人狼物語 ─幻夢─

64 滄に揺らめく銀鏡


下男 アーベル

― 納屋 ―

[フォルカーに拳を叩き込まれ、ヴィリーは恐らく蹲り苦しんだか。
その様を、少しの間じっと群青の瞳は見つめていた。
暫く苦しめば、苦し紛れに狼にならないかな?なんて思ったのだがその兆しはなかった。]

旦那、狼じゃなさそうだネ?

[フォルカーが近くにいたが、そうはっきりと口にした。蹴られて苦しんでいる>>4彼女がきちんと聞いていたかは解らないが。

足元に落ちてきたナイフを蹴り上げ、宙に飛ばす。
それを器用に利き手で受け止めると、未だ苦しむヴィリーにそっと近づいた。
こんこんと、腰の下辺りを後ろから摩りながら、耳元に顔を近づけ、ヴィリーにしか聞こえないように、ごく小さく囁いた。]

旦那が狼だ、って言ってたら、フォルカーを殺したんだけどね。
それがたとえ、嘘だったとしても、ネ……。

[ここには3人しか居ないし、少なくとも、さっきはそんな気分だったのだから。]

(15) 2011/01/14(Fri) 01:06:50

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