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奏者 マイルズ は 小説家 アヤメ に投票した。
メイド エリカ は 小説家 アヤメ に投票した。
研究生 ノブ は 奏者 マイルズ に投票した。
小説家 アヤメ は 研究生 ノブ に投票した。
学生 レッグ は 小説家 アヤメ に投票した。
司書 ナターシャ は 奏者 マイルズ に投票した。
小説家 アヤメ は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、研究生 ノブ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、奏者 マイルズ、メイド エリカ、学生 レッグ、司書 ナターシャ の 4 名。
―集会場・広間―
[片目は冷たい光を湛え、名に花を持つ人へと向けられた。
頭の中には『ToTUNG』の文字が走る。五月蝿いアラート音は、自分にしか聞こえない。]
(貴女は、いつかぼっちゃまの敵になる。)
[口にはせず、心でそう呟くと、躊躇せずアヤメに向かって引き金を引いた。
―――パンッ
乾いた音がなり、放たれた弾丸は正確にアヤメの額に突き刺さる。
傾ぎ倒れる体を片の目が、瞬き一つせず見つめていた。]
[恨み言は何だったか。
それを聞いても顔色を変える事はない。
冷たい瞳が、折れた花を見下ろした。]
……おやすみなさい、ナナ。
[ただ一言だけ、優しい声で囁いた。]
─集会場・広間─
[銃口を、彼女に向けた理由は、一言で言えば違和感。
得体の知れない、という感覚は、確かにノブにもある……が、しかし。
銃を碌に持ち上げられないらしき状態の青年が、訓練を受けたパトラッシュを殺せるものなのか。
サイキッカー、という括りは、そう言ったものを超えるのかもしれない……とは、思うものの、やはり、釈然とはしなかったから。
銃口を女性に向けて、トリガーを引く。
しかし、こちらの弾丸が届く前に、その額に突き立つ弾丸。
それは、傍らから飛んだものだった]
……エリカ……。
[何故、とは問わない。それは、ここでは意味のないものだから]
―集会場・広間―
[迷っていた視線が定まる。
先輩の手は銃を支えきれてもいなかった。
ならば狙うのはもう一人]
……。
[反動は覚えていたよりずっと大きかった。
照準は僅かにブレて狙ったはずの左胸ではなく、その肩へ。
倒れてゆく身体の額から緋色が散ってゆくのをじっと見ていた]
―集会場・広間―
[自分の狙った銃口は、意味を持ってはいなかった。
エネルギーが無い状態の武器などただの塊にすぎないのだから。
自分以外にも彼の人に銃を向けた人がいた、そちらに視線を向けようとして目に入ったものは。]
アヤメさん――…!
[朱の花を散らしながら倒れ逝く、華のような人の、姿だった。]
─集会場・広間─
[意識は、倒れた女性と、傍らのエリカへ向いていたから。
自身に向けられていた銃口に気づくには至らなかった]
……っ!
[昨夜も感じた痛みが、また、掠める。
熱を感じたのは、左の上腕。
振り返った先、眼鏡の青年はどんな顔をしていたか。
意識を完全に逸らしていた事もあり、熱線は昨日よりも深く掠めているようだった]
……腕が使えなくなるのは。
ある意味、死んだと同義……なん、ですけど、ね。
[零れ落ちたのは、場違いと言えば場違いな、ぼやき]
─集会場・広間─
[名を呼ばれれば、はっとしたように主のほうを見る。
瞳の冷たさはその時はなく、主にの身を案じる温かみのある色を持っていた。]
ぼっちゃま、お怪我は…。
[かけた声と同時に発砲音、主の身体が傾いだ。]
ぼっちゃま!
[慌てて駆け寄り膝をつき身体を支え、発砲した人を見た。
抑えてはいたが、怒りの色は隠せていない。
ノブに意識がいっていたせいで、ナターシャの弾なき発砲には気づかなかった。]
『現在の生存者は、
マイルズ=アコルデ
エリカ=ズューネAfK0586
ノブ=メドウズ
グレッグ=フォスター
ナターシャ=ロング
以上5名
まだPSI反応は残っています。市民の皆さんは引き続き義務を果たしてください』
今日も情報を伝えるように広間に響くのは無機質な機械音声
―集会場・広間―
[倒れる前の銃口が向いていた方へと視線を巡らせる]
…こういうとこが、不気味なんだって。
[あれだけ離れようとしなかった相手に銃口を向けている。
無差別殺人という単語が頭の中を走っていった。
銃をしまうと狙われた青年の方へと向かう]
先輩。
せ、ん、ぱ、い!
[ぺしっ、と顔を叩いてみた。
それでも心此処に在らずと見える本当の理由は分からない。
作家に銃を向けられたことで放心してしまったのかと推測して、流石の先輩でもこうなるのか、などと考えていた]
─集会場・広間─
……大丈夫、ですよ。
さすがに、二度目、というのはキツイですが。
[支えてくれるエリカに、無理に作った笑みで返す。
怒りを隠しきれぬ様子に、抑えるようにその腕を軽く、叩いて。
それから、ちらり、とノブの方を見た]
……これは、なんと言うか。
一度、ゆっくり語らった方がいいかも知れませんねぇ……。
[サイキッカーとは思い難い相手。
ならば、この違和感は何とかして解消すべきだろうか、と。
思う所に響く、機械音声]
……まだ……続き、ます、か。
[零れるのは、嘆息]
―集会場・広間―
何?
