― 二階/ハーヴェイの客室 ―
……あなたが人狼だと言う確信はあるのですけど、ね。
でも、それが無くても、私はあなたを殺したでしょう。
私は、護りたかったんですよ……
例え、あなたが人狼で、わたしの力が敵う者ではなかったとしても。
[人狼を見つけるといった、信じてくれたヒューバートを
いつか必ず家を再興すると信じて疑わないラッセルを
家族を亡くして怯えるヘンリエッタを
行動が不可思議でもどこか憎めないネリーを]
……何の躊躇いも無く手に掛ける「あなた」から。
[ふわり、浮かべるのは場違いな笑み]
私は、それと引き換えに死んでもよかったんですよ。
[誰にも聞こえない告白は、そのまま空に消える]