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人狼…人殺しの…?
[なぜだろう、恐れるべきその単語に、胸が熱くなる。]
わたしも…人狼。
[歓喜に心が震え、お腹の奥に燃える火が勢いを増す。]
…このことは秘密、ね。わかった。
そりゃそうだけどよ。
あー、これ以上ごちゃごちゃ考えても仕方ねぇ。
伝承とか何とかそっちのは他の奴に任せるっ。
範疇外過ぎるや。
[ライヒアルトと話をしながら、その内容をぽいと放り投げた]
[口伝に関して触れぬ様子は、その事情を知らぬために全く気付くことは無い]
行き倒れ仲間か…
[ぽつりと呟いた声はゼルギウスに聞こえたであろうか?]
現場の近くにねぇ?
ますます、複雑な事情持ちって感じだ。
[肩をすくめて]
なんにせよそのうち向こうから話すか、
ヨハナさんが聞き出してくれるだろう。
ん?カレーあるのか。飲み終わったら食べにこよう。
…ほんとに合宿みたいだな。
そういえば、急いで出てきたから、あれから口には何も入れてないな…。
[そうこちらも呟きつつ。
盆を運びながら、忘れないように鞄を腕に通した。]
[ウェンデルの言葉に、老婆ははて?と首を傾げた]
坊やは昔、病を患っていたのでしたかな?
[とまでいって、はたと気づいた]
ああ……生まれは此処じゃないのですよね。
嫌ですね。
年を取ると、色んなことがごちゃごちゃになって分からなくなってしまいます。
まあ、無理はなさらないように、体には気をつけるんですよ。
[先ほど無理をした張本人が何を言っているかという感じではあるが]
[お休みと、二階へ移動するベアトリーチェに挨拶を返して]
[ぽつりと呟いたマテウスの声は耳聡くしっかりと捉えた]
煩い。
んー、婆ちゃんなら上手く聞き出してくれそうだよな。
なーんか俺あの子に警戒されてるような気がして。
きっと俺じゃ無理。
―厨房―
終わったら、気晴らしに遊びに行ってもいい?
前に借りた本の続き、読みたいから。
[珍しく願い事を口にして。
更に珍しく、翠玉は明確な笑みの形。
ナターリエの視線を辿るも意図が読めるはずも無く]
従兄弟殿も、こんな時にばかり戻ってこられなくても。
[乏しい表情で嘆息を吐き。
ポットとカップを乗せた盆を手に広間へ]
…カレーはライヒアルトさんが作ってくれたらしくて。
考えても仕方ない、か。
[放り投げる様子に一つ息を吐いて立ち上がる]
……ま、確かに、今は何事もない、しな。
さて、それじゃ俺も少し、上で休む。
色々と起きすぎて、頭が痛い……。
[冗談めかした口調で言いつつ、肩に猫を乗せ。
右手にノート、左手にカップを持つ]
[送り狼云々の会話には、あの家主にそんな甲斐性あるのか、とか。
失礼な事もちらりと考えていたりするのだが]
おー、大丈夫か?
酷いようなら頭痛薬処方するから、遠慮なく言えよ。
[頭が痛いと言うライヒアルトの言葉にそんなことを言って]
俺も少し休むかなぁ。
エーファの様子見て、ベアタの様子見て。
何とも無ければ寝てこよう。
[そう言ってソファーから立ち上がった]
…人をなんだと。
[マテウスの言葉には思いっきり眉を寄せて。
空き部屋が二つ並んでいるのを見つけると、その片方にベアトリーチェと共に入り、冷えた部屋の空気に暖炉を熾した]
おやすみ、ベアトリーチェ。
せめて眠りだけでも穏やかであるように。
[もう一度頭を撫でると部屋を出て。
一度自分の部屋に戻ると荷物の中から手帳を取り出し、余紙の一枚を破って。ゼルギウスの名前を書くと先ほどの部屋の隣の扉に挟んでおいた]
ええ。
母が祈りを捧げ、洗礼を受けてからは嘘のように治ったのだとか。
[信心深さの理由の一端を語り、懐かしむ笑みを作る]
多くの知識を蓄えていらっしゃるのですから、私のようなもののことなど、お忘れになっていても仕方ありません。
ありがとうございます、気をつけることにします。
ヨハナさんもお気をつけて。……こんなときですから。
それでは、見てきます。
[老婆の無茶は知らない。
見知らぬ少女を見やり、手を組んで短く祈りを呟くと、部屋を後にする]
いや、恐らくは精神的なものだからな。
薬でどうこう、という訳にゃいかんだろ。
[頭痛薬を処方する、というゼルギウスの言葉に笑い。
団長に一瞬だけ、険しい視線を向けてから、二階へと向かう。
頭が痛い理由は、大体察しがついていたから。
眠ってしまうのが、一番早い、とわかっていた]
そうか?
