―談話室―[ライヒアルトが諳んじた歌>>23にピクと肩が揺れた。顔をあげた拍子に亜麻色の一房が黒の胸元へと流れる。] その歌、――…シスターが昔うたってくれた。[名高き歌い手の声と老尼僧の声は重ならないけれどそれでも思い出し懐かしむには十分。] ――祝福の歌、かしら。[ぽつとそう呟いて、ライヒアルトを見遣る。]