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[大袈裟なカチューシャの仕草に、思わず頬をあげる。
なんとなく気恥ずかしくて、口元を手で隠した。
都会へと向けた言葉に、ん、と喉を鳴らす。
気になって、というのは、料理を持ったた彼女の母を思い出したりもして]
ん。
…此処は、知ってるひとしかいない、からね。
[ぽつりと落とされた小さな声に、同じように小さく。
水音にかき消されない程度の言葉を重ねた]
[続く言葉に、香草へと視線を向ける。
そか、と頷いて自身は川の縁へと視線でさして]
俺は川底でナイフを研ぎに。
昨日の鹿皮、なめす為。
[香草の方へ向かうなら、気を着けてと声を重ね。
自身は川の端の流れ弱く浅い所へと、車椅子を進める心算**]
ロランの方が頭いいから。
頼りにしてる。
[ばれないようにするなら、大切なこと。
目を細めて囁き返す。けれど]
……ロラン?
[消えた語尾に、こちらは僅かに語尾が上がった。
憮然と低くなった声の理由が己の気配にあるとは思わず、]
[気恥ずかしそうなロランの様子に、やったとでもいうようににやりと笑う。
けれど小さく重なる言葉にちょっと視線を外らし。
知らない人を怖がるなんてまるで子供みたいだとも思う。
死んでしまった旅人にだって、話を聞くようになったのは滞在した最後のほうだったのだから]
――うん。
[それでも、そんな怖さを認めてくれるような気がして小さくうなずきを返した]
そっか。
ロランこそ、気をつけて。
[香草のほうへと足を向け。
車椅子で川に入る幼馴染を案じる言葉を向ける。
川の傍の群生地だから、作業をする幼馴染の姿を視界にいれつつ、香りの良い香草を積み始めた**]
[名を重ねられても、返事は返さなかった。
同胞であり幼馴染である彼女の声が、心地良く感じてしまうから。
意識を集中させるとともすれば紅く染まる烏色伏せ
薄く浅く、喘ぐように呼吸を繰り返す]
…努力する。
[約束に、二度目は囁きを返せなかった。
守るのが怖くて守られるのが怖く。
そんな事に怯える自分と、それを隠せぬ弱さと。
痛い程に感じ始めた飢えが、思考を苛むから]
―― 川辺 ――
[何時もの大きな岩へと車椅子を寄せ。
その脇の岩に体を移して、寝そべるようにして川底へ手を伸ばす。
底の石へと手を伸ばし、作業用のナイフを研ぐ。
似た石を持って帰って家でやっても駄目なのだと、
祖父は言っていた。
実感できるほどの腕は無いから、愚直に従うだけ]
…ん、
[川の水は冷たい。
肘までつけて、浅いその底でナイフを研ぐ。
革の入れ物に入れて来た数本を順番に手に取り、
器用にそれらを入れ替えて行く。
視界の向こう
カチューシャが見えれば濡れた手を振ってみせたりした]
[冷たい水は、理性をより引きもどす。
陽光の下、川面が弾けばそれは二倍の眩しさで。
どす黒い自身の内を照らされる気がして、目を眇める。
バレるのではないかという不安は、
バレたら殺されるに違いないと言う想いから。
そう、それは、昨日ミハイルが背負っていた鹿のように。
バレなければいいという想いは、
痛いほどの飢えが求める甘い血肉への思慕から。
暖かく甘いそれを、口にしたい。
物足りなさを埋めてくれるのは、きっと、それしか無いから]
[食べなきゃ、と言う声を思い出す。
駄目だ、と答えた。
村の優しいひとたちを食べるなんて。
涙混じりの呼ぶ声を聞いた。
ぎゅ、と、眼を閉じる。
ナイフを研ぐ音は川の水音に溶けて消えた。
短い息を吐く。
冷たい水の感触が理性を強める。
陽光の裏側、紅い月は必ず昇る。
眩暈を感じて、唇を引き締めた]
― 川辺 ―
[趣味で作るポプリだから、それほど量は必要ない。
乾燥させるとさわやかな良い香りを出す草をひとつひとつ丁寧に摘み取り。
ふと視線を上げれば、手を振るロランが見えて小さく笑む]
あぶないよー。
[川で刃物を研ぐ理由はよくわかっていない。
それでもロランの祖父もやっていたから、なにかあるのだろう程度で深くは気にせず。
足が不自由な幼馴染が一人で川に行くのは心配だったから良くくっついてきてはいた]
だいじょうぶ。
[良く付いてきてくれていたカチューシャには
水音にかき消されるかもしれない声は、口の形だけ。
それでも少し表情和らげて手を水から引きぬいた]
ん、終わり。
[そこそこ長い時間をかけて、全てのナイフを研ぎ終わると
腕の力で半身を起こし、置いてあった車椅子へと移動する。
先にナイフおさめた革袋を椅子へと放り、体を乗せようとした時
つきり 目の奥の頭が痛んで眩暈に耐える。
車椅子の手摺を掴み、体重をかけた]
ガシャアアン!
