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─ 翌朝/個室M ─
[布団ひっぺ返した方が早いかね、と考えて視線をエーリッヒへと向けた矢先。
ずり落ちそうになった布団を直そうと近付いたミハエル>>90にエーリッヒが抱きつこうとしたのを見て、刹那、固まった]
………寝ぼけてんじゃねぇクソガキ!!
[そう言って右手で拳骨を繰り出したのは抱きつく前だったか後だったか。
グローブの甲の、鉄板入りの部分で殴られなかったのは僥倖だったと思う]
ったく……んな格好で嫁入り前の娘に抱きつくなっつーの。
おら、目ぇ覚めたか?
ミハエル、お前廊下に出とけ。
[エーリッヒの目を覚まさせながら、ミハエルがこれ以上の被害を受けないよう外へ出るよう指示を出した]
[月の女神の制裁もあったのだろう。
ただ、それも時間の経過とともに薄らいでゆく。
月の見えない時間になるのだから。
だが、夜が近づくにつれ、普段以上に渇きは増すだろう]
― 昨日・広間 ―
[鼓膜を揺らし、頭に響く音。
その直前、謝罪の声>>23には辛うじて首を左右に一度振っていた。表情から苦しさが消えていたなら、目まぐるしく周囲が移り変わるその場で、何を言える暇も無かった。
エーリッヒが構えるそれが何なのか、頭の中の引き出しに画として無かった名を、ミハエルの呟き>>24に知る事に成るが。意識はそれに向く筈も無く、]
…エーリさ、
[突き付けられる現実に、何を考えるよりも先に目を見開く。
ライヒアルトに触れたから、指は胸元から離れたが、向けた殺意の事実は消えない。唯、ミハエル>>34のように、口に出す事は出来なかった。]
…、
[人が赤く染まり、人を赤へ染めていく。
括った胸奥が揺らぐ事は無くとも、明るかった青年の武器を構える様子と、崩れ落ちる少女の姿に何も思わぬ訳でも無い。ゼルギウスの宣言に、ベアトリーチェが狼だと聞こうとも。]
― 昨日・広間 ―
[ふと、傍らからエーリッヒの名を呼ぶ、ライヒアルトの声。
触れる事の叶った手は離せずに、彼の腕へ添え置いていた。その甲に掌が重なって>>31、目を見開く。]
ライさん、…
[繰り返される言葉は先と変わらなかった。
思わず、握り締めた指が彼の黒衣に皺を作ったかも知れない。]
…ライさんの、馬鹿。
[けれど、眼前で曝された友の決意が、彼を揺さぶったのだろうか。
それは途切れ途切れにも関わらず、何処か強い意志のようで。違和を纏いながらも、彼が彼で在るのを感じる言葉でもあったから。
眉を下げる。]
……私も、傷つけさせたくない、のに。
[返されたのは、苦笑に似た笑み>>67だったか。]
― 昨日・広間 ―
[その後改めてゼルギウスの苦しげな様子に目を奪われたが、傍にアマンダが居たのだろう。エーリッヒの声>>45に頷いて、何かを押し殺すように佇むローザの傍へ。]
…ローザさん、一度此方に座りませんか?
[魂が見えるというのはどのような心地なのか、解らない。
唯、何処か辛そうな仕草に、そう声を掛けた。
ゼルギウスや弟の言葉を受け、彼女も次第に落ち着きを取り戻したなら。他の人に倣って自分も広間を去ったのだろう。
尤も、どの合間に成っただろうか――少女が埋葬される前に一度、その側に寄って。クレメンスが膝を着いている横から、横たわる少女を見た。
掌には未だ絆創膏が在っただろうか。手当の折触れたその小さな手を思い出して、目を伏せる。祈りの言葉が、少女に聞き入れられるかは解らなかったけれど。]
― 昨日・広間 →
[広間から一歩踏み出した所で、足を止めた。ふと、頭に過ぎった現状がある。
振り返った広間にはもう誰も居なかったかも知れないが、指折り数えるのは、"場"に残る人々。場に現れた花と能力、宣言の中身――人狼と、手に掛けた者。]
……どういう、こと?
[不可解さに、呟きは掠れた。自然と視線が保父と修道士を探しかけたものの、一度両手で頬を叩く。
後、戻った個室にて、その日はそのまま過ごしたか。途中壁越しにも物置からピアノの音が流れたなら、それに耳を傾けていただろう。]
―翌朝/ 部屋M―
あー、面倒をかけた、クレメンス先生。
……ごめん、ミハエラ。
[片方は直接。そしてもう片方の謝罪は扉越しか、それとも一方通行か。]
もうすっかり日があがってるな……
[吐く息はアルコール臭い]
[そして、クレメンスは見ているのか見ていないのか、ぼーっとした頭で、クレメンスには背を向けて、ベッド上の洗濯紐から、自分の下着や、シャツを手に取る。凍らず乾いているものを適当に着ていった]
[研究生という肩書き上、ひょろいと思われがちだが、それなりに仕事をこなそうとすると科学の探求は体力が必要で、均整の取れた体つきをしていた。
昔は傷など、尻の咬み傷だけだったが、今じゃ脇腹の跳弾で擦った傷や、最近うっかりしてできた腕の火傷跡などいろいろだった]
こんなゆっくりしてる、ってことは、人狼はもういねーのか?
