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―昨夜/宿屋外―
[赤毛の男がどれだけ剣を使えたのかは分からない。
けれど多勢に無勢、自衛団員も単なる素人ではなかった。
背後から心臓を一突き。動きが止まったところに他からも駄目押し。そうまでされれば狼だとて生きてはいられないだろう]
「……死んだか?」
[地面に倒れた男を恐々と取り囲む団員達。
しばらく様子を見て、恐る恐る触れてみれば脈らしいものはなく]
「よ、よし。一人処刑できたぞ」
[詰所に運ぼうと動き始めた]
―昨夜/宿屋食堂→外―
うん。それはまた綺麗だね。
あ、そうして貰えるなら嬉しい。
[あの香りがあれば無理にでなくても眠れるかもしれない。
ライヒアルト>>95に笑われると嬉しそうに笑って頷いた。
会話は聞く側に回ってお茶をゆっくり楽しんで]
そうだ、ライさん今夜はどうするの。
良ければ荷車は明日また返しにいくよ。
[戻るとしても夜道を引っ張ることもなかろうと、アーベルと飲み交わすライヒアルトに言って位置を直しに行こうとした。
騒ぎ>>113>>114は食堂まで聞こえてきただろうか。
誰かが気にしたなら、まず自分が様子を見てくるからと制して外に出る]
―昨夜/宿屋外→食堂―
……処刑か。
[先に声がしていた方へ回った。
そこに倒れている男と自衛団員を冷めた目で見る。
文句があるかと言われれば首を横に振った]
どうせ、やらなきゃいけなかっただろ。
そいつは訳が分からん奴だったし。
どうして選んだのかは気になるから知りたいけどな。
[一連の流れを聞くと、そうかと小さく頷いて]
そういや名前くらいは把握してあったんだろ。
なんていうんだ。
[覚えていた団員からダーヴィッドの名前を教えてもらう。
そのまま後も自衛団に任せ、当初の目的を果たすと食堂に戻って、尋ねられれば何が起きたのかを*伝えた*]
―宿屋・自室→―
[幼馴染の心配をよそに自分は寝ていて、そのためにギュンターの銀の剣の話など、情報とか聞き逃したりもしていた。
その話を聞いていればもう少し違ったことも考えていたのかもしれない。
目を覚ましたのは朝早くのことで、何かあわてたような足音が聞こえる]
アーベル…か……?
[手早く髪を漉いてから、その足跡の後を追うように二階へと上がり、ブリジットの部屋へと入ってくアーベルの姿]
逢引って時間でもねぇやな……
[ぽつりとつぶやいて不審そうに、そちらのほうを見て、部屋の前へ。
ちょうどアーベルが亡骸をシーツで覆う姿が見えて。
それから床に広がり、今はシーツをそめつつある紅、それが指すことは…]
アーベル……?
[震える声でその背に名前を*呼びかけた*]
―朝/宿屋/個室―
んっ……―――
[カーテンから緩く差す日差しを、瞼越しに感じて目覚める。
飲んだ薬が効いたのか、胸が痛むことはなく、そのことにほぅっと息を吐く。
妻は流石に寝台の淵に凭れるでなく、傍らにあっただろう。
ゼルギウスが寝る前とは真逆、今度は夫が妻の頬に掛かる髪を梳いた。
幼い日、遊んでとせがむ彼女に、外で遊ぶことが叶わない身故に、本を読んで聞かせることが多かった。時には気がつけば、どちらかが寝落ちてしまいこうして寝床を共にすることもあったか。そんなことをふっと思い出す。]
私が此処にこうして在るのは、君のおかげでなんだ。
たぶん、君に逢わなかったら、
私はもう既に両親の元にあったと思うから。
[遊んでとせがむ子と、光の中で遊んでやりたいと思った。
そう思うことで、光の中に脚を踏み出すことが出来た。
そのうちに、出来ることならば、
触れる温もりを護りたいと思うようになった。
だから、今、まだこうして生きていれる
―――……綱渡りだとしても。]
…、……―――。
[と、部屋の外に足音を聴く。