だったら気分を落ち着ける薬の方が良いかな。
ま、何か調子悪いんだったら言いに来いや。
[どちらにせよ対処は出来る、とでも言うようにライヒアルトに言葉を向け]
[団長を睨むのには、無理もねーよなーなどと思いながらな眺めて居たり]
[そのまま二階に向かうライヒアルトを見送った]
― 集会所二階・廊下 ―
……。
[扉を閉めてから、首から提げた十字架を取り出す。
微かな光を受け煌く銀に、吐息を零した。]
―厨房→広間―
遠慮なく是非に。焼き菓子を作って待っているよ。
[ゲルダに笑いかける様子はごく自然。
二人で居る時は昔とあまり変わらない、相応らしいものだった。
視線を辿るのには気づいたが、特に気にした様子を見せずに。]
ああ、来てるのは知っていたのか。
折角ゲルダが長年かけて説得して、戻ってきたと思ったら…だからな。
薬師殿といい、運が悪い奴が多いな。
…尤も私らにも言えることだが。
[はぁとつく溜息は普段のものに戻り。
カレーの件については、ああとライヒアルトの顔を思い出しながら。]
ゲルダ、カレー好きだったっけ。
(エーリッヒの所の家政婦氏が作ってくれてる)なら、味は保障されてるだろうな。
[一部をやや顔には出しながらもあえて言わずにおいたり。
そんな会話をしながらたどり着いた広間の、テーブルに盆を置き。]
お待たせ。紅茶とミルクと、好きな方を選んでくれ。
祈りを捧げ、信心。ですか……。
[珍しく歯切れが悪そうに、老婆は言った。
まあ、老人というのは異様に信心深いか、全く信心していないかの2極なのではあるが]
まあ。とにかく、治ったというのは喜ばしいことですね。
[まるで自分のことのように嬉しそうに微笑むが、次の言葉を聞くと、慌てたように手を振った]
ああ。いえいえ。違うのよ。
逆よ逆。
私は、坊やはずっとこの村で生まれて育ってきたのだと思っていたのだから。
それほど、思い出深い子だったのよ。貴方はね。
[手をほほに当てて、昔に思いを馳せた]
ええ。行ってらっしゃい。
[そして、ウェンデルが部屋を出ていくのを微笑みながら見送った]
─二階・廊下─
……ち。
嫌な、状態だな……。
[階段を上がりきったところで、口をつくのは悪態]
大体、なんで……っと。
[言いかけた言葉は、人の気配に遮られる]
誰か、いるのか?
[いるならば、おかしな様子は見せられない、と思いつつ、そうと声をかける]
[耳聡く聞いていたゼルギウスに肩をすくめて]
それにほら、伝承とかそういうのならヨハナさんが一番詳しいしな。
なんにせよ、いろいろと頼りになることになりそうだな。
[休む様子のゼルギウスとライヒアルトに]
お疲れふたりとも。
俺はまだ残るわ。
[そのまま広間には戻らず、一度自分の部屋へ。
窓を開けて冷たい空気の中に立つ]
御伽噺かどうかは別にしても。
望まれてるのは――やれってこと、だろうな。
[呟きは流れた煙と共に*消えていった*]
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