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その物言いで、信用されると思ってるわけ?
[楽しげな言葉に、返るのは呆れきった突っ込み]
……そこまで言い切られると、妙に説得力あるけど。
にしても、なんでそんなに、じーちゃんに拘るかなあ。
正直、ここでおにーさんに言われるまで、真剣に考えた事なかったよ、ボク。
[抱えていたもう一つの疑問をぶつけつつ。
呟かれる、文章、という言葉にきょとり、と一つ瞬いた。
ちなみに、念と気が乱れていたためか、通り過ぎた気配には気づいた様子もなく]
さて、確証はありませんけれど。
[拳銃が引き抜かれるのと同時に走り出し距離を詰める。
道中、軽く握られた右手に氷の剣が生まれてゆく]
違和感を差し引いても。
似過ぎていますから!
[低い位置の疾走から狙うのは、太腿から腰への切り上げ]
おや。
接近戦かと思えば…躊躇わずにカードを使ったねぇ。
ま、正しいんだろうが…
[ぽつ、と呟いて]
『愚者』か『世界』か。
どちらが勝るのかねぇ?
[カルロスより取り出されたカード
そしてカードの力。構築される檻。それに蜘蛛の足は更に猛る様に強く激しくいきりたつ]
ほーう…『世界』ですか…でも相性が悪いでしょうねぇ〜
既に完成ともいえる『世界』は完璧にも思えますが…愚者がそのルールの下にいるはずないですからねぇ〜
[そんな言葉の直後に蜘蛛の足は檻を抜く。
それは...の言葉通り…限度がない力だったからか。それとも単に檻の構築が遅かったからか。どちらにしても抜いたのは事実である。
最も完全無事というわけではない。檻を作られる力によって蜘蛛の足は痺れるように揺れ動き、正確な狙いとならぬままの横振りはカルロスを掠めるようにして振りぬかれた]
さぁのぅ。
信じる奴ぁ信じる、信じん奴ぁ信じんけぇ。
歳なぞあって無きもんじゃしの。
[何年生きたかの証。厳密なる「死」の無い男にとって、歳を数えることは何の意味も無い]
あ奴ぁワシの『記憶』ん中でいっちばん最初に興味を持った奴じゃけぇ。
ある意味『特別』なんじゃよ。
[当時の『記憶』からすれば興味と特別の意味のベクトルがかなり違うのだが。それを知るのは男のみ]
[きょとりと瞬かれる飴色に気付いているのか否か。己が呟きを更に続けることはなく]
あんまし揶揄っても可哀想じゃしの、こんくらいばしとくかぁ。
ほんじゃのぅ。
[一方的に区切りを付けて移動を始めた]
ふぅん、まあ……
[抜き撃ちの間に詰められる距離。
だが、リディアが剣を振るうまでの間に、ゼロが左腕に飛来。]
そんなこたぁ今が楽しけりゃどうだっていいんだけどなぁ!!
[伸びた尻尾が短剣状になり、斬り上げを受け止めようとする。]
じゃあ、信じないでおく。
[あっさり言った。
それから、『記憶』『特別』という言葉にまた、不思議そうに瞬いて]
……よく、わかんないの。
[零れた呟きは、移動を始めた相手に届いたか、否か。
ただ、揶揄っても、という物言いに浮かんだ険は、じと、とした視線がぶつけていたかも知れないが]
……あとで、絶対殴る……。
[妙な決意が、固まりました]
……。
[煙を撒き散らしながら、次々とビルを彷徨っていくが期待のものは手に入らない。
特にこのエリアに変に手を加えている感じがしない以上、見つからないのはただ単に運が悪いだけか]
……。
[最も、本人は全く気にした様子も無く、足のリハビリ代わりに、どんどんと歩みを続けているだけなのだが。
そして、更に新しいビルに入り、家捜しを続けているとその窓から遠くに見えるのは]
……。
[森の中にある公園で戦闘をしている二人の姿。
無表情なままそれを見つめるが、なんとも感情のある表情で煙を吐き出した。
が。すぐに踵を返し、その場から離れた]
[何気なく紡いだ言葉で敵を作ると言うのも一種の才能だろうか。本人がその気が無くても発動するそれは、男にとっては都合が良かったり。理由は、愉しいから]
さぁて、あん煙ば残して行きおうたんは誰かいのぅ。
っちゅーても煙ば関係しとりそうなんは一人しか居らんか。
[先程見かけた煙の主、それを探すように歩き回る。ただ、てきとーに探しているために見つけるのは運次第だろうが]
やって見なきゃわからねぇだろうが…っ
[手品師のいつもの態度に心が乱されることはない。
だが、やはり慣れぬ力が災いしたか、檻は完全に構築される前に蜘蛛によって破壊され]
……しまっ…!