…動きたくないって。いやまあ。
……いいけど。
[いつもより小さな声だった。
身体痛くなっても知らないぞ、とか言いながら、それ以上の説得をする気にもなれなくて傍から離れた]
…ナターシャさん、その銃。
エネルギー切れてるよ。
[膝をついた伶人はメイドが当然世話を焼くだろう。
もう一人の方を見て、小さく点滅している光を見つけると溜息を吐いた。何やってるんだと小さく呟く]
―集会場・広間―
[倒れたアヤメに駆け寄るも、額に受けた傷は致命傷で。
急速に色を失っていく瞳に泣きそうになりながら抱き起こした。
名を呼ぼうとして、でも、これは自分も行ったことだと思えば腕の中冷たくなっていくのをただ見守るしかできず。
そこに響いた声に、思考は止まった。]
ま、だ…終わらない、の…?
[その呟きは、絶望の色に*満ちていた。*]
─集会場・広間─
[腕を軽く叩かれれば、でも、といった風に主を見、口にした言葉には。]
そんな悠長な事おっしゃってる場合じゃ…。
[主のどこかのんびりとさえ見える様子に、困った風に告げた。]
とにかく、もう一度治療を…。
[医療室へと促した所で、何時もの無機な声が響く。
名の中に、撃った相手は居ない。その事で死を確認し。
同時に――やはり終わらないかとも思った。]
…そのようですね。
[主の嘆息にそう呟き返した。]
―集会場・広間―
[流れた機械音声に更なる溜息が重なる]
まだPSI反応は残っています、ね。
…チッ。
[無機質な声に苛立ちが募り、片手でがしがしと頭を掻いた]
…………終わる筈がない。
私がいるんだから。
[呟きを拾うものはもういない。一人ただ広い世界で呟いた。
万一の『ある』をほんの少しだけ期待したが。
『ある』は、やはりありえない。]
―集会場・広間―
ああ、終わらないらしいね。
…運ぶなら手伝うよ。
[自分が殺した相手と思えば、躊躇が無かったとは言わない。
けれど腹を括ったかのように遺体を抱く司書へと声を掛けた。
反応はどうだっただろうか。肯定が返れば希望される場所へと運ぶなり、この場で包めるような何かを取りに行くなり。
否定されるなら大人しく引き下がるだろう。
罵倒されても、少し顔を背けるだけだ]
─集会場・広間─
……まあ、悠長かもしれません、けどね。
[困った風に告げられる言葉に、浮かべるのは苦笑。
軽めの口調とは裏腹、額には冷たい汗が浮かんでいる]
……ともあれ、治療をお願いします。
どうなるにせよ、これ以上腕を痛めたら、各方面にお叱りをいただきますから。
[動く右手で汗を拭いながら、こう言って。
医療室で手当てを受けたなら、さすがに大人しく個室に引っ込むだろう。
夜が明けたら、一度はノブと話そう、と。
そう、心の内で定めながら**]
─翌朝 / 集会場・広間─
[夜が明けて、最初に向かったのは、広間。
ノブを最後に見たのは、その場所だったから]
……ん?
[広間に近づくにつれ、感じる違和感──血の臭い。
確かに、広間は連日流血の場となってはいるが。
昨夜のそれが残っているにしては、濃いような気がして──]
……まさか……?
[誰かが、と。零れる呟き。自然、足は速まる。
広間の戸を開けて駆け込み、最初に目に入ったのは、ひび割れたモニター。
それから]
……ノブ……くん?
[モニターの下。一見すると、座り込んでいるようにも見える、影。
それが彼と気づいたのは、近くに朱を帯びて砕けた眼鏡が落ちていたから]
…………。
[ゆっくりと近づく。血の臭いが濃い。その源は、青年の額に穿たれた穴。
それを穿ったものは、モニターに突き刺さり、それを沈黙させていた]
……額を一撃……ですか。
[冷静な呟きと共に、突き刺さる銃弾を見る。
銃器の知識は乏しいが、連日目の当たりにしているせいか、思う所は──なくも、ない]
……父上。
正しい選択をできなかったら……すみません。
[不意に零れた呟きは、いささか唐突なもの。
けれど、瞳に宿る光は真摯。
しばし、その場に佇んだ後、近くに落ちていた毛布をノブの亡骸に掛けて瞑目する。
誰かがやって来たなら、冷静な様子で、見たままの状況を説明するだろう**]
─集会場・広間─
…あっちもだけどな。
[マイルズの発言>>13が聞こえると低く呟いた。
死にたがっているとまでは見えないが、何かが足りないようなそんな気分になって]
お願いだからさ。
司書さんが…原因だってんじゃないなら、そんな今にも死にそうな顔しないでくれよ。
[絶望に彩られた顔を見て、苦く呟くように言う。
サイキッカーとは何故だか言えず、その部分は言葉を濁した]
俺だってできるなら犠牲は減らしたい。
…死ぬ奴は少ない方がいいに、決まってんだから…。
[直接の死因ではなくとも、殺そうとして死んだ作家。
恐怖が引き金となって殺した友人。
その顔が浮かんできて強く目を*瞑った*]
─集会場・広間→治療室─
本当ですよ…!
