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― 回想/五年前 ―
[両親が死んだのは五年前。
俺に会いに町に来たその帰りに、馬車ごと崖から落ちた。
予定より帰りが遅いのを心配した村の人が探して、見つかった時には、遺体は獣に荒らされていた。
父さんは慎重な人だったし、夜とはいえ慣れた道で馬車の扱いをしくじるような人じゃなかった。
恐らくは、獣か何かに驚いた馬が暴れて、制御し切れなかったのだろう、と人々は言った。
俺が対面した遺体は、そんな理由からかきっちりと布に覆われて、顔だけが俺が見えるようにと晒されて。
その顎の下、布で隠れるぎりぎりの位置に覗いた傷跡……まるで、掻き切ったような抉ったような……
これは、野生の獣の傷なのだろうか?
だけど、その時はそれ以上の事は考えられなかった]
― 回想/五年前 ―
[葬儀が終わって、様々な手続きを終えて町に戻って暫く後。
所属している劇団が、いつも世話になっている地元の教会のバザーで劇をすることになった。
それ自体はよくあることで、教会を訪れ話をすることもよくあることで。
その日も、そんな風に話し合いを終えて]
あ、俺、裏庭見ていくから、先に帰ってて。
[教会の裏庭には花壇があって、普段余り人が居ないのに手入れだけはされていて、その花を見るのが楽しみだった。
いつもなら外から裏に回るのに、何故かその日は近道をしようと教会の中を歩いていった。
普段はあまり使われていないその場所を通り過ぎようとして、足が、止まった]
(………え?)
[聞こえてきたのは話し声。人が居るとは思わなかったその部屋から聞こえてきた、両親の名前]
― 回想/五年前 ―
(なんで、こんな所で、父さんたちの話を……?)
[聞くつもりなんかなかった、だけど、足が動かなかった。
聞こえてくるのはあの事故の事と……]
「人狼」
「自己制御ができていない」
「探せ」
「処分しろ」
[何を言っているのかわからない、だけど、両親の事故が「ただの事故」ではないことは、俺にもわかった。
これは聞いてはいけない、知ってはいけない事だと、頭の中で警告が鳴る。
そして……]
「そこで何をしている!」
[鋭く、険しい声に我に返る。部屋の中の気配が変わる]
― 回想/五年前 ―
………あ……
[逃げ出したいのに、足が泥沼に嵌ったように重くて動かない。
部屋の中から出てきた人々の、鋭い視線に射抜かれて声も出せない。
踏み込んではいけないものに踏み込んだのだ、と。
もう、戻ることは出来ないのだ、と、その時思った]
― 回想・終 ―
― 談話室 ―
[かく、と体が傾いで、はっとして目を開ける。
目を閉じていたのはそう長くはなかったろう。
その目の前に突きつけられていた、剣の切っ先>>154]
うわっ!
[慌てて体を引くが、それにも構わずレナーテが同じ事を、この場の一人一人にやっていく。
見かねたマテウスがそれを制する>161が、レナーテは止めるどころかマテウスに反論>>163を始めて
それに対するマテウスの声>>165にも苛立ちが乗って]
………なにやってんだ、レナーテさん、あんた……
酔ってるんなら。外に行って酔いを醒ましてきたらどうだ?
いくらなんでも、放っては置けないな、そんな暴言は。
[椅子に座ってこちらを見回すレナーテ>164にそう返す]
― 談話室 ―
マテウスさんの言うとおりだ。
レナーテ…あんたの一人の意見で動く気はないよ、俺はね。
今、ここの最年長で、責任がある立場を任せられるのは、マテウスさんだ。
あんたじゃない。
[普段なら、敬称を略す事などしない声が、半ば苛立ちと共に落ちる]
これ以上、勝手なことは言わないで欲しい……
これ以上は、いくら俺でも庇いきれない。
なんなら、酔い覚ましに『ブラックカラントのフレーバードティー』でも淹れようか?
