―第二階層・集会室―
[スティーヴに銃口向け、互いに銃口を向け合う形となれば自然と微かな笑みを浮かべることになるか。
同じ撃ち合いならば負けるつもりはなかった、ただカルロス本人ならば、もう一つの狙う姿に意識が外れることはなかったのかもしれない。
完璧な擬態、知識もなにも手に入れたとはいえ長年の間に培う戦闘の勘というべきものはわずかに及ばなかったらしい。
他の知識も増えた身ゆえに過信もあったのかもしれない]
……っ!
[声をあげる間もない、結果として自分を狙う二発か一発に打ち抜かれることになり、人として擬態をしている以上、人と同じく死を向かえることになった。
仲間であるωから、意識が飛んでくるのは感じられる、けれどもそれにこちらから返す力はもう無い。
擬態をしていたはずの体は本来の姿、アメーバ状の物体へと変じて、それは仲間に自分の死を*知らせることになるだろうか*]