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─どこかの裏路地の屋上─
あら残念。
交渉の材料になるかと思いましたのに。
[鶸色を下に向けたまま、軽く肩を竦める。組んでいた脚を戻すと、屋上の縁に手を添えて。そのままの体勢で宙に身を躍らせた。重力落下に逆らわず落ちる身は、危なげなく地面へと降り立つ。シャラン、と各装身具が調和するように音を奏でた]
ええ、面倒な相手に苦労していると思いまして、ちょっとしたビジネスのお話を。
お話だけでも聞いて頂けるかしら?
[警戒する相手に無防備とも言える様相で微笑む。首を傾げると、それに合わせチリリとイヤリングが鳴った]
―辺境―
[その村では、まるで世界の変動に取り残されたかの如く、それまでと変わらぬ暮らしが続けられていた。
しかし、この世界においては、『変わらない』事にもある種の努力を要するのだ。
そう、彼らは環境に適応し、破壊された土地を耕し直して、かつての生活を取り戻した。
強靭な生命力。或いは、筋肉量に見合わぬ怪力。
それら、原石のような変異が混ぜ合わさり、そして一つの結晶が生まれた]
「――本当に、ここでいいのかい、お嬢ちゃん」
[こちらに声を掛ける運転手の声は不審げだった。
都会の灯も今や遠く離れて、目の前には道があるのかどうかも怪しい山があるのみ]
ああ。さすがにこっから先は車じゃ登れねえし、ここで降りるだよ。
「そうかい。……ところでだね。ここまで来るのに結構な距離を走ったんだけども、お代の方は――」
[運転手が言い終わらぬうちに、ばさりと紙幣の束が置かれた。
運転手は一瞬何が起こったかわからないという顔をし、そして慌てたようにその枚数を数え始める。
釣りの計算を終えて顔を上げた時には、乗客である少女の姿はどこにもなくなっていた]
……変わってねえだな。この辺りも。
[少女は懐かしげに呟く。
道なき道を登り切った先、慎ましやかな畑が見えた。
少女の異能が発現したのは、数年前。この畑を耕すべく鍬を振り下ろした時であった。
その畑に――懐かしい人影が、二つ]
おっ父、おっ母。今帰っただよ!
[鉄槌と土産物を担いで駆け寄る少女を、両親は信じられないという面持ちで見詰めていた。
一瞬後、わあっと崩れた表情になってこちらへ駆け寄る]
「ロミ……お前、よう帰ってきたなあ!」
「出稼ぎに行くなんて言って出て行って、それっきり顔も見せねえもんだから……!」
[両親は震える声で兄弟姉妹たちを呼んだ。
十人を超える家族たち、さらに同じ村の住人も次々顔を出して、小さな村に大きな歓迎の輪が出来た]
― 二週間後・辺境の村 ―
「ああ……オラたちもう、一生分は飲んだり食ったりしただ。これ以上の金は遣えねえ」
「あんたが出て行った後、時々お金が振り込まれる事もあったんだけども……どっから出た金かもわからねえし、手も付けねえで取っておいただ」
[両親の言葉に、少女は絶句した。
かつて属していた組織に数割持って行かれたとはいえ、手元にはまだ家族全員が一生働かずとも暮らしていける程の金がある。
しかし家族たちは盛大な宴会と高級な食事にも既に満足してしまい、更に働かない生活など考えられないと言うのだった]
んじゃあ……このお金、どうしたらいいだ?
[自身が遊んで暮らすという選択肢もやはり無く、少女は途方に暮れる。
両親は顔を見合わせると、娘に向き直り]
「そんなら、困っている人のために、何かしてあげたらいいでないかね」
「んだな。オラたちは十分に満足して生活しとるだけども、世の中には飯の食えねえ人だっておるだでね」
困っている人のために……?
