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ロミちゃんは良い子だね。
[赤子を気遣い、自らの仕事をこなす様には、感嘆を覚えたかのよう。
表情を緩め、]
皆が、こんだけ頑張ってるし。
ロミちゃんも頑張ってるし。
俺は赤ちゃんも頑張ってくれると信じてるよ。
そりゃ、そうだけど。
[団長に噛み付いて空回った事は、一度や二度ではなく。
それ故に、ダーヴィッドの言葉も理解はできるのだが。
細工師として、感覚や感性を重んじる傾向にあるためか、理屈では納得しきれなくて]
……そんなん。
あるなら、とっくに使ってるっつの。
[返す言葉は、やや、憮然とした響きを帯びた]
[ところでクロエと鉢合わせ、お湯を持っているのに気付いて微笑み]
あ、クロエ。
お湯持って来てくれたのね、ありがとう。
お医者さんってもう来た?
あと、ゼルってどこに行ったかわかる?
え。
[疑う素振りもないカルメンの言葉には、驚いたようで]
そりゃ。
いない、……と思いたいです。
現実味もありませんから。
[戸惑いの混じった、否定を紡ぐ。
実質一人きりにすることには躊躇いがあるのか、眉尻を下げるカルメンを見ていたが、きゅ、と目を瞑り]
わかりました。少しだけ、見てきます。
…人狼だから。
[届いた意識にコエで返して]
今はまだそうじゃないかもしれないけど、目覚めてしまったら
いつかそれが欲しくなる。
お医者さんは、まだ来てません。
家には連絡すると言ってくれた団員はいるんですが…。
[ローザに答え、小さく溜息を吐く]
ゼルギウスさんなら、台所にいます。
針治療をまず自分で試すって、火を使って…何だか失敗してたようです。
[眉が八の字になった]
ああ、いい、いい。
支えんのは、ユーリにさせっから。
ほら、ユーリ、ゆっくりな?
[ハインリヒからシーツを取って、ユーリが頭を持ち上げたなら、その下に敷く]
ま、自然の摂理をおまえが納得したくないのは、分からないでもないが。
人間の摂理よか、まだマシだろ。
……家に、だけ?
[クロエの言葉に、どういうこと?と眉を寄せるも続いた言葉に瞬きして]
そう、ありがと。
ちょっとついでに様子見てくるわ。
クロエもお湯置いたらカーラのそばに戻ってあげて、皆ばたばたしてるから不安に思ってるはずだから。
む…視界から色が消えた。怖ろしいな
[ぶつくさいいながら、試し打つと言葉通り刺しまくる。いくるかは刺しっぱなしで、体調が戻ったりおかしくなったりをいったりきたり。それは治療のためとはあるが、純粋に没頭している]
んーっと…血流の流れがこうらしいからここ……なんで勢いよく血がでるかねぇ…ならこうか……ぉ
[血はどくどくと普通通り流れているが、痛みが止まったのに間抜けな声を上げた]
はい、はい、と。
[ゆっくり、という指示に、丁寧に頭を持ち上げる。
繊細な作業、という点では、いつもの仕事に通じるものがあるのか、手つきはわりと落ち着いていて]
……ほんとに、分かってんのかよ、その言い方。
つうか、多分、どっちもどっちだよ、それ。
あんた、何やってんのよ。
しばらく会わないうちに自虐趣味でも持ったの?
[ゼルの様子に蒼くなりつつも、とりあえず止血しようとスカートの裾を裂いて]
…腕、縛っても大丈夫?
なんかいっぱい刺さってんだけど。
なりたくないのなら自分をしっかり保っておくんだな。
[それは気休め。
なぜならそれは本能だから]
一度食ったら、もう戻れない。
[憮然としたユリアンの声には、また肩を竦め]
ま、だろうな。
そーやって思い悩んで、それだけじゃ足りずに動き回るのがおまえだからなぁ…。
そーゆーとこまで変わってない、か。
それじゃあ、ロートスも苦労しそうだな。
[冗談めかして呟いた]
わかっ た。
[揺れる眼は彼には見えないだろうけれど、保つというには余りに弱い]
…… ありがとう 。
あの。
あなたのこと、
なんて、 呼んだら いい?
はい。
[戻ってというのに頷いて]
あの、沸かし冷ましも作ろうかと思って鍋掛けてあるので。
そちらはお願いしてもいいですか。
[下に向かうローザに頼んだ。
姿勢を変えさせている男性陣の邪魔にならないようにしながら机へに近寄り盆をその上に置く]
ん?ぉお。ローザ。ブリジットの傍にいたんじゃなかったのか?
って自虐趣味なんてもってないぞ。針で痛みとか取れるっていう技術があんだよ。
でもいきなりブリジットに試すわけにはいかんから自分で試してたんだよ
[と説明しながらも、腕を縛るというのには頼むといって、刺さっている針を一本ずつ抜いてみる]
で…ブリジットの容態は?一応試したからできそうなんだが
本当ですか?
[ダーヴィッドの言葉を聞いて、そちらを見上げた。
それからぎゅっと拳を握って、しばらくはそこにいるつもりで、ロミルダは*作業を見守る*]
結構手際が言いのな、お前。
旅の途中で身につけたのか?
[手は要らないと言われたけれど、何かあればすぐに手伝えるように脇に控えて]
いずれにしても抗うのは容易くない、ってところかね。
[二人が交わすそれに感想とも言えない言葉を]
――集会所2階――
[そろり、必要もないのに足音を忍ばすようにして、人気のある部屋へと近付く。
行き来が激しいためだろう。開いたままの扉から、そっと中を覗き込んで]
……あの。
大丈夫、ですか?
[言葉を探すも見つからず、誰にともなく、ありきたりな問いを投げかけた]
[ダーヴィッドとユリアンの会話に少し表情を緩める。
二人の手つきは任せても大丈夫だと思えるものだった]
お湯とタオルはここに置いておきます。
僕は広間に戻るけど、何かあったらまた声をかけてもらえば。
[ロミやハインリヒに向けてもそういうと、ブリジットの様子を一度だけ覗きこんで下に降りていった]
……そう簡単に、変われっかよ。
動かないで、なんもできないとか……もう、やだし。
[後半の呟きは、本当に小さなもので]
「かわらなさすぎて、こまるよー。
くろう、いぱーい」
[冗談めかした言葉に返す、鸚鵡の声にすら、かき消されたやも知れず]
今はダーヴィッドさん達が側にいてくれてるから、降りてきたのよ。
そしたらクロエが、あんたがここで何かやってるって言ってたから見に来たら…あんた、血だらだら流してるし、針山みたいになってるし。
…本当は綺麗な布でやりたいんだけど、応急処置。
血が止まったら消毒するからね。
[針を抜いたのを確認すると、スカートの切れ端で上腕と脇の間をきつく縛り、さらにもう一枚針の刺さっていた部位を包むようにしてきつく縛り]
よくわかんない、落ち着いたっぽくはあるんだけど…って、あんたそんな血ぃ出るようなことブリジットさんにする気なの!?
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