― 道具屋 ― サリィやクレイグに字、習っとけば良かったかな。 まあ、読み取れはするだろ。[本になるほどの量はない、メモを書き終えると字を書くのになれた二人を思い出してぽつと呟いた。] やっぱ、さ。 クレイグに頼みたかったよな。[次の代に託す事になるだろう案件。『筆記者』であり『本屋』であった彼に頼みそびれたものをじ、と見詰めて、困ったようにへなりと眉尻を下げる。]