[――どのタイミングでか。眺めていたモニタには、赤い髪の少女が魔本に選ばれる瞬間が映るのだろう。明るく場を和ませるのに長けていた少女が、"仕込まれた"人の居ない安全な場へ来た事に安堵する一方で、結界内が余計に心配なようにも思う。ともあれ、ミリィとは事件前からの知り合いに見えたアーベルの方を窺うか。きっと迎えに行くのだろうから、自分も一緒に行こうかと考えたり。導師の話が終わらなければ何方にせよ、着いて行けはしないだろうけれど。**]