─ 大広間 ─
……ぉ?
[何となく、意識を遠い世界に向けていたら、不意に声が上がった]
え? 菊地さーん?
[礼斗とのやり取りなど気づく余裕もなかったから、何があったのかはわからない。わからないが]
……なんかあったの。
[思わず上げた声に答えはあったか、否か。
ともあれ、自分もただぼーっとしているのは気が引けて]
とりあえず……少し気持ち休めるためにも、なんか、飲もう。
お茶淹れてくるわ。
[色んな意味で出所不詳のものだが、あるなら使わせてもらう。
そんな割り切りをつけた上でこう言って、大広間を出た]