[待ち望んだ時は来た。
使用していたカードは『吊るされた男』。暗示は試練、忍耐などだ。
男は、この長い通路を走りぬけようとしているブラウンの上空から、ワイヤーガンで足を巻きつけて、逆さまの状態で、左手にカードを、右手に小型の銃を用意して、今まさに走りぬけようとしてるブラウンの背中に狙いを定めていた]
───Yet, those hands will never hold anything.
───(故に、生涯に意味はなく)
[ブラウンの背後上空から第7節の宣言。
男の体に、圧倒的な力が注ぎ込まれ始め、その背後にはゆらりと立ち上る巨大なエネルギー。受けようにも受けることも出来ない恐るべきものが集まろうとしていた。
次の宣言を終えることが出来たのならば、自分の勝利はほぼ確定だろう。
さて、最後の短い一瞬の時間。男はそれを手にすることは出来るだろうか]