す事になるのを忌避する気持ちがあるのは、見通せたかもしれない]
─ 二階 客室 ─
──── …── っ
…嗚呼。
やっぱり、視えた。
[閉ざしていた瞼が、目覚めに因り開く。
その身に駆けたのは落胆だが、芯を染めたのは”あの人は人狼じゃない”という安堵。
とはいえ、視たと告げて良いかどうかの判断はこちらもまだ付かず。
とりあえず何時までも部屋に籠ったままでは案じられるだろうかという思いだけで、外に出た]
─ →一階へ ─
[女が階下へ降り、まず見つけたのは>>61エーリッヒとクレメンスの姿。
女が近付くより先にこちらに気付いた画商の、大丈夫かとの問いかけにはまず頷きを返して]
えぇ。
取り乱して、ご迷惑をおかけしたわね。
手を貸してくれて、ありがとう。
[エーリッヒが足を負傷していることは、>>1:18最初名乗った折に聞いていたから。
負担を掛けてはいけないという思いで厚意を無碍にしてしまったけれど、感謝の気持ちは変わらない。
礼を述べた後他の人達は何処にいるかと問おうと思ったが、エーリッヒは誰かに向かい話を始めたのでそれは叶わず。
彼が踵を返したのを見て、誰と話していたのだろうと視線を向けた先にいた、>>64音楽家の腕を染める紅に気付けば、息を飲んだ。
その衝撃の強さに、>>67>>70エーリッヒを追いかけて行く少年の気配は打ち消されて。
恐らくは浴室へと向かうのだろう、>>68その場を離れる音楽家にも声をかけることはできなかった]
[暫くその場から動けなかったが、>>65クレメンスの言葉を思い出し女はまず厨房へと向かい。
少年や画商達で手伝いの手は足りていそうだったから、火を借りて、野菜のスープの仕込みをさせてもらって。
そして彼らと同じく広間へと移動して、そこで>>74>>76>>77>>78伝えられた言の葉の数々に、女はただ、目を瞠った]
[ヘルムートが死者から見出すと宣言したことも。
ウェンデルが、生者から見出す者と言ったらしいことも。
その為に、ブリジットがヘルムートに殺されたということも。
女にとって、思いもよらぬことで。
尚且つ、女の迷いを更に強く、深めることだったから]
[結局女は、>>79エーリッヒの提案に是とも否とも答えぬままに、広間を後にして。
一睡もしない内、この集会場での三度目の朝を迎えた*]
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