演奏会、皆様楽しみにしていらっしゃってたのに…。
[この傷の深さでは、一週間で完治はしないかもしれない。
ほんの少しだけ怒ってから、だが主の顔をみればなるべく急いで治療室へと向かおうと広間を出た。
出る間際一瞬だけ振り返り、死んだ者、彼女を運ぼうとする人達、主を撃った人を確認するように見。
治療室にたどり着けば、昨日と同じように肩口を消毒し、少し強めに布で巻いた。]
縫うほどではないと思いますが…熱が出るかもしれませんね。
化膿止めも飲んでおいて下さいませ。
その前に何か口にしていただかないといけませんが。
[食欲はあまりないだろうが、薬だけ飲むのは逆効果だ。
主をそこに残したまま一度広間に戻る。そこはまだ混迷していただろうか。
居る人らには何も告げず何も見ず、隅のほうに置かれっぱなしの袋を漁りパンとパックの飲料を見つけるとそれを手にして再び戻った。
一口だけでも食べるように促し、終えれば水と薬を渡してそれも飲ませた。]
―集会場・治療室→広間―
[そうして一通り治療の世話を終えれば、主が使っている部屋まで送り届ける。]
今日はゆっくりお休み下さいませね…。
私は……ジョエルさんが居る部屋にいますので、なにかあったらそこに。
[自身は個室は取っておらず。
主の目印に何処に控えようか迷って、結局見分けのつきやすいだろうそこにした。けれど部屋には戻る事はなく。
暫く外に控え立ったままで、主の音を含め周囲の音を探る。
物音が立たなくなってきた頃合を見計らい、広間へと向かった。
広間には、主を二度続けて撃った人が居た。]
[運んだアヤメの元へはついて行かなかったのか、それとも戻ってきたのか。
暫くの囁きの後
パンッという音と、人が崩れ落ちる音がした。]
[とすと隣に立つと、向こうはこちらに気づいて見た。]
………ノブさん。
[好ましいと思える人だった。
修理を手伝ってくれた、優しい人だったけれど。
この人は、大切な物を傷つけた。]
――――お休みなさい。
[それは、あの時花に向けた言葉と同じもの。
優しい言葉とは裏腹に、片側の瞳は酷く冷たかった。
パンッと、乾いた音一発。銃弾は額を突き抜けモニターに刺さり、ばしゅんと音がし灯りは消える。
室内だった為、パトラッシュの時のように何発も打ち込むことはしなかった。
ノブが崩れ落ちるのを確認すると、まっすぐに同僚の眠る部屋へと向かった。]
[椅子に腰掛けると、なんだかすごく疲れてしまった。]
………は、ぁ。ぁは…。
[零れる笑みは、主の敵を殺せた満足感からくるものか。]
―集会場・個室―
[広間を出てジョエルが眠る部屋へと向かうと、銃を手にしたまま空いた椅子に腰掛ける。
すこし疲れた様子でぎしりと深く腰掛けて、手にした銃を自らの額に当てた。
目を閉じ、そのまま引き金を引こうと。
したが指は動かない。
頭の中で『Verbot』の文字が走り、アラートが鳴っていた。]
[目を開け銃を降ろせば、アラート音は消えてゆく。
やっぱりというような表情で、微かに息を付いた。]
………ズューネには死ぬ自由もない。
死ねないのなら、生きるしかない。
[手にした銃はホルターにしまい、再び目を閉じ身体を休めた。]
─昨夜/集会場・個室─
[やることがなくなると、兄の持ち物から銃の取り扱い説明書を引っ張り出して読んだ。
兄がやっていたのを思い出しながら、説明書を確認しいしい整備らしきことをやってみる。
いつもと勝手の違う作業は楽ではなかった]
あ、ふ。
[欠伸が出る。
ずっと警戒し続けることなんて出来ないから、と眼を閉じた。
考えた以上に深い眠りとなった]
─翌朝/集会場・広間─
[目が覚めても暫くは動かなかった。
誰かがみればぼんやりとしているようにも、考え事をしているようにも見えたことだろう。
ようやく動き出したのは腹から小さな音が鳴ってからだった]
あー。そういや昨日もマトモに食ってないもんな。
こんな時でも腹って減るんだな…。
[持ち込まれた食料については知らず、ただ書置きのようなものを残すなら広間だろうと思って覗いた。
食事の前に、することが増えてしまった]
…どうしたんだ、モニター。
[頭まで覆うように掛けられた毛布は人の形に膨らんでいる。
理解はできてもつい逃げるような発言が先になった]
─翌朝/集会場・広間─
……そうか。
[伶人の説明を一通り聞き、毛布は捲らずモニターへと近寄った]
ここまでの威力。
扱うにも楽な銃じゃないはずだ。
[虹彩が縦に切れた瞳でじっと睨む。
同じ弾頭かまでは分からないが、兄に残されていたのもまた高威力な銃特有の弾痕だった]
……マイルズ。
お前の銃、見せてくれ。
[配給品以外も調達できる状況では確証とはなり得ない。
それでも確認するために伶人を見て*言った*]
─回想・昨夜 集会場・広間─
─…そうね、何、やってるのかしらね…
[マイルズを撃った銃をみて、レッグからエネルギー切れを指摘されると、弱々しげに微笑み。
アヤメを抱きかかえたまま動けない自分に声をかけてくれたのも、レッグだった。]
レッグ、くん。
…ありがとう、─…お願いして良い?
