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そっか。今度からそう思うことにするけど、ユリアンも真面目に見えるようにしてくれ
[ユリアンの表情には気づかず多分どちらも無理であろうなか無茶なこと言う。
でも実際そうなりだしたら、海が荒れそうだとかで]
で、エルザ。一応言ってきといたら?
…ミリィ先生黙ってると後が怖い…というか苦いから
[そして、怒声を飲み込む一喝の言葉に軽く肩を竦めると、]
うは、あいかわらず怖ぇこって。亀の甲より年の功ってやつかねぇ。
さすがに若作りは言うことが違うねぇ。
[そういう言動が不真面目とか言われる所以だが、本人にとってはそんなん呼び方のひとつじゃんとか考えてるわけで。]
[アーベルの言葉にジト目を向け、]
……お前、そんな気一切無いだろ。
ったく、本当に失礼な奴だな、お前。
[あんたも特定の人物に対しては、十分失礼です。]
[声の主を捜して視線を向けた先に、見知った若者達の姿を見つけると、ゆらりと図書館の扉から背を離して、ゆっくりと歩み寄る。傍目には普段の姿となんの変わりもなく静かな表情を保って]
エルザ、綿毛草の畑で、一騒動あったようだが、大丈夫だったか?
[声をかけたのは、どちらも珍しく真面目に見える青年達ではなく、幼い表情を見せる少女]
…ミルドレッドさんか。
[喝の声を上げた当人の姿が目に入れば、納得したように呟き。
それ以上は言わなかったのだが。
ユリアンの余計な一言…どころか二言も三言もに、先程とは別の意味で息を飲んだ、かも知れない]
[繰言めいた呟きは、心の奥底へ。
代わりに、零れたのはため息一つ。
直後に、声をかけられそちらを見やる]
ああ……告知、行くのね。
ん、俺も、外出るよ。
説明とか、色々しないとならんだろうしね……。
[どこか、疲れたような笑みを浮かべつつの言葉に、報せをもたらした男は案ずるように眉を寄せるが。
それには大丈夫、大丈夫、と手を振って送り出した]
―海―
―― 見え、る! ――
[深いあおの海の色。
少女は今までより少し先にいた。
手にしていた貝は落としたけれど、空気はもうないのだ。
あとすこし深くにいけたら。
それを考えたせいか、引き際を間違える。
襲う波に口が開き、水を飲みながら少女は陸へ向かう。
先をへだてる壁に押し出され、少女は通路の上でせき込み、起きあがろうにもできなかった。
意識が薄れる少女は、水が足にかかるのを知るけれど動けずに。
*青い暗闇の中に落ちた*]
[そのまま診療所へと足を向けかけ――ぴたりと止まった。
まだ大分距離があったはずにも関わらず、ある一言を発した、
ユリアンのいる一団の方向へと。
声をかけるわけではないが、数歩距離を置いたところで、
じい〜〜〜〜〜っと睨んでいる]
いけないなら、
いけるようにしなきゃ
[少女は願う]
筆で
そらにいけるなら
うみにもいけるよね
うみも見えるよね
邪魔、されたく、ない。
だから――……
二本、あれば、良いね
[壁にあたった少女は、意識が薄れる前に、そう考えた**]
そりゃない。…というかお前にいわれたくねーぞ。
…まあ、ガキの頃からミリィ先生ずっと同じ姿だけど。
[ジト目にもきっぱり。
こちらをミリィがじーっと見てるのに気づかずに更に言う]
[オトフリートの声に、にこり、笑い]
こんにちわぁ。
うん、だいじょうぶ。
ああ、でも…はたけが。
[思い出すと、眉がさがり
しくりと胸がいたみ、きゅ、と掴んだ。]
[道すがら、剣呑な気配をまとう人々には怯え、
アトリを抱きしめ、通り過ぎた]
[そしてユリアンたちとは異なる道を通り]
―長の家の前―
[ものものしい雰囲気に包まれている。
怖じ気づきそうになり、ひとつ唾を飲み込む。
長に対しては偉い人とのイメージが先行して。自分から話しかけた事は殆どない。
そっと扉口からのぞくと、家人の姿でもみえただろうか、
誰か居合わせたとしても、早口で見舞いをのべ、
脇をすり抜けるようにしてでも中へと入り込む]
みせて。長様の絵を、みせて。
ギュンター様の、心の様子を。
[傍目には世迷言を呟いているように見えただろうか。
――ただ、どうしても、知りたかった]
……そうか、アーベル=シーウェル。
お前も言うか。
[すたすたと歩み寄り、声の主を確かめつつ言う]
しかし、またお前達か。井戸端会議が好きだな。
…えっと。
[己は何も言っていないし、向けられているわけでもない視線が何だか痛い。
極力そっちには目を向けないようにしつつ。
オトフリートの姿が見えて頭を下げた。
知る人の姿が増えていくのに、内心戸惑いも覚えながら]
そうか、怖い思いをしたな。
[眉を下げるエルザの様子に手を伸ばして、その頭を軽く撫でる]
薬師殿、長の様子は?
[薬師が近づいてきたのを見ると、全く空気を読まずに尋ねた]
……と、あれ?
[長の家を出て、数歩進んだ所で聞こえた声に、ふと、足を止める。
振り返ると、小柄な少女が家へと駆け込んで行くのが見えて]
……なんだ?
[小さく呟き、首を傾げる]
[薬師の明らかな過剰反応が自分のせいだとは思っていないようで]
どうした?何か問題でもあったのか?
[眉を顰めて、さらに問いかける]
[暫くはそうやって、聞くともなしに周りの話を聞いたが。
人が増えるに連れ、居心地の悪さも増して]
それじゃ、僕は…これで。
[一言だけ言って。
何処に行くとも告げずに、すっと集団から離れた]
[掛けられた声に視線を向ける。]
あや、オトフリートさん。
って、エルザ。畑でって、マジで?
……まあ何も無かったんならよかったけど。
[と、どこか安心した様子。そして視線をミリィに向けると、]
で、さっきからミリィ先生はそこで何をしてんの。
ジーっとこっち睨んだり、びくーんと跳ねて距離取ったり。
[どこぞのと違って陰でとかそんなこと一切考えてないんで、本人前にしても取り繕いとか一切無し。]
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