[漠然とした言葉に、娘は眉を寄せる]
んな事言われたって。オラに何が出来るんだか。
「んなもん。何だって出来るんでねえの?」
「んだ。良くわかんねえけど、ロミの力は凄いんだって、皆が認めてくれたみてえだし」
オラの力……。
[少女は思い出す。自分が戦った、或いは戦いをその目で見た人間の事を。
確かに皆、凄い能力者で――信じられない事だけれど、自分は彼らの頂点に立ったのだ。
しかし、その遥か高み。『総帥』と呼ばれる存在。
彼は、一体何を見据えていたのか――その一端すら、結局は量り知る事は出来なかったのだけれど]
あんなに凄い事を考えてる人が、世の中にいるんだ。
だったら、オラだって……オラにも、何か……。
[その夜、少女は旅の支度をした。
最低限の荷物を詰めたリュックサックと、勿論大事な相棒である鉄槌。
そして翌朝、娘は帰って来た時と同じ格好で、村の出口に立っていた]
オラ、色々考えたんだけども。
もう一回旅に出て、世界の色んな所を見に行って来るだ。
んで、もしオラの力を使う時が来たなら……今度は、『壊す』んじゃなくて、何かを『創る』ために使いたいな。
[そう語る少女の顔は、『遊戯』に参加する前夜と同じ。
遠くを見詰め夢見るような]
……うん。勿論、時々は帰って来るだ。
これからは今までと違って、好き勝手に動けるでね。
じゃあ、行って来るだよ!
[見送りに現れた村の人たち全員を、記憶に焼き付けるようにゆっくりと眺めて。
少女は背を向け、麓への道なき道を辿り始めた。
その小さな体は、あっという間に斜面に遮られ見えなくなる]
[それからしばらくの後、世界各地の辺境から、まるで御伽噺のような出来事が報告されるようになった。
その名も、靴屋の小人ならぬ『畑の妖精』。
――その妖精さんがゴロツキどもをハンマーでぶっ飛ばしていたという噂もあるが、果たして、どこまでが真実やら**]
/*
>>428 オクタ
多分、そうだろねw
根っこがわりと暗い方面だから、反動お気楽も少しはありそうだけど。
うん、まあ、流れ流れるままに、という事でw
>>429 ローザ
なんかえらく拘ってますw
何か、ぴん、と来るかなんかしたんだねw
にゃ、そちらも楽しみにしてるのですよ、と。
>>430 カルメン
や、まあ、知り合いつながりはそだけどね。
企画人が気合示すのが、一番人集める原動力になると思うんよね。
なんで、SNSで細々広報して、目に付くよにした方がいいと思うのですよ、俺は。
/*
〆……うん、そのために入ったようなもんだから(ぇ
ちょっと潜って書いてくるわ。
投下明日とかなるかもしれないけどな。
/*
>>440 ロミ
エンドお疲れ様ー。
『畑の妖精』て、なんかいいなw
ちなみに、ver1の突破者というのは。
ifエンドに出てきた、四翼銀狼のベオウルフなのですよ。
ある意味、凄く悲惨。
─どこかの路地裏─
……交渉って、なんですかと。
[肩を竦める様子に、ため息一つ。
涼やかな音と共に降りてくる姿に、一応は一定距離を保ちつつ。
向けられた言葉に、一つ、瞬く]
ま、確かに色々と面倒な事にはなってますがー?
そちら様の『イベント』のおかげもありまして。
……ってのはともかく。
『仕事』?
ま、話だけなら。
[ほんの少し、嫌味を交えて言い放つものの。
『ビジネス』という言葉に、僅かながらも険しさは薄れた]
/*
>>446 カルメン
[くろねこ、ぽふった]
にゃ、時間の都合とかもあるだろし、そこらは無理なしで、ね。
ゆーてる俺も、演戯のために気合入れてかんとなー。
今のままでは、5月すら危ういのだし。
/*
>>448 ロミ
なるほどー。
『遊戯』自体が、世界的に有名なバトルイベントだから、突破した、というのはネームバリューになる、という感じかなー。
でもって、孤狼の場合は、その後にやらかした色々が原因なんだけどね!
