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[ご機嫌なようで、とハーヴェイに声をかけられれば、
娘はこくこくと何度もうなづいて。
空に上る風船や、ちらばる紙ふぶきをひとつひとつ、
指差して見せた。エレノアのほうはリックに花を渡すと]
おみやげならば、尚のこと、気をつけないとね。
きれいなお花、きっとよろこぶでしょう。
[黒猫の名前を聞くと、娘の口が、その通りに動いて。
音は発されなかったけれど。
嬉しそうに、猫をなでようと、おずおず手を伸ばした]
飴は、お駄賃じゃなくても差し上げますよ。
[ヴィンセントの言葉に、くすくすと笑みを零して。
しかし、続く言葉に慌てたように、ふるふると小さく頭をふる。]
え、でも、そこまでして頂く訳には。
家も、あまり遠くないですし。
…それに、サーカスには、間に合わなくても。
[ごにょ、と口の中で呟かれた言葉はあまりにも小さくて、
賑やかな音楽の中では、聞えなかったかもしれない。
荷物へと伸ばされた手に、慌てふためくものの
取り上げようと思えば、簡単に叶うだろう]
[団長の説明に、ほうと声を上げ]
以前に――そうでしたか。それはますます興味深い。
是非ともDOLLには頑張って頂かないといけませんね。
[DOLLへと、期待を込めた囁きを投げた]
[指差されるものに、視線を向けて。
ああ、なるほど、と納得する]
中々、見れるもんじゃないしね、こんな賑やかなのは。
[空に舞う風船の色彩鮮やかさに、ふと目を細めつつこう言って]
ま、頑張ってくれ。
[リックに向き直り、返す言葉はやや、意地悪い響きを帯びるか]
まあ、そうとも言うが。
そう言いきるのも、素っ気なかろうに。
成程。
ニーナ・・・あの娘が。
[交互に届く主達の声に、ややあって微かな笑いを含ませる。]
Yes,my Lord.
――仰せの侭に。
[黒猫に向けて伸ばされる手。
それに気づけば、リックの頭に乗せた方とは反対の手に、黒猫を移らせる。
彼の肩にいたままでは、届かないだろうか、と思ったから。
黒猫は娘を見つつ、ゆらりと尾を振って]
では、ヴィンセントさん、お願いします。
ニーナさん。お待ちしていますから。
[期待を込めた視線をニーナに向けてから、パレードの後を*追って行った*
[身長に対する論には、にやり、と笑うだけに止め]
少なくとも、遊ぶための場所もあるようだし。
って、見慣れない子?
[こちらを見ずに紡がれた言葉に。
その視線を辿るように、振り返って見る]
[無理に持つのも、自宅へ帰る女性には失礼かなと悩みつつ]
働かざる者、食うべからずですよ。
それに動かずに食べるだけでは健康によろしくありませんからね。
[医者の不養生になってしまいます、と笑みを見せる。
しかし、続く言葉には困ったように浮いた手を見みやり]
ええっと…しかしコーネリアスさんに送ると言い切っていますし。
何より女性に荷物を持たせて手ぶらで着いていくのはなんとも…。
…お嫌でしたら無理にとは申しませんが。
[荷物持ちとサーカスと。
どちらも含んだ言葉をかけてニーナを優しく見つめた]
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