[彼がアヤメを撃ったことは知らないが、躊躇いをみせるその表情に罪悪感を感じながらも手伝いを頼み。
空いている個室のベッドまで運ぼうと。]
─回想・昨夜 集会場・広間─
……そう、ね…ダメね、私。
皆、同じよね…。死んで欲しく、ないわよね…。
[無機質な音声が伝える無慈悲な事実に青褪めれば、レッグから苦い呟きが向けられて。
その言葉に、目を伏せて涙を堪え、頷いた。
もう誰も殺したくなくて、わざとエネルギーを補充しなかった自分を責められているような、そんな気がして。]
―集会場・個室―
[目を開けると時はどれくらい過ぎていたか。
視界にまず同僚の死体が目に入り、片方の目がゆっくり瞬く。
空調の風にでも流されたのか、同僚の前髪はすこし乱れていた。それを手を触れずに直した。
触れるのは、少し怖かった。]
…死体なんて、見慣れたはずなのにね。
[誰かの死を特別に悼むのは初めてかしら、などとぼんやり思っていた。
それから、広間へは行かずに外へ出る。]
(もう、あんな……やめ…よ…)
[『私』が、自らに銃を向けたことを途切れがちに責めた。存在が希薄になっていくのは、自分の中に彼女が深く溶けてきたからだ。]
……いいじゃない、べつに。
撃てないのは始めから分かりきっていたことだわ。
[それでもまだ煩く騒ぐ声から逃れようと、息苦しい場所から広い場所へと逃げた。]
―集会場外―
[死が満ちた静かな世界。
死体が作るオブジェは光と影をつくり地に佇み、鉄錆びと甘い肉の臭いが漂う静かな世界。
その光景を懐かしいと思いながら見ていた。
消された過去の大半は、PSIと一緒に戻ってきて。
自分が何をして罪人となったのか、今は大体思い出した。]
…この世の悪魔に鉄槌を。
我らは正義の剣となりて、
御エゥアハの名の元に、
築きあげよ、聖なる道を。大義の為の礎は、
やがて楽園への道とならん…
[歌うように呟けば、口元には普段からは似つかわしくない皮肉な笑みが浮かぶ。
そうやって作り上げたものは、聖なる道などでは無かった。
それに気付いたのはあまりに遅すぎたけれど。]
―回想・昨夜 集会場・広間―
[レッグともしも手伝ってくれるならノブの手も借りてアヤメをベッドまで運び。
二人が広間へ戻るなら自分がアヤメの元に残り朝までついて。
ノブが残るというなら二人のみにしてあげようと退室するが、広間に戻る気になれず、廊下の途中で座り込むとそのまま*眠りこけた*]
―回想・了―
……今更、殺した相手が一人二人増えようが同じこと。私の罪は変わらない。
…私が、私として生きられる為なら……
あは……はは…
あははははは…は、っ。
[冷たく掠れた笑いを浮かべかけて、片手で顔を覆った。]
…………っ。
…呑まれないように、しないと。
[力を持つものは力に魅入られ、驕りやすく溺れやすい。サイキッカーに犯罪者が多いのは、本能みたいな物だと思っていた。]
[落ち着きを取り戻したら、いつも通りに広間に集まり。そこにある新たな死体に悼むように目を*伏せるだろう*]
─回想・昨夜─
……そう、ですね。
[演奏会の話に、思い出したのは幾つかのメール。
ついこの間の、日常の様子。
この事件がどのような決着を迎えたとしても──二度と、取り戻す事は叶わない。あらゆる意味で。
医療室につくと、大人しく治療を受け。
渡された食料を少しばかり口にして、薬を飲んだ]
……ええ、わかりました。
[ジョエルのいる部屋に、との言葉に頷き、個室に入る。
先に言われた言葉の通り、傷が発熱しているのか、妙に熱いような心地がした。
起きているのが苦しく、横になると間もなく眠りに落ち──そして、翌朝。
広間で、探していた青年の、物言わぬ姿を見出す事となる]
─集会場・広間─
[ひび割れたモニターの前、佇む時間はいかほどか。
呼びかける声に、ゆっくりとそちらを振り返る]
……ああ、レッグくん。
見ての通り……ですよ。
何者か……恐らくは、サイキッカーなのでしょうけれど。
ノブくんを撃ち抜いた弾丸が、そのまま背後のモニターに突き刺さって、この有様……のようです。
[問いに答える声は淡々と。
冷静な響きは、冷たさも帯びて]
銃器には、明るくはないのですが。
相当に反動なども大きいかと思われます。
[威力の話には、頷いて同意した後、自身の銃──扱い易さに重点を置いた、自動拳銃を見せた。
請われるならば、無造作に手渡しもして]
もっとも、これだけでは物証足り得ないかも知れませんが。
……ある意味、彼を殺す理由は、ありますからね、私。
[殺されていたのは、自身を二度狙った相手。
他者からすれば、殺害動機としては十分なものと見えるだろう、と。
そんな考えから何気なく口にしたその言葉が妙に引っかかるような心地がした]
……理由。
殺す、理由……?
[呟いて、しばし、目を伏せる。
自分を狙われた事が動機となりうるなら。
同じものを動機とし得る者がいるのでは、と。
それは、最初にここの状況を把握した時に思い至った事にも繋がって]
…………。
[軽く、唇を噛んだ**]
―集会場・広間―
サンキュ。
でも、ちっと無用心だと思うぜ。
[手を伸ばせばそのまま渡してくる伶人に肩を竦めて苦笑する。
借り受けた自動拳銃を弄りながらその言い分を聞いた]
物証にはならんね。
この銃を使ったとは限らんし。
でもまあ…ラッシュの時みたいなんはともかく、一発必中ってのはなかなかできねえと思うんだよな。
俺もそこまで詳しいわけじゃねえけど。
[息を吐いて伶人を見て。
そのまま銃口を向けた。まだ安全装置を外していないのだが]
先輩、続けてマイルズを狙ってたっけ。
殺意を覚えたとしても不思議はないな。
―集会場・広間―
……けど。
それってアンタだけか?
[銃口を向けたまま、問う。
悩める伶人の姿に腕を下ろした]
今は撃たねえよ。まだ。
けど、どう選ぶかによっては。
マイルズでも、撃つ。
俺は、他者の命も使って生かされている。
なら叶う限り生きなきゃ…謝ることも出来ないからな。
[ほら、と伶人に銃把を差し出し返そうとした]
―集会場・広間―
[広間に入ったのは丁度その時。
主へと向けられた銃口に一瞬顔色が変わり、瞳には隠しもせず殺意が現れる。
それがすぐ降ろされるのを見れば、ほっとしたように常の瞳が戻ってくるのだが。]
…お時間までまだあるのに、何をしているんですか?
