─宿屋─
[食堂に入ってから、まずは椅子に座った友達>>25の元へ行きました。
彼女は僕の泣いていた理由について問いかけてきたでしょうか。もしかしたらもう察していたかも知れません。
どちらにせよ、僕はもう大丈夫だよとそう言って、そっと頭を撫でました。
実際に、思いの丈を吐いたお陰か僕は先程よりも落ち着いていて、それは他にも伝わることでしょう]
……。あれ。
ヨハナさんは?
[奥さんの不在に気づいたのは、それから暫く後の事でした。
でも周囲の誰かから荷物を取りに行くという彼女の言葉を聞いたなら、僕はそれで納得してしまうのです。
尤も今から追いかけたところで手遅れだということすら、僕は知りませんでした**]