あそこまで行くのは、そんなにいないはず。
─どこかの路地裏─
勿論ビジネスの交渉の材料ですわ。
[隠すでも無い言葉はそれ以外の意味も無く。保たれた距離のまま、両腕は胸の下で組まれる]
ええ、ですのでその面倒を削って差し上げようかと。
完全に無くすことは難しいですけれど、頻度を落とすことは出来ますわ。
これがこちらが提示する条件の一つ。
もう一つはわたくしの依頼の斡旋。
貴方に優先的に仕事を回すことを約束致しますわ。
そうですわね、何か情報が欲しい時は、提供しても構いませんわ。
それに見合う仕事をして頂くことにはなりますけれど。
[話しながら、右手を宙に出し、一本、また一本と指を立てて行く]
それともう一つ。
この『ビジネス』を受けて頂けるのでしたら……わたくし達は貴方を捕らえ研究対象にしないことをお約束致しますわ。
[相手の顔色を窺うように鶸色を向ける。それから一拍の間を開けて、更に口を開いた]
この条件に対し貴方にして頂きたいのはただ一つ。
わたくし達と”共闘”して頂けないかしら。
何かあった時にわたくしに手を貸して頂く。
それだけですわ。
─どこかの路地裏─
おや、ま。
ま、生憎と、交渉カードになるようなシロモノじゃあなかった訳ですが。
[軽く肩を竦めつつ、返す言葉は冗談めく。
条件が提示される毎、常磐緑に宿るのは思案のいろ]
……正直、自分のレベルも把握してない連中に追い回されるのは鬱陶しいし。
あの一件から、受けやすい『仕事』が減ったのも事実なんで、優先斡旋は助かる、かな。
[名が通るようになったが故の弊害の軽減。
大本の切欠を考えると、それはそれでどうなのか、という気がしなくもないのだが]
……は。
何でかんで、『漆黒』さんも、俺の事は覚えたんだよな。
でなきゃ、わざわざ招待状なんざ送り付けないだろうし。
[伺うように向けられる鶸色を見返す常磐緑は、冥い。
『獣神』の『呪縛』から解き放たれる切欠を与えたのは、漆黒なる流星。
そして、『遊戯』の中で見せた力が、彼らの興味を引くのも予測は出来ていた]
……『共闘』、ね。
とはいえ、そちらさんがやりあう相手って、色々なんじゃないですかねぇ。
具体的には、『何』とやりあうための『共闘』なわけ?
俺が関われるものっていうと、限られるような気がするんだけど。
/*
>>453 ロミ
通ると思うよw
バトルイベントの前歴もあるだろし。
そも、『準突破』で、この有様ですからw
[鴉は単純に敵が多いだけ、とも言うけど]
スカウトとかは多そうだねー。
ていうか、痕跡バレバレ、てwww
そして、世界の枢軸に嵌められそうになったら、きっと通りすがりの蒼髪のおにーさんが止めるんじゃないかな、とか思った。
─どこかの路地裏─
[立てられた三つの指を戻しながら、ライヒアルトの挙動を見詰める。鶸色は冥い常盤緑を見返し、口許の朱は弧を描く。覚えたと言う言葉には、敢えて何も返さなかった]
ええ、色々ありますけれど……具体的な対象はそちらの想像の通り、とだけお答え致しますわ。
そちらが承諾して頂けるのでしたら、他の対象の時もお手伝いして頂きたいところですけれど。
[対象を口にしないのは誰かが聞いて居るのを警戒してのこと。警戒するならばこのようなところで交渉するのは間違っているとも思えるが、そこはわざとらしい]
条件としては悪くないと思うのですけれど……如何かしら?
[再び窺うように鶸色が向く]
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