[レッグに向けた口調には、冷たい物が含まれていた。]
─集会場・広間─
[無用心、と言われ、浮かべるのは苦笑]
……そう、ですね。
どうにも、危機感が薄いかも知れません。
[知れない所の騒ぎではないのだが。
銃口を向けられても、動じる事無くレッグの見解を聞くが。
投げられた問いには、僅か、伏した瞳が揺れた]
……確かに、そうですね。
私だけでは、ない……。
[掠れがちの呟きは小さく。
銃口が下ろされた後の言葉に、ふ、と笑んだ]
その点で、私と君は、真逆なのですよね。
……私は、死が己が身に降りかかるなら、それを受け入れるつもりでいますから。
―集会場・広間―
[声を掛けられ、首を捻ってメイドの方を向いた]
度胸付け、かな?
俺は一介の学生であって、人殺しにゃ慣れてないんでね…。
[嘯いていると友人の顔が脳裏を掠めた。
眉を寄せて視線を外す]
……これじゃ、そも撃てないだろ。
[入口の方からでも安全装置が見えるように握った角度を変えた]
─朝 集会場・廊下─
[気がつけばもう日が上がっていて。
アヤメの部屋にはもうノブの姿はなかった。
朝食でもとりにいったのかな、と思ってふと、自分も随分食事をとっていないことに気付いたが、食欲はなく。
それでも、今生きている者達の無事を確認したくて、広間へと向かえばマイルズとレッグが話しているのが見え。]
二人とも、おは……っ…?
…─っ…!
[ノブの変わり果てた姿に気付いて、口元を押さえた]
─集会場・広間─
[入ってきたエリカの声に、ゆる、と視線をそちらに向ける]
決意表明、のようなものですよ。
[度胸付け、と嘯くレッグに続くように言って、微かに笑む。
常と変わらぬ様子だが。
どこか、悩むような、惑うような気配は伝わるか]
―集会場・広間―
……そーかい。
[小さく微笑む伶人を見て、その言葉を聞いて。
更に苦虫を噛み潰したような表情になった。
銃を手渡すと、深く息を吸って、吐く]
先輩も、他の部屋に移していいよな?
ここじゃ騒がしすぎるだろうから。
─集会場・広間─
レッグく…!
[レッグがマイルズに銃を向けるのを見、思わず名を呼ぶ。
すぐに降ろしたのを見れば、微かな震えを残しながらも両の手で胸元を押さえ。
そこに響いた声に、そちらの方を向く。
彼女は、最初のときに自分に銃を向けた相手だった。]
……エリカさん…。
[マイルズとレッグの遣り取りを聞きながら、彼女を見つめて。]
―集会場・広間―
あとさ。食料ってどこにあるか知らん?
腹が減っては戦も出来ないってね。
[気分からすれば食欲などは無い。
それでも生きるという意志を示すかのように尋ねた]
─集会場・広間─
…良ければ、手伝うわ。
あまり、手伝いにならないかもだけど。
[アヤメすら運べない自分では力が足りないだろうが、それでもそうレッグに声をかけ。
断られても、解ったと目を伏せるだけで。]
―集会場・広間―
そう…ですか。まぁ本当。
……失礼しました。
[安全装置が働いているのを見せられれば、何度か瞬いた後、レッグに少し頭を下げ素直に謝罪した。]
度胸付けに、決意表明ですか…。
[主と青年と、二人の言葉を聞けば、よく分からない風に何度か瞬き首を傾げ。
主の惑うような様子には、気づも目を瞬かせるだけだった。常のように。]
あまり誤解を招くような事はなさらないで頂きたいですけど。
…こんな時ですし。
[そうレッグと主に言いながら、レッグがノブを移すというのには、少し頷き主の傍へと移り道を空けた。]
─集会場・広間─
そこだけは、似なくてよかった、と父上には何度も言われたのですけれど、ね。
[苦い顔をするレッグに、軽く肩を竦めながら言って、銃を受け取る。
死したなら、空へと還るのみ、というのは、母の種族の独自の概念だという。
血の為せる業なのか、その認識確りと受け継がれていた]
……ええ、そうですね。
ここは、これから騒がしくなりますし……。
[ノブを移す、という言葉には頷いて同意するものの]
て、食料。
どこにあるんでしょう。
[その辺りは全く、認識していなかった]
―集会場・広間―
……おはよ。
こういうわけで、残りは4人になっちまったんだ。
[口元を押さえるナターシャに言う。
隠してもどうなる問題ではないので、少し疲れたように]
ん。手伝ってくれるなら。
先輩も俺より女性が世話してくれる方が嬉しいかもしれんし?
[唇の端を上げて冗談めかす。
毛布の端を押さえてもらうとか、その程度かもしれないが]
─集会場・広間─
[ナターシャが来ているのに気づいたなら、そちらを見る。状況の説明は、レッグに任せる形となった。
それから、傍に来たエリカに視線を向けて]
……エリカ。
少し、聞きたい事があるのですけれど。
[いいですか? と僅かに首を傾げつつ、問いかける]
―集会場・広間―
[ナターシャに声をかけられれば、そちらを向いて軽く目を伏せ、ほんの微かにだけ礼をした。
彼女がレッグを手伝うというのなら、それを見つつ。
食料を求められれば、部屋の隅に置かれたままの袋を指差した。]
食料なら、そちらの隅の袋の中に。
……ジョエルさんが持ってきてた物だと思いますけど。
[そんな袋を手にして、同僚が歩いていたのを思い出したのは少し前。]
―集会場・広間―
ああ、悪かった。
ちとブラックに過ぎたな。
[謝罪するメイドには首を振って、こちらからも謝る]
…選ぶのは、自分だからな。
[肩を竦める伶人の言葉には短く返し]
ああ、そこにあるのか。
俺の分もとっといてくれると嬉しい。
[そう言って先輩の身体を抱え上げ、広間を出て行った]
─集会場・広間─
はい、どうかなさいましたか?
