[そして、イレーネとエーリッヒ、二人の会話に耳を傾けていたが、]心が苦しい、か。……………まったくだよ。こうして、ただ事の成り行きを見ていることしか出来ないなんて、地獄の責め苦にも勝る苦痛だよ。[イレーネの告白(>>+62)に誰に向けるでもなくポツリと呟く。だが、その目は背けられることなく現世の成り行きを見つめていた。]