[なぜ彼女のいた場所だったのか?それは、彼女が狼だからではないのか?
泣いているのは、殺してしまった自責の念からではないか?
この館内では不思議な事ばかりが起こり続けているのだ、殺すのが役割である狼ならば、非常識な能力を使って遠くにいるものを殺せるかもしれない――
そんな妄想が、頭の隅でうねり続けている。]
あんまし、行きたくはないけれど……
そんなこと言ってる場合じゃないし、他の三人にもこのことを伝えてくるよ。
[このこと、とパソコンを指差し、力なく飛河に笑いかけ]
まだあの場所にいるかもしれないし、
そうだとしたら、あんたは行きたくないだろ?
ここにいて。
[そう言って歩みだし、大広間を出た*]