[思ったよりも蜘蛛の動きは早く、その脚は長く。
振り下ろされるそれを避けようとして、今度は火傷を追った脚が持ち主を裏切り大きくよろけ]
っ…うぁっ…!
[振りぬかれたそれを避けることは出来ず、弾き飛ばされて壁に激突する。酷く嫌な音。そのまま地に落ちて。
ロッドが手から静かに消滅した。利き腕をやられてはもう]
……ショーは終わり…あんたの勝ちだ。
[それでも、最後には笑って見せた]
[ふる、と首を振った後、翼を広げて舞い上がる]
さて、と。
……探し物、って、苦手なんだよねぇ……。
取りあえず、森の方、行ってみよっかな……?
[そんな呟きを漏らしつつ、向かうは緑の場所。
理由は特にない。
強いて言うなら獣の本能、野生の勘、と言ったところか]
─ →公園近辺─
あ、あん狼ん姿、ほんもんじゃ言うん忘れた。
まぁええかぁ。
[エリカに言い忘れたことを思い出したが、信じるも信じないも自由と割り切ることにした]
ふふ…ええ…私の勝ちですね。なかなか骨が折れる闘いだったのはさすがですねぇ〜
では…勝者ですので、全てを奪います
[足場よりふわりと降りて、カルロスへと近づき。くすりと冷酷な笑みを浮かべて、トランプを二枚放つ
そのトランプはカルロスめがけて一直線に突き進み。突き刺さる直前で孤を描いて、二枚のカードを掻っ攫って手品師の元へと戻る]
はい。これにて此度のショーはおしまい。最後までご観覧ありがとうございました〜
[そういって悪戯っぽいような営業スマイルを浮かべ世界と運命の輪のカードを手に取った]
……。
[そうやって、色々と歩みを続けるうちにようやっと目的の品は入手できた。
それにしても、ここまで短時間のうちに残った人間に近づくなどとは思ってはいなかった。
実のところ、運が悪くて目的の品を入手できなかったのは別にして、カードを持ち合わせた者同士は惹かれあう運命にあるので、自身の無意識領域において体が勝手にそちらに向かっているだけのことではあった]
……。
[電子パッチなどを当てて、傷の手当てをすませると、そのまま、その場所で休息。
……しようと思ったが、少しだけ新しい人の手が介入しているのを発見して、その場から離れて、結局最初にいたビルへと歩みを向けた。
実は、ブラウンがいるビルの1Fでそれらを見つけたのだと分かったら、さすがの男もどのような顔をしたのかは誰が分かるだろうか]
倒される前に倒せばいいのですもの。
問い質すにもその方が楽。
[硬い音を響かせて氷刃と短剣尾がぶつかり合った。
その表面に霜を浮かばせそうなほどの冷気が剣から流れる]
楽しんでいただけたら。
素直に教えてくださるかしら?
[鋼の鳥を弾かんとする勢いで横薙ぎに剣を振る。
同時に相手の体制を崩そうと右から足払いを仕掛けた]
─公園近辺─
[ふわ、と。
気配を隠して舞い降りた先で感じたのは覚えのある冷気]
……これは……氷華ちゃん?
やり合ってるのは……。
[数歩、歩みを進め。
対峙するものたちを、視界に捉える。
飴色が微か、険しさを帯びるも、声など出す事はなく]
…
[集音機が微かな音を拾う。
が、此方に向かってくる様子も、殺気も感じられず、結局は闘いの方に目を向けていた]
『愚者』の勝ち、か。
奇術師だけに、面妖な。
『愚者』で更に厄介になってるようにも見えるねぇ…
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