[高く、大きな音が響く。
車椅子が石の上、ひっくり返った。
支え無くしたロランは、そのまま石の上に尻もちをつき。
ばしゃんと大きな水音がして、動かぬ足が水に落ちた]
[水音にまぎれるような声はかろうじて届く。
和らいだ表情までは見えなかったけれど、にこりと笑みを返して香草摘みに戻った。
小さな籠が三分の一ほど埋まったところで手をとめて立ち上がる。
ロランのほうを見れば彼も終ったところのようで]
大丈夫かなあ……
[車椅子へと戻るときはどうしても心配になる。
そして――]
っ! ロランっ!
[大きな水音と車椅子が倒れる音が響いた。
それはきっと森へと近づいている人たちの耳にも余裕でとどくほどで。
足元に置いた籠はそのままに、あわててロランのほうへと駆け寄った]
大丈夫?!
…ん。
[当のロランは少し呆然といった表情で目を開き。
濡れた足を見て、ぱちぱちと目を瞬いた]
あ、…ん、ごめん、ちょっと、眩暈。
大丈夫…うん。
[痛い、等よりも驚いた、という感情が先に立つ様子で
そのまま、カチューシャへと顔を向けた]
…――吃驚、した。
[息を吐いて、肩を竦める。
車椅子から落ちる事など日常茶飯事だが、
ここ暫くはずっと無かったから、驚いてしまった]
車椅子、こっちに寄せて貰っても良い?
世話かける、けど…
[告げて、そこでやっとチリと痛む肘に気づき。
腕を持ちあげて見ると、どうやら擦り剥いた様子で。
薄い白いシャツの肘が破れ、赤が滲んで居た]
[そしてその甘美な酔いの向こう。
感じる事のない、濡れた革靴の重みと冷たい水の温度。
光無き烏色の奥、深い深い闇を渦巻かせて見下ろしていた]
眩暈って……、大丈夫なの?
[重ねての問いには大丈夫、とびっくりした、という言葉がかえり。
川の中、特に酷い怪我をしている様子には見えないからほっと吐息を零した]
ほんと、びっくりしたよ。
よかった、ついてきてて。
[しみじみと呟きつつ、倒れた車椅子を起こし]
うん、というかそれぐらいしか出来ないけど……
[川の中の幼馴染を抱き起こしたりとか車椅子に移動させたりなんてできるわけがないので。
車椅子をおさえるのが精一杯。
ロランが肘を気にする様子に視線を向けて]
あらら……痛そう……
[滲んだ赤に、痛そうに顔を蹙めた。
そんなやりとりのうちにユーリーとかミハイルがくるかもしれなかった]
―自宅―
[子供の頃から遅くまで起きていることが多い僕は、朝が苦手だ。
起き出すのはいつも、食事の準備が整う頃になる。
妹が食事を作り出した頃はそれはもう酷いものだったが、回数を重ねる毎にまあ食べられる様になり、それからも少しずつ上手くはなってきている。
けれど今日は良い意味でいつもと違っていた。パンもふっくら焼けていて、いつもより数段美味しいとさえ思う。
何かあったのだろうかと思いながら顔を上げると、]
……?
[何故だかまじまじと見られていた。
何だろう。とは思いながらも、問われなければ味の感想を話すことは無い。
ただ見ていたなら、パンを口にした瞬間に少し目を瞠ったのは分かったかも知れない。]
そう言えば昨日、イライダ姉さんに会った。
今度お前に化粧品をあげようって。
[思い出してそう言えば、何となくそわそわしだしているのが分かった。やはり興味はあるのだろう。
もう19だし、よく見せたい相手もいる。]
折角だ。やってみたらいいだろう。
[迷う素振りのキリルにそう勧めた。半分は面白がってだが、半分は真剣だ。]
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