─階段前─
[佑から言われた言葉>>5には、自分もまた彼と同じような表情でゆるく首を振り。
けれど、多分お互いに同じ気持ちならこれは平行線でしかなくて。
困らせるだけだから、それ以上は言わなかった。
そんなこと言われたら泣いてしまうかも>>7、と言われると、表情は翳り。]
そう、だね。やっぱり私、ずるい。
春枝ちゃんの言う通りだ。
[だって、狼になったら人を殺さなきゃいけない。
そんなことしたくない、だから、佑になら命を奪われてもいいなんて。
例え、仮定であっても、自分がしたくないことを幼馴染に頼むというなんて、卑怯なことを言った。
それ以上何もいえなくて、黙ったまま階段まで走ってきて。
慎太郎の握った刃が春陽の首を裂くのを、目の当たりにした。]