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[『ゼルギウスを信じるな。』
踊らされている。彼はこちらを観察している。]
…どうするべき、…かしら。
[わからない。けれど手伝えると返れば行くべきかとも思う。
返る頷き。アーベルは、と彼の言葉も待っただろう。]
…そぅ。
[寧ろ、内の痛みを気にしてしまったのは握るバンドが見えてしまったから。
遅すぎるほどの足取り、がり、がり、と地面を削るような音を立てながら施設の方へと歩みを進めていくだろう。]
――進むしか、…道は、なくてよ。
[行けるというなら、行くしかない。
此処まできたのだ、
ゼルギウスに啖呵を切った
ライヒアルトとナターリエは、
裡に矜持を秘めたヘルムートは
生きると決めたノーラと、ベアトリーチェは
――、――]
[引き摺る音を追うように、
それぞれ扉へ向かうだろう。]
―研究所―
[ノーラを手伝いながら、ヘリを降りる。風が、心地よかった。朝だと、わかる]
気持ちいい風が吹くのね。
水の、匂いもする。
[上空から見たら、湖が見えただろう。白い、ドームの屋根も]
アーベルさん、動ける、かな。
[アーベルの体のことを気にしながら、振り返る]
[研究所のドアの中、広い、空間。音が反響しそうな、匂い。ノーラの声に頷く]
どこに、いるのかな。
ゼルギウス……って人。
[耳を澄ます。外からの音以外は、特に聞こえなかった]
[ノーラの驚いた声に首を傾げる]
どうしたの? 何か、あったの?
[歩き出し、杖の先が当たる。その先に、石像が一つ。
手で触れれば、その背には穴が開いていて]
あ、な? なんで、こんな。
―ヘリの近く→扉へ―
――アーベル。 行くのよ。
[鉱石の眸は――何を浮かべたろう。]
…おいては いかないわ
[――もう、たくさん おいてきてしまったから
これ以上は。このまま、石になってしまうのは。
彼の眼には映っているのか。
欠損した指先が見えても手を取って
ヘルムートに、手伝ってくれるよう頼み、
研究所へと向かう。]
…この穴、一体 …――。
[彼らもまた実験されてしまったのだろうかと
そんな嫌な予感が過る。]
おいでなさい…
[腕に感じる重み。そっと左手で抱き寄せる。
まだ動く腕で少女を守るように。]
―研究所―
[聞こえてきた放送>>#1に、苛立たしげな舌打ち一つ]
あくまで、人を……サンプル扱いか。
[命を玩ぶ。
だが、それは、ある意味では自身にも当てはまる事。
新たないろを生み出すために、踏みにじった生命は決して少なくはない。
故に、それ以上は言わず、息を吐くに止める。
ナターリエにその様を案じられたなら、大丈夫だ、と笑んだ]
……っと。
先に、伝えておくべき、か。
[ブリジットがヘルムートに助力を求める声。
ふと、一連の騒動で失念していた事を思い出す]
……議員殿。
今の内に、お話ししておきたい事が。
[扉へ向かいながら、声をかける。
ゼルギウスとの通信で得た情報。
『他の目的』の事。
そして、それに自身の研究の一端が用いられているであろう事を。
彼に、そして先を目指す者たち皆に、*伝えるため*]
[死後に開けられた穴なのかどうか解らない。
がり、と地面に触れる足からは嫌な音がする。]
…?
[皆は来ているかと振り返ると頼まれて渡したタイピン。]
―――。
[そのまま、広間らしきフロアをぐるりと見回した。]
誰か…
誰かいないの!
[声がドーム状の天井のせいかこだました。]
【RP】
その時、ふと、物影からおずおずと、
子供らしき人影が現れる。
二人
ただ、人間ではない。
一人は黄金の髪、一人は白銀の髪
まるで、一輪の薔薇をそれぞれあしらったような頭をして、目はそれぞれエメラルドグリーン。
顔つきは、人間のようであり、でも、猫のようでもあり。
何より、長い長い尻尾……。
まるで妖精(エルフ)のような…。
そして、彼らはこっちをじいっと見ながら、またすっと物影に消えていく…。
【RP】
また、あるものの前には、白い白い馬…。
だけど、火のように赤い目をして、何より、その背中から翼が生えている。
いななきはするけど、音はせず、
なのに、耳の奥に振動だけは伝わってくるだろう。
そして、それも、またしばらくたつと、消える。
!!
[不意に現れた小さな人影にベアトリーチェを守るように
ずず、と音を立てて少しだけ前に出るだろう。]
―――…
[金と銀の星。瞳の色は鮮やかな緑。
ブリジットの瞳の色を思い出す。]
貴方達…ここの人?
[問いは届く前に、ふっと消えた。
長い尾が――揺れるのが見えた。]
―――… Pegasus
[白き羽を持つ馬がどこからともなく現れ思わず呟く。
だけど、赤い、赤い瞳が恐怖を呼ぶ。]
〜〜ッ!!
[鼓膜に伝わる振動に瞳を細めた。]
【RP】
そして、探索を続ければ、
もっと奇怪な、物語や御伽噺にしか出てこないような物体が、現われてはすっと消えていく。
そのうち、誰かがみつけるかもしれない。
それらの物体が、石造の傍に現れることを。
まるで、石像がそれらの住処であるように……。
─ ヘリの中の出来事 ─
ダーヴィッドは、来ない。
アーベル。
[私がこの手で最後の命を奪った。自然に石化病でダーヴィッドが死を迎えるのをギリギリまで待つ、もしくは置いて行くと言う選択が、ヘルムートには無かった。複数ある理由それらは、どれも酷く利己的だ。
だが、敢えて。この手で──殺して、奪ってしまいたかった。
ふと、思う。
宣言した上で、動かない像を作る行為は、平凡な写真を撮る事と似ているか。
像は、切り取られ、静止し、永遠となる。]
わざわざ前髪を整えて、カメラを待つ
人間を撮るようなそんな写真は、記念写真は、
アーベルは、撮らないか?
[奥の座席へ身を運びながら>>16言った。横を通る時、ベアトリーチェには、ダーヴィッドを連れて来られなくてすまない、とも。]
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