食われる趣味は、ございませんよ、っと!
[返す言葉は、まだ、軽く。
薙ぎ払いの一撃は、目晦まし代わりの銀焔の鳥を一羽放ちつつの上昇で、ぎりぎり避けた]
ま、寒い夏は願い下げ、ですけどね……。
[呟き、距離と間合いとを、測る。
有効範囲の差に関しては、さすがに諦めの境地。
ならば、こちらはどうするか。何とか彼我距離に飛び込む以外にはないのだが]
……しゃあね、やるか。
[ぼやくように呟き、『音』を連ねる。
集中なく、ただ力の赴くままに紡ぐ『五音』。それは銀の焔を具象し、それは刃を、そして翼をも、包んで]