殺されたくは、なかったよ。でもそれは、お前も、だろう。誰だって、死にたくない。[あやすように、心のうちを言葉にかえてゆく]――アズマだって、アズマに、生きててほしかったよ、俺は。怖かっただろ[夜、一人でいるのを怖がったのを思い出す。少し、笑みがこぼれた。仕方ないなあ、というような。ちょっとだけ、苦いものが混じった]馬鹿、だなぁ。