─ 第二階層・通路 ─[一番信じていて、大好きだった人が嘘だった。いつから嘘だったのか、どこまで嘘だったのか、もう解らない。優しいノブが好きで。尻尾のあるエリカも嫌いじゃない。怖いと思うのは、偽者だったと、失望するのが怖いから――。何を信じていいのかわからない。縋りたい人はもういない。]………[「とーちゃん」と、いない人の事は呼べなかった。ずる、ずると、ゆっくりさがって、起き上がろうと身体を捩る。]