[兄と交わす会話は穏やかで、ミハエルにとっては優しい時間で] ……ボクは幸せモノだな。[こつん、と叩いていた肩に額をつけてそう言って。ぺしん、とおしまいの合図の変わりに軽く平手で叩いた。] ふふふ。そのうちにまた邪魔しに来る。 キノコの色も、聞いたときよりもっと見てみたくなった。 見たいこと、知りたいことが、 本当にたくさんで── 実に困る。[肩たたきを終えれば笑って、本をひいらりと振り、作業場を出る。自室を間借りするかたちの語り部の師匠の家へ戻る帰途につく。]