[駆けてゆくもう一人、男女という意味の名を持つ人狼を追いかけるよりも、この場に残ることを選んだ。澄ませていた耳が感じ取ったのは、眠る少女の気配。>>+30闇の中に眠るその傍までゆっくりと歩み寄る]ナータ。[名前を呼んだら不安になった。自分は知らない幼い姿。ならばこれはクレムの役目だったのではないかと]……クレム兄がね、怒ってないって。だから会いたいって言ってたよ。[少し意訳して伝言を伝えた。頬に手を伸ばす。触れられた。そっと撫でて手を離す]