[ふわふわ、ふわり。
妖精は月の光を吸い込んだかのように青く染まったきのこに近付いて、
きのこをその場に縫い留めるかのような歌を澄んだ声で響かせます。
心なしか、先程よりずっと大きな声で歌っているような……。
だからでしょうか、
歌に合わせて傘の部分を振っているきのこの数もひとつやふたつではありませんでした。
きのこにお顔がついておりましたら、
きっととってもほのぼのとした表情をしていたことでしょう]
……これは、すごい、ですわね……。
っと、ゼルマおばあ様も今のうちに。
捕まえちゃいましょう。