[主に常の様子で、何度か瞬いて応えた。
主に向ける眼差しは、何時ものほがらかなそれ。]
─集会場・広間─
そう、ね。
…どうかしら。
ノブくん、そういうの無頓着そうだったし。
[4人になった、というレッグに、小さく頷く。
顔色が悪いのは、仕方がないことだろうか。
手伝いを受け入れられれば、共にノブを運ぼうと。
彼の冗談には、自分もわざと冗談めかして応えた]
[逆に気味が悪いくらいほがらかな気もするだろうか。
だが心は少し高揚している事は否めない。
ゆっくりと息を吸って吐いた。]
─集会場・広間─
[『選ぶのは自分』。
レッグの残した言葉に、苦く、笑む。
迷いながらなのだろうけれど、先に進もうとする青年は眩く思え、目を細めて広間を離れる背を見送った]
……。
[は、と短く息を吐き、視線を向けるのは傍らのメイド。
ほがらかな様子は、いつもの見慣れたそれだった]
おかしな事を、聞くようですが。
……今、望むもの、望んでいるものは、ありますか?
─集会場・広間→個室─
そう、ね。
アヤメさんと一緒の部屋が、いいかも、ね。
[彼女が最期に銃口を向けたのが誰かは知らなかったから。
覚えているのは、ノブがジョエルに撃たれた傷を必死に止めようとしていた彼女の姿で。
目を伏せて涙を堪えると、柔らかく微笑んだ]
…さ、行きましょうか。
いつまでも冷たい床は、可哀想だわ。
[そういって、レッグと共にノブを運び出した。
マイルズとエリカには、小さく頭を下げて。]
─集会場・広間─
私は食事を取る必要はありませんから、あとで皆さんでお分けください。
[レッグにはそう言い返し。]
望んでいるもの、ですか?
[主の唐突な問いかけに、きょとんとした眼差しを向けて。
望みと、反芻するように小さく呟き、考えるように目を伏せた。]
……私の望みは。
[主の無事。
生きていたい。
――――――――――殺したい。
様々な声が内に響く。
それらを全て流す事なく聞き入れてから…。]
[少し、間が開いて。唇から零れたのは、訥々とした囁き声だった。]
私は――――――私として、生きたい。
私はズューネ、罪を償う為他者に傅き使われる物。
だけど旦那様にお連れ頂いて、貴方にお仕えしたこの10年。
罪人でも贖罪者でなく、『エリカ』として生きていられた。
…人のように、生きていけたんです。
それが何より尊くて、有り難くて、嬉しくて…。
[向けるほがらかな笑みは、どこか儚かった。]
私の証は…ぼっちゃま、貴方です。
貴方が居るから、私は私で居られる。
だから貴方を、私はお守りしたいんです。
今も。…適うならば、この先も。
[過去を思い出した今なら言える。局のアラートなどに邪魔されずに。この方がサイキッカーではないのは、自分が一番よく知っているから。]
─集会場・個室─
[結局、アヤメの居る部屋へとノブを運び。
すぐ戻る気にはなれず、そこでしばらく二人を見ているとレッグに告げる。
レッグも一緒に居るのなら、頷いて椅子を譲り。
先に戻るというなら、その背を見送るだろう。]
…私、ね。
昨日、エネルギー切れだったの、知ってたの。
…わざと、銃に補充しなかったの。
─…もう、誰も…殺したくなかったの。
[レッグが居ても居なくても、静かな部屋の中、誰に話すでもなく一人小さな声で話し。]
─…でも。それでもアヤメさんは死んで。
ノブくんも、殺されちゃった。
私のしたことは、ただ、自分の手を汚したくなかっただけの…卑怯な真似だっただけ。
─集会場・広間─
……バカね。
もう、私、人を殺したのに。
─…ほんとに、バカね。
…私がサイキッカーだったら、良かったのに。
[涙が零れそうで、でも泣くことは許しを得ようとしているようで。
なんとか堪えようと目を閉じてそらを仰ぐ。
最後の呟きは、本当に小さく、誰の耳にも届くことは難しかっただろう。]
─集会場・広間─
[問いへの答えが返るまでの間、瞳は静かにエリカを見つめていた。
ただ、そこには未だ揺らぎの影もある]
……自分として、生きる。
[返された言葉を小さく繰り返し、しばし、目を閉じる]
私にとって、あなたは最初から、あなた、でしたから。
そう接するのが、当たり前、だったんですよね。
……ズューネがどういうものかは、聞かされていたし、認識もしていましたけれど。
何か、違うとは、思っていなかった。
[それは、自身を異端と認識するが故かも知れないが]
……守ると言ってくれるのは、嬉しいですよ。
でも。
もし、そのために手段を選ばない……と、あなたが言うなら。
私は、私の事だけを考えて生きる、というのが苦手な性分なので。
……迷ってしまうのですよ、ね。
[迷いなく告げられる言葉。
それへの応えは、酷く、迷いを帯びたもの]
[状況と、先にレッグと交わした言葉。
それらを合わせると、眼鏡の青年をあそこまで正確に撃ちぬける者は限られる。
そして、彼を殺める動機を持つ者も、また。
それらから、導き出される結論。
理性と感情が、揺れた]
―集会所・広間→個室―
まあ、先輩に甲斐性は期待しちゃダメだろうな。
[こんな時でも冗談が言えるのは悪いことではないはずだ。
司書を見る表情も少し緩む]
そだね。
話したいこととか、あったかもしれないし。
[昨日先輩を撃ったのが誰だったかに、司書とは違い気付いていた。けれどだからこそ答えはそうなった。感傷とか今更とか言われるものだろうが、そうしていけない理由も無い]
…あの二人も何か話がありそうだったし。
時間まではまだあるから、いいよね。
[運び込んだ部屋で作家の隣に先輩も寝かせる。
