― 広間 ―
[疑問を映す仕草>>38を目にすれば、自身が其れを遠慮も無く見ていたことに気付いて苦笑する。
誤魔化すように、とん、と自身の胸元を鉛筆の背側で叩いて]
素敵なものを身に付けているな、と思ってね。
髪色に合ってとても綺麗だ。
[にこ、と笑み浮かべ。
また手先はするりと、もう殆ど白の無い紙の上を滑る]
[奥の森を刻み終えれば次第に黒は手前へと移る。
泉を構成する水面の揺れ、対岸の土と草。
そこに膝をつく、輪郭もはっきりとした若い娘の背]
[風景の一部としてなら描ける人物の横に、ふわりと浮かぶ黒猫の姿**]