ええ。だれか。[つまりは誰かが死んだのだろう。老女に特別能力というものはない。ただ死者であるから知れるだけ。ロミが頷くのを見ると、にこりと頷いて手を差し出して繋ごうとして。そのまま人の気配のする方へと歩いていった。歩けば見えるのは金髪の小柄な影か、あるいは天井を浮遊する影か。距離など意味がないかのように、皆見つける事が出来るかもしれないが。ハンカチを断られたなら、それはまたぽけっとにしまわれた。]