[浴室の入り口には、後から来たクレメンスの姿。
そちらを気にしているのか、体当たりの後、エーリッヒは一度距離を取る]
……は。
一応、こういうのは、専門外のはず、なんだが……っ!
[吐き捨てるように言いながら、持っていたナイフを手に取る。
拳が振り上げられるのは見ていたが、避けるという意識は働かなかった]
これ以上……続けるわけには、いかんっ!
[この選択が本当に正しいのかどうかは、わからない。
わからないけれど、選んだ以上はその道を進むしかない、と思うから。
抜いた刃を躊躇う事無く、エーリッヒへ向けて繰り出した]