―― 死の停滞している場所 ――
[生者の、まばゆい世界。そちらから焦点を外す。
少し離れた場所で、酷く悲しげに揺らぐ気配を感じた。
まるで自分から隠れるような、ひっそりとしたそれ。
それは―― 悲しみか、絶望か。心が、引き寄せられる]
[自分の声が、存在が、そうさせているとは思わず、瞬きした]
―― カルメンさん?
[そっと名前を呼んだ。彼女の前に立って、そっと手を伸ばす。
その肩に、触れたいと]
泣かないで、ください。大丈夫ですか?
………あなたを止められなくて、ごめんなさい。
死なせてしまってすみませんでした。
[声に、後悔が乗る**]