二人をじっと見ながら言って、静かに黙祷を捧げた。
そのまま動かないでいると独り言とも聞けるような告白が聞こえてきた]
─集会場・個室─
…そう思うのを分からないとは言わない。
それが絶対にいけないとも、言えない。
ただ、ナターシャさんがラッシュを殺したようには見えなかった。本気で人の死に怯えてるように見えたんだ。
…昔の俺みたいに。
自分のせいで死んでしまった人がいるなら、その人の分も生きろ。俺はそう教わったんだ。
だからナターシャさんもそうしてくれたらいいなって思った。
人殺しは俺も一緒だよ。
カルロスも殺した。アヤメさんも狙った。
この後でも、生き残るために俺は、撃つ。
─集会場・個室─
バカな奴が生きちゃいけないって法律はないさ。
あったら、俺も生きられなくなっちまう。
[バカだというのを否定はせずに。
ただ冗談めかしたようで真摯な声の響きでそう言った]
…………。
[この星の大多数より幾分か良い耳は、小さな呟きも全部ではないが少し拾ってしまった。だが聞こえない振りをした。
そのまま受け取ったら、きっとまた怒鳴るとかキツイことを言ってしまう気がしたから]
……そろそろ戻ろっか。
[短くない沈黙が流れた後、静かにそれだけを言った]
─集会場・個室─
[レッグの言葉を、黙って聞いて。
涙を堪えるために目を押さえ、顔を上げると困ったように微笑んだ]
…やっぱりダメね。
私の方がお姉さんなのに、レッグくんの方がよっぽどしっかりしてる。
[そう言って、小さく頭を振り。
もう一度目を閉じてから、レッグの瞳を見つめて]
…私も、レッグくんがパトラッシュさんやノブくんを殺すようには見えないわ。
生き残る為に撃つとしても、誰も見ていないところで殺すようなことはしないって、思う。
…マイルズさんも、そんな事はしないんじゃないかって、思うの。
[公園でよく話した彼は、思えば自分と似た所があったように思えて。
彼がサイキッカーだったとして、他人の命を奪ってまで生きたいと望むだろうかと、そう感じていた]
『まもなく一斉射撃の時間となります。
市民の皆さんは集会場内広間に集まり、義務を果たしてください』
広間に響くのは機会音声による無機質な放送
─集会場・広間─
そう言って下さる方は貴重なんですよ。
…ズューネで私のような仕事を出来るものは極僅か。
本来であれば、作業ロボットが徘徊する悪辣な環境下で動かなくなるまで働かされたり。
奴隷以下の存在として使い捨てられたり。
最後は四肢を捥がれ脳を生かされたまま何かの実験に使われる…それがズューネの末路です。
……それは、仕方のない事なんですけれども。
ズューネにされた物は、大抵がそうされても仕方のない罪を背負っているから。
忘れたからと言って、罪が消える事はない。
魂が消えるその時まで。
[そうして、自分の為に生きる事が苦手だという主を見やり。迷う主に、酷く優しく。]
でしたら私は………ぼっちゃまが何の懸念なく生きられるよう。
………ぼっちゃまの分まで、罪を背負いますね。
[その言葉が意味する所は何か。
そして主から視線を外し、入り口の方へと向き。
刻限にやってくるだろう二人を―――入る瞬間を待った。]
─集会場・個室─
あら、そこは違うって否定するところよ?
もう、ひどいわね。
…でも、そうね。
バカはバカなりに、一生懸命生きなきゃね。
[悪戯っぽく微笑んで首を傾げた後、す、と表情を柔らかな笑みに変えて。
彼に呟きが届いたとは気付かずに、小さく頭を振った。
暫しの沈黙の後、戻ろうといわれ、頷き]
…えぇ、そうね。
─…補充も、しなきゃいけないし。
[それは、生きる為の意志の証でもあった。]
─集会場・個室→広間─
[そこに響いた無機質な声。
知らず表情を硬くしながらも、レッグへと視線を向けて]
…時間、ね。
行きましょう。
[ちらり、アヤメとノブに視線を走らせ、彼女は、彼は、どんな思いで銃を握っていたのかしら、とそんなことを脳裏に過ぎらせて部屋を後にした。]
─集会場・広間─
ズューネの最後の事は、一応は知っています、よ。
だから、あまり心を傾けるなと、父上にも注意されていました。
……最終的には、辛くなるのだから、と。
[言われた時は、その意を完全に理解できなかった言葉。
今なら理解できる気がした。
勿論、それを喜ぶ事はできない、けれど]
……エリカ。
[優しげに、告げられる言葉。
重い息を吐いて、名を呼んだ]
私は……何を、望んでいると。
思います、か?
そして、何を厭っていると。
[視線を外すエリカに向けて、投げかけるのは、小さな問い]
―集会所・個室―
しっかりなんてしてないよ。
ただ、そうでも考えないと立ってられなくて。
そうすると怒るだろう顔が浮かんじまうだけ。
[過去を思い出す事で縦に切れていた虹彩を覗き込まれる。
何度か瞬き、普段と同じような瞳になるとそう答えた]
なら今日は。
同じ人を狙うことになりそうかな。
[そして時間が迫ってきて]
ああ、補充もしていこう。
[その生きる意志を確認すると、頷き返して広間へと戻った]
─集会場・個室→広間─
…そうね。
きっと怒られちゃうわね。
[恐らく、自分も怒られるだろうなと思いながら、彼の兄の顔を浮かべ。
同じ人を、という言葉には覚悟を決めていてもやはり表情が強張った。
広間に入る前に銃のエネルギーパックを交換して、何時でも撃てる準備をしてから広間へと戻った。]
─集会場・広間─
………ぼっちゃまはお優しい方ですから…。
誰かを殺してまで生きたいと思うよりは、いっそ死んでしまいたいとお思いになられているのではありませんか?
