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色々って……。
[かつての自分を重ねて投げた言葉。
それが、少女を前向きにした……のなら、喜ぶべきなのだろうが]
…………。
[微かな、違和感。
それは『憑魔』から感じるそれとはまた、異なるものだが]
[桜に視線を戻す。
にこり、と。
口唇がわらった]
こんばんはー。
ねぇ、聞きたいんですけど。
だれが、亘を殺したのか、あなたしってませんかー?
[桜花に問いかけを投げる。
首を傾げて。]
ウミ…ミヅキせんぱい。
ヒミツをしっちゃったんだ。
じゃまするの?
ツカサみたいに?
[顔を歪ませる]
それなら、たべちゃおうよ。
そうすれば、いっしょにいられるよ。
「……?」
投げられた問いに、首が小さく傾げられる。首からかけた鈴が、リン……と鳴った。
「それを聞いて、どうするの?」
逆に問い返す声は、どこか楽しげか。
……ショウ?
[机や、その上に積み上げられた本、スタンドなどが邪魔で姿はうまく見えない。声の様子も変わっていたので確信は無く、語尾が上がる。
子犬に続いてゆっくりと教員室の中に、少しだけ足を踏み入れた。]
「どうするも、それは子らの好きなよに。
それは桜花は与り知らぬ。
子らのみちは、子らしかしらぬ」
歌うように、そう、返して。
「識ってはいるよ。
でも、知らぬ」
続いた問いに対するのは、曖昧な言葉。
「人を喰らう子らがいる。
その子らを清める子らがいる。
桜花はそれしか知らぬもの」
……。
[その呼び方をする人物は少なくて、よくわかった。
仔犬がショウの元に戻って来るのに合わせて、下がる]
…関係、ねぇだろ。
フユっちには。
「だって、告げた所で、子らは信じぬもの」
くすり、と。
楽しげな笑みが浮かぶ。
「自らを慈しむもの。
自らを護るもの。
自らに益するもの。
子らはそれを疑わぬ、疑えぬ。
そうして、真より目を逸らすから」
教えても、つまらない、と、そう言って。
いらない、という言葉にも、楽しげに笑むのみ。
えー、信じないなんてことはないよー
だって、亘よりタイセツな人なんていないもん
[くすくすと笑って]
あーぁ、やっぱり知ってても教えてくれないってことだよねー
マッチとかライターとかかっぱらってくるんだったなぁ
[手から力を抜いて、懐中電灯のスイッチを切る]
そっちこそ、何してんのさ。
[答えを期待しない問いかけ。
職員室の扉は2つある。
フユのいないほうから出ようと、
彼女の方を見たまま、また少し下がった]
「教えるのは、桜花の勤めではないもの」
対する少女も、楽しげに笑んで。
仕種に合わせて、鈴が鳴る。
「桜花の勤めは、ただ、見届け、還す。
それ以外にはないのだもの。
知りたければ、自分で探すがよいよ、子。
それがみちをひらく、それがみちをえらばせる」
[職員室の手前、保健室のドアが開いているのが目に入った。思わず足を止め、気配を殺して、そっと覗き込む]
………
[床の上に散乱する包帯や薬、医療器具…人の気配は、ない]
ふぅん
[続いた桜の言葉に、溜息を一つ]
本当に役にたたないなぁ。
なーんか拍子抜けしちゃった
[小さく笑って]
わかった、自分でさがそっと。
……せんぱいたち、知ってたりしませんか?
[軽く首をかしげて、問いかける]
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