どこまでも、どこまでも呑気なカルメンの言葉。
アーデルハイドの端正な顔に、ちょっとばかし危険な笑みが浮かぶ。
「そう、それなら……って、それで済む訳ないでしょおがっ!」
声の直後に白金が閃いた……かどうかは、当人同士のみの知る所。
「……まったく……ほんとに、どいつもこいつも、呑気なもんねぇ」
ぼやくような言葉と共に、碧眼が見るのは巨大ふわふわ。
「あー……昔を思い出すわ」
呟きは、どこか現実逃避っぽく響いたかも知れない。
やがて、事態を呑気に見守っていた学長や導師たちも、あれこれと動き出すだろうのけれど。