─ 厨房 ─[厨房に入る前に寄り道するのは地下の食糧庫。湖の氷と雪を利用した氷室に寝かせて置いた生地と、甘く煮ておいた林檎を持ち出して行く。なお、レシピは薬草学の師から伝授されたもの。薬作りの師は、料理の師でもあった]あー……お客きてるし、これからも来るなら多目に作っといた方がいいかなぁ。[なんて呟きながら材料と道具をそろえ、手際よく作っていく。食べたければ作るしかない、という環境故に身に着けたものだが、誤認される理由の一つでもあるのはなんとも複雑だった。*]