昨日、ドライフルーツを見つけたから、ね。
[最後の言葉は、普段どおりに軽かったけれど、視線はレナーテを睨んだままで**]
─ 前日 ─
[談話室を出た後、男が向かったのは地下の貯蔵庫だった。
持ち出したのはチーズや燻製の類と、酒。
それを持って客室に閉じこもる。
もっとも、このまま篭りきっているつもりはなく]
……なんとかして、ここからずらからねぇと。
[赤毛の少女から向けられた言葉を思い返す。
このままここに居たら命が危うい。
それは、本能的に察知していた。
とはいえ、その日は結局逃げ出す機を逸して──翌日]
─ 客室 ─
[緊張から、浅い眠りと覚醒を繰り返していた男の意識を目覚めさせたのは、外から聞こえた叫び声。
何事かあったか、と、扉に張り付き息を潜める。
とりあえず、男を訪れる者はなく、人の足音や話し声が遠ざかり、静寂が訪れたところで、男は身支度を整えた]
……何が起きたかはわからんが……くずぐすしちゃ、いらんねぇな。
[とにかく、ここから逃げ出す。
道が塞がっている事は聞いていたが、このままここに居るのも危険だ、という警鐘が男を突き動かしていた]
─ 聖堂・外 ─
[中を通っていくのは危険だ、と。
そんな思いから、窓をこじ開け外へ飛び出す。
常の狡猾さと慎重さを失した男は、身を隠して進む、という所まで意識は回せず。
ただ、この閉じた場所から逃げ出す術を求めて走り出す。**]
[レアンとなのった闇の因子もつ者は同胞の聲に応えない。
耳朶と意識の双方に同じ言葉が伝うことから
誰がそうであるかは繋ぐことは出来たけれど。
消去法で理解した仇。
打ち解けきらぬ相手からの問いかけと促しに
うまく同調することは出来ぬまま、黙り込む。]
―談話室―
[酔い潰れたのか、酒瓶を前に眠る旅人を何とは無しに見遣って暫く。
談話室へとやってくる人にはひらりと右手を振って迎えただろう]
[やがて現れるマテウスの姿に目を留める。
自身もすぐに痛みに崩れてしまったからはっきりと確認できたわけではないのだけれど、雪に蹲っていた姿とオクタヴィアンが自身と同列に挙げて室内へと促していたのとに、何かあったのだろうかと気にはなっていた。
けれど何かに思い悩む様子>>160に声は掛け辛く]
[レナーテと名乗って居た旅人が意識を戻し、その言葉>>152を放ったのは何時頃だっただろう]
[その内容に呆気に取られ、目の前を過ぎて行く切先を眺めるばかりだった鉄紺色が感情のままに強い視線を投げつけるよりも、僅かにマテウスの制止>>161の方が早かった]
[棘有る言葉が交錯する場に漸く零したのは]
……そうだねえ。
[その空気に合わない何処か抜けた声。
緩やかに首を傾いで、――肩から小鳥は既に離れていただろうか]
総意にしたいけど、選び辛いって人もいるんじゃないかな。
何にせよ、必要なのは冷静になることだと思うよ。
感情のままに選ぶんじゃ、『人狼』を見付け出すなんてできない。
レナーテさんも苛立ってるのかもしれないけど、さ。
……その物言いじゃあ、他人事みたいだよ。
[決めてやってもいい。なんて。
まるで自分には関係ないが、手を貸してやると言わんばかりだ、と。
暗に秘めて、笑む**]
だんまりか、それもいい。
だが邪魔はするなよ。
そして忘れるな、お前も私と同じだということを
どう取り繕おうとも、お前はすでに受け入れたのだからな。
─ 厨房 ─
Ich bete und drehe es
Wenn kann es schwächlich schützen…….
[願い歌を紡ぎきり、は、と息を吐く]
……『力なくとも護れるようにと』……か。
[ふと零すのは、最後の一節の意味する所。
ここに落ち着いてから五年、ずっとそう、思い続けていた、けれど]
……力、か。
[呟いて、引き出すのは藍玉を抱いた銀十字架。
起き抜けの不可解な現象が過ぎり、それを振り払うように首を振って]
……え?
[準備の中、不意に向けられた謝罪。
言わんとする所が図れず、天鵞絨がゆるく瞬く]
いえ……お気になさらずに。
どちらにしても、あのままには出来ませんでしたし。
[間を置いて、軽く首を横に振りながらこう返して、それから]
……気の利いた仲裁でもできれば良かったんですけど……そういうの、あんまり、得意じゃないから、俺。
今だって、お茶淹れるくらいにしか、役に立ってませんしね。
[冗談めかして言えば、それは違う、と何かが囁く。
力あるもの、成すべきを成せ、と。
それが聞こえた瞬間、拒むように頭を左右に振っていた。
唐突な仕種の意を問われるなら、何でもないです、と笑って。
無意識、銀十字架を握り締めた]
─ 談話室 ─
[準備整えやって来た談話室にあったのは、どこか張り詰めた空気。
空気は暖かいのに、どこかひやりとしたものを感じさせるそれに自然、眉が寄る]
……なに……か?
[あったのか、と。
誰に問うでなく、小さく呟く。
天鵞絨はぐるりと室内を見回し、アーベルの肩に留まる蒼に目を留めて。
こきゅ、と首傾ぐある意味では暢気な様子に、ほっとしたように小さく息を吐いた]
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