[>>+79ナータをゆるす、とは言わなかった。
そんな、おこがましすぎる。
代わりに手の力を緩めずに笑って。それが答え]
ちゃんと、ここにいるから。
[一時的になら手も放せる。特にクレム達のところにいくのなら。
途端にひんやりとする手を拳に握って。
何も見ず温もりの中だけにいたい気持ちを引き締めた]
月は……。
[夜の獣はその守護を受けるとされているけれど。
強いて見上げ、意識したことはなかった。
現実的にもどうだったかは分からないけれど。
それでもどこかでずっと感じてはいたように思う。
水面に揺れる、紅鏡を]