[主に視線は合わせないまま応える。]
ジョエルさんが言った問いかけにも、
自分の為に誰かが死なれて喜べないとおっしゃていたように覚えています。
厭うものは………
[それに応えようとした所で、二人が入ってくるのが見えた。]
…ぼっちゃまが厭うものは。
私の様な者かもしれませんね……
[それには少し自重するような笑みが浮かび。]
―集会場・広間―
[レッグとナターシャが広間に入った瞬間―――二人の首を見えない何かが締め上げ始める。
両足は地面から浮き、宙吊りのような格好になって上へ上へと上がっていき。
その様子を、冷ややかに見つめていた。]
[食事の暇はなかったな、なんて、弾を装填しながらも思った。
ガチャリと戻す音でそれも散っていったが]
―集会場・広間―
[カツ、と足音を立てて広間の中へと入る。
こちらを見ているメイドに向けるのは、ただ真剣な表情だった。
殺意というよりは、これで終わらせるのだという意志を持って]
─集会場・広間─
きゃ…っ!?
…ん…くっ…!!!
[広間に入った途端、息苦しさを感じ身体が浮かび上がって。
何が起きたかわからないままパニックを起こしかけるが、エリカの冷ややかな表情が目に入り、冷静さが戻った。]
…っや、ぱり…あ、なた…なの、ね…?
(なにを………!)
[まだ残っていた『私』が吼える。
力を人に見せるなどと。]
…これでいいの。
…いいの、これで。
私の行く末は、私の証が決めてくれるわ。
[どのみちサーチからは逃れられない。
今日を切り抜けても、自分がサイキッカーだというのはすぐ主にわかってしまうだろう。
なら、いつ見られようが同じ事。]
―集会場・広間―
[片手には銃を既に下げて。
だがそれを持ち上げるよりずっと早く、不可視の力に囚われる]
そ、くる…か…!
……ぅ…グッ!
[喉が絞め上げられ、息が詰まった。顔が苦悶に歪む。
それでも銃は手離さず、痺れそうになるのを必死で握っていた]
─集会場・広間─
……近いけれど、違いますよ。
死が私に降りかかるのであれば、それを厭いはしませんが、自分からそれを望みはしませんから。
……大体、それが望みなら、とっくに自害していますよ。
自分のために、他者が犠牲になるのを厭うのも、確かです。
……けれど、今、ここで望むのは……。
[言いかけた言葉は、現れた二人の姿に遮られる。
正確には、二人の身に起きた異変によって、なのだが]
……っ!
エリカっ!
[とっさ、名を呼ぶ。
考えていた事、理性は認識していた事。
しかし、感情は一時、そこに追いつかず]
─集会場・広間─
………少なくとも、私にはあなた方がサイキッカーでないことは解ってました。
[自らが何物であるか、口にする代わりに、吊るした二人にはそう告げた。
二人が手に武器を持っているのは見えたが、それを落とす事は特にしなかった。
そうして視線は二人から外れ、名を呼んだ主のほうへと向き直る。
その瞳から冷たさは消えていたが、どこかぼんやりとしたような一つの眼差しで主を見て。]
………ぼっちゃまの望みは、何ですか?
[答えの続きを尋ねた。]
─集会場・広間─
[吊るされた二人に、ちら、と視線を向ける。
瞳に宿る焦燥と──僅かな揺らぎに、二人は気づくか]
……私の、望みは。
[ゆっくりと振り返る、エリカ。
向けられる、どこかぼんやりとした眼差しを静かに見返し]
……これ以上。
私のために、あなたが罪を重ねない事、ですよ……!
[静かな宣、それに重なるように。
自動拳銃の安全装置が外れる音が響いた]
─集会場・広間─
え、りか…さ…っく……ふ…!
だ、め…!
[緩やかに締める力が強くなるのを感じながらも、エリカとマイルズの遣り取りを聞き。
マイルズの答えと、行動に。
堪え切れなくなった涙が零れた。]
─集会場・広間─
…りゃ、おま…が…!
[首にかかる力は徐々に強くなり。
声も出せなくなってきた。頭が痛い]
……ッ。
[唇を噛み切った。口の端から細く紅糸が顎へと伝ってゆく。
まだその武器も、意識も手放してはいない。
小さな音が響くのを耳が拾う]
─集会場・広間─
[主に銃を向けられて、静かに微笑みを向ける。]
………それが一番の近道です。
私にも、そんなことは解っていました。
[ぱさりと眼帯をとると、赤と薄茶のオッドアイが、主を見据えた。]
でも私はズューネだから。
自らの死すら、選べない。
[告げながらも、二人への力は緩む事はない。]
貴方は私の証だから。
貴方が居なければ私は在れないから。
…私の命は貴方のものです。
どうぞ貴方がお決めになって下さい、私の未来を。
―――――――――Mein Ehemann.
[深く、深く、一礼した。]
[私にぼっちゃまは殺せない。
それは、サイキッカーとして力を振るうよりも。
死にたくないと願うよりも。
もっともっと、強い想い。]
─集会場・広間─
[告げられる言葉と、笑み。
何かを振り払うように、強く頭を振る。
乱れた露草色の下から響くのは、赤紫の左目。
向けられる異眸を、色の異なる異眸が受け止める]
……あなたの命が、私の物である、というならば。
[望みのために。
この場で取りうる道は。
ひとつ、しか、ない]
私は、私の望みのために。
……それを、断ちます。
[向けられる一礼。
返すのは、銃口]
……それが……私の、選択、です。
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