─灯台傍─[赤を吸う度に唇が同じ色に染まり、まるで化粧をしているかの様相へ。ゲルダの身体をしっかり抱き締めて、左手でゲルダの右肩を撫でた]悲しい?………悲しいって、なんだっけね。[アーベルの問い>>36に、きょとりとする女性のような顔。オレは答えながら小首を傾げた。姉さんと呼ばれても、もはや厭う反応もなく。重ねられる問いに少しばかりオレは考える素振りを見せた]