― 翌朝/個室M → 2階廊下 ―
え!?
[布団を直そうとしたところで、布団越しに抱き締められて驚いたり赤くなったり。
思わず悲鳴を上げそうになったが、それより先に、横からエーリッヒへと拳骨>>92が飛んできたので、余計な騒ぎを起こす事は免れたろうか]
は、はい。
[廊下に出とけ、とクレメンスから言われれば、真っ赤な顔のままでコクコク頷いて、とりあえず部屋からは逃げ出した]
び、びびびっくりした………
[廊下に出れば、そんな事を言いながら、扉の横にしゃがみ込んだりしていたろうか。
もし部屋の扉が外開きだったなら、中から扉を開けられた時にぶつかったかもしれない]
[異性の上半身裸な姿自体には、それほど驚かなかった。
子供の頃から一緒に遊んでくれていたエーリッヒ自身のも、数年前には見た事があっただろうか。
それがなくとも、表向きはいままで男という事になっていたので騎士団に所属しており、周りはみんな男だと思って(まさか男装の女子が紛れ込んでいるとは思わず)平気で上半身裸で話をしてる連中も一部にはいたので、まあ一応『見るだけ』なら免疫もあったが。
さすがに布団越しとはいえ、そんな格好をした異性に抱き締められた事など、あるはずもなく。
もしかしたら裸だったのは上半身だけじゃなかったかもしれない、とまではさすがに考えもつきません]
―朝 二階 部屋:H→一階 広間―
くぁ…。
[眠りは普段通りに覚めると、一階の広間へ向かい。]
おはよう。
[と、広間にいる人に声をかけた。]
─ 翌朝/個室M ─
酒臭ぇな、お前。
眠れなくて酒に頼ったか?
[人が死ぬことに抵抗を抱いていた青年。
精神的に参るのは用意に想像がついた。
目の前で着替えを始めるエーリッヒ>>99に短く嘆息して、終わるまで待つ。
自然、傷などが目に入るわけだが、そのバリエーションの多さに、何やってんだコイツ、と心中で突っ込んだ]
……人狼は多分、まだ居る。
こうなった場合、単独で行動していると聞いたことが無い。
[未だ居ることは身に刻まれた呪印が証明している。
けれど、断言してしまうと疑念の元になると思い、曖昧に返しておいた]
だが───昨夜襲われた奴が、居なかった。
[ポツリと零したのは、エーリッヒの無事が確認されたが故に判明したこと]
―翌朝/個室M―
わっりー、酒がねぇとどうも寝られなくってな。
[何をしていたといわれれば、火遊びと爆発の研究とどちらも答えるだろうか。
前者は主に路地裏やら講堂裏で、後者は実験室や試験場で、ということになるが]
なぁ、クレメンス先生。
単刀直入に聞くけれど、先生が覚悟完了していたり、何っつーか、人狼に与する人間がいたりとかそんな話に詳しいのは、ひょっとしたら過去にも、幻燈歌のいう『場』にいたからなのか?
そっか、昨日は誰も襲われなかったのか。
よかったよかった。
[疑問よりも、先に喜びが来た。うっかりシャツのボタンをひとつ掛け間違えて、あわてて戻す]
─ 翌日/台所 ─
[餌を食べる猫を見やりつつ、ふと、思い返すのは昨日の事。
馬鹿と言われて、更に続いた言葉>>95には、苦笑しか返せなかった。
傷つけさせたくない、手を汚させたくない、などというのは、この状況下では詭弁でしかない。
結局は、裏に隠した本意を言えぬが故の、苦肉の策だ]
……ま。
馬鹿と言われても、仕方ない、か。
[小さく呟き、喉元に触れる。
朱の茨は、揺らぎを覚りでもしているのか。
じわじわとした熱を帯びていた。
その熱が掻き立てるのは、『神の使徒』であれ、という思い。
それ自体を拒む意思は──今は、ない]
― 翌日・個室→広間 ―
[静かな朝に、ある意味不思議な心地で目が覚めた。
こんな時でも寝惚けた頭で、夢かと思って頬を抓ってみる。]
…れ?
