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……誰と聞いて、名乗り出てくれりゃ、それが一番世話ねぇんだが……。
[中枢が誰か、という話に、はあ、と吐き出すのは重たいため息]
……取りあえず、中枢を見つけるための手がかりは、読み解いた。
……少し休んで、回復したら……探査、してみる……。
[答える言葉は途切れがちに。
やがて翠と、銀を描いた紫の瞳はす、と閉じられて]
[そういう己も回復は未だ遠く]
……、其方の時空竜よりはマシだ。
[図星を指されて矛先を転じる]
[口を閉ざした理由は別だったが]
[どの策をとるにしても、大きな力を必要とするらしく。
そうなれば、彼の竜が無茶をされる事は容易に想像が付いて。
話が落ち着いたなれば、腕時計を差し出すを心に決める]
[そうして、ごめんなさいと。
目を離してしまった事の*謝罪を告げようと*]
[半端に弄られた身体][限られた糧を得る方法]
[苗床の言う通り奪うが得策ではあるのだが――]
……、……………。
[厭う理由は己でも判然とせずに]
[深海の青の奥で揺れる天青石の瞳]
[*思考を巡らせれど、答えは出ない*]
おやおや、こちらも相当にお疲れのようですね…私の居る場で眠られるとは。
[意識を手放したオトフリートの姿に、どんな自覚があるんだか、な一言をぼそり]
麒麟殿、そう悲壮な顔ばかりされていては、オトフリートも心を痛めますよ。
あなたもお休みになった方がいい。
[霧を見つめる聖獣の乙女に、そう勧めて、自分はまた、ゆっくりとお茶の続きを楽しむ風情]
[やれやれ、と周りを見ながらため息をひとつ]
[枢の言葉に心当たりはあれど]
……うーん。
[寝てる間に無意識にやっちゃって手順覚えてませんなんて、今更*言えないわけで*]
――屋敷内・廊下――
[広間から出て、皆と別れて。
とりあえず、手当たり次第、目の前にある部屋に入って
中を確認しては別の部屋へ、を繰り返していたが、
何個目かの部屋の扉を開けようとして――その動きが止まる]
そうか。――わかった。
[ぽつり、それだけを漏らし、手を引っ込めた]
[もうセレスを探さなくてもいいとのことだったが、
そのまま広間に戻るのもなんなので、
少し屋敷内を探索することにした。]
[そして見つけた書庫に忍び込む。いろんな言語で書かれた
難しそうな本が並ぶ中、自分でも読めそうな本を一冊取り出し、
椅子に腰かけて開く]
[――が、30分後。
身体が既に活動限界を迎えていたせいか、
それとも慣れぬ読書をしたせいだろうか]
[読んでいた本を開いたまま枕にして*爆睡*]
[窓の向こうを眺めていた視線を、窓の硝子へと移ろわせれば、彼の魔が言う通り悲壮な表情を浮かべている己が映り。
涙の跡を消そうと手でこする。
身を休めた方がよいのはわかっていたなれど、眠れぬのもまたわかっていて。
心を読むが得意の魔から逃れるよに、獣の耳を髪の影に伏せた]
[己が歌に心慰めらるる事はなけれど、同じよに心痛めてるであろう者達が少しでも心穏やかになるように願いながら。
愛し仔を助ける手を持たぬ私が、ただ一つ出来る事を。
仄かに心の魔への*牽制も兼ねて*]
これからの話だよ、クレメンス。
今までなにもしてなくても、ね。
疑われるのには、理由もあるのだから、赦して。
[そう言って、彼らと広間へ向かう。
暫く後に戻ったオトフリートから話を聞いて、クレメンスの提案に対する反応にくすくすと笑いを零した。]
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