扉の開く音に続いて、もう一つ足音。]
少し、覗いてくるね。
[妻は目覚めぬままだったか。
今朝は外に出かけるわけではなかったから、メモは残さずに部屋を出た。]
―朝/ブリジットの部屋―
[音が向かった先に行けば、奥にアーベルの姿とシーツに包まれ紅に染まる何か。
――……それがブリジットだと、識ってはいるけれど。
そして、手前にはベッティの姿があった。]
嗚呼……―――
[険を孕むアーベルの蒼とは対照的、静かな紅色が3つを映し、吐息と共に言葉を零す。]
自衛団の人、呼んだほうが佳いよね。
[くるり、踵を返しかけ、ふっと思い立ったようにまた振り返り]
[周囲から聞こえる話題は人狼について書かれた伝奇のもの。
人狼に対抗する能力者とは別に、与する者の話を聞き。
ミルクティーを口にしながら考えた]
(つまりは、人でありながら人狼に味方する者、ってことか。
カルメンの言う通り、伝承通りになるとも限らないけど──)
[もしそうなったら、と考えかけて、思考を止めた。
今はその状況にはなっていないのだし、考える必要はないだろうと判断して]
[和やかとも言える茶会に聞こえて来る喧騒>>113>>114。
何事か、と視線を喧騒のする方へと向ける。
様子を見て来るべきかと動こうとすると、ユリアンが外へ向かう方が早かった]
ダーヴィッド?
誰だ、それは。
……ああ、あの、騒いでいた。
[戻って来たユリアンに訊ねると、男の名と処刑された旨を聞かされて。
自衛団の手にかかったと聞いて軽く眉根を寄せた]
妄言を口走ってはいたが…正直彼が人狼とは思い難い。
それすらも偽りと言われてしまうのであれば、何とも言えんが。
[そう言葉を紡ぎ、悼むように一度瞳を閉じる。
次に開いた時、ちらりとクロエへと視線が向いただろうか。
死者を視る彼女がどんな反応をしているのかを*確認するように*]
第一発見者はアーベル君なんだよね?
ミハエル君みたいに、きっと第一発見者は、疑われる、よ。
ねぇ、なんでブリジットさんの部屋に来たのか聴いても良い?
宿屋の手伝いにしても、この時間に尋ねるのは、少し……―――
[チラリとベッティを見やり、先を紡ぐをやめる。
鈍い男とて、わりかし判り易いベッティの想いの先は識れるから。
逢引とかそんな言葉は、使うのが躊躇われて。
けれど、それでも、アーベルの答えが返るまでは、その場を動かずに。じっと、シーツを染める色に似た眸で、蒼を見詰めた*]
―深夜―
[灰銀が狩りを終えるまでは、そわそわと部屋の内と外を交互に覗っていたが、リヒトが来る頃には無事狩りも終わっていた為、外にだけ集中できるように扉の近くの壁に背を預けていた。]
ん。ゆっくりさせてもらったからね。
リヒト君もゆっくり食事するといいよ。
[かけられた言葉に、へらりと微笑んで入室を促す。
2人の間、交わされる会話に、子どもが女の子だったらリヒトに任せても良いといった言葉を、前言撤回したい気持ちに少しだけなったりしつつ、謂わずに置いた。]
そういえば、私、ここ2日ほどご飯食べてない気がするなぁ。
だからかなぁ、調子悪かったの。
[美味しそうに2人が咀嚼するのを見聴きして、時々様子を見に来るグラォシルヴに言い訳のようにそんなことを謂えば、叱られたかもしれず。そうであったなら少しばかりしょげて見せたか。
やがて2人が食事を終えれば、妻と共に部屋に戻ろうとし、その道中]
あ、謂い忘れてたけど、ミハエル君、ゲルダさんに私のこと伝えたみたい。後、今日の占い先はユリアン君ということもミハエル君には伝えているよ。
ユリアン君は、仄めかしに気づいてるみたいだったから。
[報告し忘れていたことを告げてから、機嫌の良さそうな妻を腕に抱いて眠りについた*]
―宿屋・ブリジットの部屋―
[アーベルが何を思ってこの部屋を訪れたのか、それはまるで彼女が死んだことを知っていたか、今殺したかの二択であるように感じ。