[痛かったので起き出した。
叫び声の目覚ましに悪くも慣れた寝起きの頭は、何も無いならそれに越した事は無いとしか思わない。身支度を整えて、階段を下りる。
広間に足を踏み入れた時には、クレメンスやミハエルも居ただろう。姿を見止めて息を零した後、おはよう、と朝の挨拶を投げる。その後、用意されていた珈琲>>73を見て。一瞬考えて立ち上がるのは、共に注ぐミルクが欲しいと思ったため。その時>>102ローザが入って来たなら、軽く頭を下げ]
おはようございます、ローザさん。
[ミルク要りますか、とも問い掛ける。
向かった台所で見付けるのは、ライヒアルトと茶猫の姿だろうか。ほ、とまた一つ呼気が漏れた。]
─ 前日・広間→個室A ─
…そんなの。
ちっとも大丈夫じゃないだろう。
[大丈夫かと問う自分にゼルギウスが返した答え>>38と手を取れば伝わる震えに眉を寄せる。
クレメンスとエーリッヒがベアトリーチェを弔いに行くのを手伝いたい気持ちもあったが、ゼルギウスを放って置くのも心配で。]
…ひとまず、部屋に戻っておやすみ。
人を治す仕事を生業としてるのがふらついてちゃ、危なっかしいったらないよ。
[そう言って、ゼルギウスの身体を支え部屋へと送った。
エーリッヒから頼まれた>>40こともあったからか、ゼルギウスは自分の手を借りるのを厭わなかった。
自分がついていけたのは部屋の入口までか、中に入れたなら寝台に横になるのを手伝ってから彼の頭を緩く撫で。]
…あんたも、一人で抱えるんじゃないよ。
あんたはあんた、なんだからね。
[見極める者だと宣言したゼルギウス。
死と生の差こそあれ同じく見極める者だと宣したローザにはライヒアルトやブリジットがついているからまだ心強くあるだろうが、彼は。
気を許していただろうウェンデルとベアトリーチェ、二人を失って平気でいられるとは思えなかった。
ベアトリーチェを人狼と断じたことは、尚更彼を苦しめただろう。
それが仮に偽りだったとしても、だから。]
あんたにとっちゃ、私はもう人狼と疑う必要はないんだろ?
…一人でいるのが辛けりゃ傍にいるよ、いつでもお呼び。
[今のゼルギウスが一人を厭うかどうか解らないから、ひとまず声だけかけて部屋を後にし。
すっかり冷えきった身体をもう一度温める為入浴を済ませた後、自室に戻った。]
―朝 一階 広間―
[広間に行くとクレメンスやミハエラたちがいたか。
昨日に引き続いてセルフサービスな珈琲を自分でいれて。
暫くちびちびと珈琲を飲んでいたが]
…なんか作ろ。
お腹すいた。
[生存本能にはかないませんでした。
カップに入れた珈琲を飲み干してから台所へ向かう。]
─ 翌朝/個室M ─
飲むのは良いが、次の日に残すような飲み方はすんなよ。
[元々酒に弱い相手、眠れるまで飲むとなれば、なかなか難しいかもしれないが。
エーリッヒから問い>>104が投げかけられると、しばし沈黙した後に口を開く]
………『幻燈歌』の内容知ってる奴なら、『闇の護り手』については知ってるだろうよ。
覚悟が出来てんのは、昔、人死にが起こる仕事に関わってたからだ。
[答えた内容は偽りではない。
実際に村の外に居た時に生を奪ったこともあった。
ただ、それだけでは説明がつかない部分もあるかも知れないが]
被害が無いのは良いが、疑問が残る。
人狼が1人と言う可能性は低い。
それなのに、誰も襲われることが無かった。
『蒼花』と『見極める者』が2人も出ているにも関わらず、だ。
[誰も襲われなかったことに素直に喜ぶエーリッヒに嘆息しつつ、現状の疑問を口にする]
月の女神様、聞こえているか?
誰も俺は襲わなかったらしい。
ふっはっは……おかげでめちゃくちゃ頭がいてえ。
まるで眉間を割られたかのよーな感じだ。
─ 翌日/台所 ─
[物思いに沈んでいたから、やって来た者>>106に気づくのは、遅れた。
先に気づいたのは、茶猫の方。
器から顔を上げ、なぁぁぅ、と挨拶するように鳴く声に、天鵞絨が数度、瞬き]
……あ。
[最初に上がったのは、惚けた声で]
おは、よう。
[次に零れたのは、何処か、安堵したような響きの挨拶だった]
─ 翌日・個室→広間 ─
[朝、目覚めた時には既に日は高くなっていたか。
他の皆よりも目覚めは遅かっただろう。
ここにきてからこっち、朝には誰かの悲鳴を耳にしていたから今朝は何事も起きてないのか、と安堵半分疑い半分の心持ちで身支度を整えて部屋を出た。
広間に行けば誰かしらいるだろう、と思い歩を進め。
途中、ゼルギウスとミハエルの部屋をそれぞれノックして声をかけたが返事はあっただろうか。
返事があれば、安堵しながら広間に行ってると声をかけた。]
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