[子供が震えながら撃った銃はうまく狙い通りにいくわけもなく、きっと大怪我をさせることはなかっただろう。
それでもちょっとした怪我くらいはさせたかもしれない。
それよりも、こちらが打つ前に向けられた銃口が怖くて、とっても、おかーさんだったものの頭が吹っ飛んだときの光景がフラッシュバックする]
やっ……ぁぁ……
[こちらからもそっちに向けて銃を構えたことや、恐怖に引きつる姿とかで急所にはあてられなかったらしいが、実弾の発射されるときの音だけはとても耳によくついた。
頬を大きく掠めたそれは痕を残し焼けたような激痛が走る、
血が、頬を伝って流れるのを感じる。
足がすくんで、腰がくだけたようにぺたりと座り込む。
余りの恐怖に泣くことすらもできなかった]