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……いざとなったら、ここからでも、レディ・ドミニカを送れねえかやってみる。
[木から遠い場所、余力も少ない…リミッターを外したとしても厳しい、とは、判っていたが、そう伝えた]
もし、何かあったとしても、こちらも彼女へ力を送るくらいはするよ。
大丈夫。
――…邪魔されても、それくらいはできるだろう。
そちらは、そちらで気をつけてくれ。
…せめて、もうちょい策使いそうな人が相手だったら良かったのに。
そうなら、ドミニカさんが洗脳されてるとか言って掻き乱せる。
[ぽつりとこぼした考えは、だいぶ性格悪かった。]
まぁ、IFの話しても始まんないけどね。
― ユーリーの部屋 ―
[クス][悔しげな理由はよくわかるから可笑しそうに笑った]
[負けず嫌いは共感も覚えるところだけど何もそこまでと][クス]
ええ。ここの主はアナスタシア。
彼女が本格的に弱ったら何が起きるか分からないわ。
キリルが狙われた理由?
ベルナルトと一緒だったから深く考えてなかったけど。
確かにそこにも理由はあるはずなのよね。
[疑問には目を瞬いた][パチパチ]
[少し困ったような笑みを向けられ、魔人は軽く鼻を鳴らします。
今は興奮状態ではないため煙は出ていないようでした。]
信用と心配は別だ
・・・というかだな、前が前だろうオマエ
[前半は躊躇いなく、後半はやや低めの声が返ります。
出会いが瀕死状態だった為につい連想してしまったのだと、心配など性に合わない魔人が口の端を曲げました。
視線で口止めをしてる気配はドミニカを見ているので気づきようがないままです。]
― ユーリーの部屋 ―
そうよ。素直で優しい子。
こんな時でなくても守ってあげたい可愛い子。
[フフリ][妹のようなお友達自慢しながら懸念には頷いた]
ああ。便利な道具だけど、慣れてないと難しいのよね。
最近生まれたような若い子ならともかく、人間の中で暮らしてなければ縁遠くもなりやすいし。
……ふぅん?
[誰かに相談しようとしていたと聞いて少し戸惑う][ホフリ]
[などと言ってる内にバンシーが大声で泣き始めてしまいました。
湿っぽい事が大の苦手な魔人は顔を盛大に顰めます。]
おい、泣いてたらわからんだろう
[声に怒気がちらつきますが、イッパイイッパイのバンシーには逆効果でしょうか。
思わず逃げた視線がレイスの方を見やりました。]
…あー、やるのやめといたほうがいいと思うの。
ドミニカさんって、バンシーのあの人でしょ?
…あの人、こういう性格悪い策向いてないと思う。
[向いてないから洗脳されてるっぽくなるのかな、とか思うけど、
そっちはあえて言葉にしませんでした。]
― 中庭・木の傍 ―
[なんだろう、妙にほのぼのした、この空間は、とか、エントのじじーと鬼の子を眺めていると思えてきたり]
まあ、手紙書けたのは、シアねーちゃんだからこそ、だろうけどな。
[ふう、と疲れたような息をつく]
……はい。
ありがとうございま
[前が前、と言われれば。恥じ入るように頷くしかなく。
それでも、心配には少し嬉しそうに表情を変えた。
しかし礼の言葉は、ドミニカの泣き声に止まる。
口止めの意味はあったが、この泣き声はいただけなかった。
眉を寄せて――]
― ユーリーの部屋 ―
そうしてくれると、私は嬉しいわ。
[コクリ][とりあえずの結論に頷く]
あ。私も外しておいてね。
木の中にも興味がないとは言わないけど。
栄養にされちゃうのは嫌だから、そう無理はしないつもり。
[ヒョイ][何か言いたげなユーリーに肩を竦める]
[レイスとの会話を思い出しながら笑った][フフッ]
[そして、グレゴリーの視線を受ける。
表情は、振りかえるのに慌てて心配そうなものに取りつくろう]
グレゴリー、大丈夫です。
なだめてますから。
[少し安心させるように、微笑ってみせる。
そのまま視線をドミニカへと向けて。
彼女の方へと、足を進めた]
[レイスの表情が取り繕われた事に魔人の黒い眼は気づいたのか、半分落ちたの瞼の下で少し訝しげな色を浮かべます。
しかし、まずは泣き止んでもらわぬ事には話になりません。]
湿っぽいのは苦手だ
まかせる
[『なだめる』事に異存はなかった為、ドミニカに止められなければ一歩横に引こうと動こうとします。]
─ 自室 ─
完全無作為……って可能性もあるだろうけど。
それにしちゃ、こう……ピンポイントだよな、って思ってさ。
[キリルが取り込まれた、という点については、そこが微妙に引っかかっていた。
ドミニカに関する評価には、思う所もあるが、否定すると事でもないので、突っ込まない]
……まあ、なんというか。
そこは、自重してくれるだろう、とは、思っとく。
[無茶はいざとなれば自分もする。
だから、強くは押し止めなかった]
誰にか……は、知らんけど。
あのタイミングで、部屋にいたヤツ、なのは間違いないだろ。
そこは、確認してたみたいだし。
相談したい事……は。
なんか、「よくわかんないちからがあったから」聞きに行く……って。
[やり取りを思い出しながら、の言葉はやはり完成せず。
聞こえた泣き声に、瞬きひとつ]
な、なんだぁ?
[戸惑った声を上げながら、弾みをつけて立ち上がる。
オリガが声の方へと向かうのは止めなかった。
いや、ここで止めても、というのはあるし。
何より、術式固定のためには、対象者の気に触れないとならないわけで。
外に出ない選択肢が、なかった、とも言う]
ふ、え ぇえええ〜〜〜〜っ!
[怒気が混ざるグレゴリーの声に泣きやむどころかますます声は大きくなる。
ぼろぼろと零れ落ちる涙を気にする余裕もなく。
レイスが眉をひそめたのなんて当然見えるはずもなく、ただ近づかれればじり、とあとずさり。
グレゴリーが離れてレイスが近づくのには、涙に濡れた瞳がグレゴリーに助けを求めるようにむくのだった。
オリガやユーリーが廊下に出てくれば、泣かされているバンシーの姿がみえるだろう]
― 中庭・木の傍 ―
[どうやら、魔人を探す様子のウートラに、ひらりと手を振る]
ん、おっさんに燃やされねーようにね。じっちゃん。
[脅してるわけじゃないですよ?多分]
さて、どうすっかな、一度部屋に戻るか…
[ぼそり呟いて、傍にいるエレオノーラを見る]
エレ、まだ、ここに居るか?
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