[>>+31 返された肯定に、少年はへにゃ、と眉を少し下げ。夜闇の猫は、ぱたり、尻尾を揺らす]なら、よかった。[呟きと、にぃ、という鳴き声、双方にこもるのは、安堵。父が帰らぬひととなった後、母の嘆きも、表に出ない祖父の苦しみも支えられなかった。そして、母の哀しみを癒しきることも、できていたとは思えなくて。だから、支えてくれるひとに何か返せているのか、という疑問はずっと抱えていて。今の肯定は、それを少し、軽くしてくれたから。わらった]