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〔皆で連れ立ちて館に辿り着きてみれば、
童子らの用意せし夕餉は女の言ふ通り。
苦手な茸に臙脂の子は苦い顔をせむか、
くすりくすり深紫の女は笑ふばかりなり。
けれども座敷に広がる取り取りの風船に、
すぐさま眼はきらきら光るやも知れず。〕
[しばし、楽しげに紙風船を空に舞わせるも。
何か思い出したかのよに、その手が止まる。
受け止めた紙風船、その色しばし、じい、と見つめ。
思いはどこか、遠くへ飛ぶか]
…………。
[唇が、小さく動いて、何かを紡ぐ。
声にならない、小さな名前]
[座敷へと、新たに来たりし人の気配に、は、と物思いから立ち返る。
鞠と風船、どちらも大事にかき抱き。
自分は済ませたから、と新たに来た者たちのため場所空ける。
仔うさぎそれ従うよに、小さく跳ねて、共に隅へと]
[戻ってきた者達に目を向けて]
ああ、おかえりなさい。
[常に変わらず笑みを浮かべる。あやめの上にただ少し、視線はゆると彷徨うか]
おや、好い物を貰うているね。
[濃色の子の、鞠と風船の抱くを見て、声をかけ]
どうかしたかな、紫苑の旦那。
[察しているは気づけども此方も敢えて常と同じ]
[あやめの声に、そちらを見、にこり、と嬉しげに笑んで見せ]
うん、烏のにいさまにいただいたの。
[答える声もまた、笑みと同じく嬉しげな響きを帯びるか]
[怪訝そうな顔に思わずくすりと笑い]
それはよく分かってるさ―
[そうしてひとしきり笑った後で]
ああ、昨日は言い忘れてたんだが―
[ふっと真剣な顔になり―]
―俺もここは初めてじゃないのさ。
[雅詠の顔を見つめる様子は、驚くというより不思議そうで]
それはまた、奇遇なことで…
ですが、旦那の名に心当たりはございませんが。
[その昔、里にいた子は己の他に、二人きり。一人は「れく」で、今一人は…雅詠では有り得ない]
はてなさてな、
やはり口の上手きおのこだね、
昨日と変わらぬと思うのだけれども。
[それだけ返して、眼差しは濃色へと]
そうかい、
取り取りの風船らは、
彼方が作ったものだったか。
これはまた、綺麗なものだ。
うん、ものすごくきれい。
こういうの、作れるのって、すごいと思うのだよ。
[あやめの言に答えつつ。
また、紙風船をふわりと投げて]
本当に奇遇だよな―
[またくつくつと笑い]
ああ、憶えてないのも無理は無い―あの時は名前も違ったしな。
[言って、人差し指を立て己が口元に持っていき―果たしてその仕草に見覚えはあろうか]
[風漣が席を譲ってくれれば、運ばれし膳の一つに座して。
変わらず酒精からは遠くを選ぼう。]
…おや、あやめ殿の言うた通りじゃな。
神通力でもお持ちじゃろか。
[膳の中身にそう呟いて、箸とり口へと運び出す。
烏と雅詠の言葉交わすを、見やりはせねど聞き耳立てる。]
坊も学べば、作れるだろうよ。
少々話は変わるけれど、
此方は昔は歌を知らねども、
好く教えて貰うたものだから。
[細まる紫黒は外の陽が眩しきゆえか]
[覚えのない様子に幾分落ち込みながらも指を下ろし]
少し思う所があってな、名を変えたんだ―最もその事も忘れてしまってたがな。
風漣も、作れる……?
[両手で紙風船をふわり、と受け止め、あやめの言葉にゆる、と首を傾げ]
教えてもらえば……唄と、同じよに?
[唄に準えられれば、理解は及ぶか。
紅緋はきょと、とひとつまばたく]
ううん、作れるのはすごいの!
[烏の言葉には、勢い込んでこう答え]
……風漣が喜ぶと、嬉しいの……?
[続いた言にまた、ゆる、と首を傾げる]
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