それでも床に広がる血の量やブリジットをシーツで包むところだった様子から、自分が来る前の間に殺したとは考えられなかった。
遺体の状況を見ることができるならば、それは確信に変わるだろうか]
どうしt…
[彼女が死んだとわかったのか、そう聞こうとアーベルの方に歩み寄り、後ろから聞こえる足音。
振り返るとゼルギウスの姿が見え、その言葉に静かに頷く]
[何故この部屋に来たのか、それを聞くゼルギウスにすぐに自分が口を開いた]
ああ、今日は私が変な時間に目が覚めちゃってな。
夜に人狼って動くんだろ?見回りかねてアーベルに付き添ってもらってたんだ。
[部屋に広がる血の匂いや、ブリジットが死んだという事実に吐きそうになるのや、感情が爆発しそうになるのを抑えて、体は震えていただろう。
知られちゃいけないことがそこにあるように思ったので、告げたのはわずかに嘘の混じった言葉、
じっとまっすぐにゼルギウスを見つめる目は真摯に、嘘をつくのは昔から得意だったのでそれ自体に動じることもなかった]
今は私がここの主なんだ、宿泊してる皆の安全確認するのも仕事のうち、だしな……
[つむぐ言葉は徐々に声のトーンを落としていき、ちらりとブリジットの遺体のくるまれたシーツの方を見て*俯いた*]
[アーベルに尋ねたにも関わらず、即座に答えが返ってきたのはベッティの方。
紅は瞬いて、視線を蒼から逸らし彼女を見る。
全てを嘘だとは思っていないけれど、引っ掛かりを覚えるのは
ベッティがアーベルを庇う言葉であったから。
もし、違う誰かを庇う言葉であったなら、ゼルギウスはまま信じたであろう。
顔に浮かぶのは本当にうっすらとした、2人に悟られるかどうか怪しいくらいの微苦笑。
――……愛する人の為に、嘘つくことは識っているから。]
そう。アーベル君も、それでよいのかな?
[再び紅は蒼を見て、首を傾げて見せた。
掘り下げてしまえば、突っ込める違和感はあるにはあるのだ。
見回りに来たとしても、反応がないと部屋に入るには早すぎる時間。
そも、皆の安全を確かめたとするならば、他の部屋にノックがなかったのは可笑しい。
アーベルも是と謂うならば、その辺り突っ込む人はいるのだろうか。
ゼルギウスはそこまで考えてでなく、けれどまるでそれを示唆するように蒼に無言で問いかけた*]
―宿屋・ブリジットの部屋―
[こちらを見るめを見つめながら、ゼルギウスの様子にぽつりと]
意外と冷静なんだな……。
[探るように聞く様子は人狼を探すというのであれば別に不思議はないこと、けれども冷静に考えられるのならアーベルが殺した相手のところに行く理由はないはず。
それに妻を溺愛するはずの彼ならば、次は彼女かもしれないという不安ないのだろうかとも、疑惑が疑惑を生んでいるだけの妄想かもしれない、
けれどもこちらは疑うような視線をゼルギウスに向けていたかもしれない]
[アーベルの彼に対する返答はどうだったか、その後に]
イレーネのそばにいてやらなくていいのか?
"心配のはずだろ?"
[最後の言葉を強調するように、手はぎゅっと自分の服のすそをつかむように強く握り]
皆には私から言っとく、誰がどこにいるかとか部屋の場所、全部知ってるからな。
[そう告げて、一度アーベルの方に気遣うような視線を向けてから、自分は他の人に伝えようと部屋を出て行こうと。
止められることもなければ、まだ起きていないイレーネ以外の宿泊してるものを起こして、ブリジットが殺されたことと、簡単な経緯>>127を説明するだろうか。
見回り中、ノックがなかったことを問われれば、何もないのに起こす必要ないだろうと答え、なぜブリジットの部屋を開けたか聞かれれば血の匂いを理由に*答えるだろう*]
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